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日々感じた心の軌跡と手作りの品々のコレクション

海野十三の「三人の双生児」

2017-10-21 23:25:23 | 



これは海野の代表作として挙げられる割とその筋では有名な作品だと思う。
この度、読み返してみたら映像がカラフルで映画で観てみたいものだと思いました。

初出 「新青年」 1934(昭和9)年9、10月号
 
収録本 「海野十三全集 第2巻 俘囚」三一書房1991(平成3)年2月28日第1版第1刷発行

時代設定 作品発表時と同時代程度

作品舞台 東京に住む資産家の未亡人の屋敷

登場人物 ・主人公、西村珠枝 
・女流探偵、速水春子 
・青年、安宅真一 
・珠枝の妹と名乗る静江 
・お手伝い、キヨ 
・曲馬団団長、銀平 
・医学博士、赤沢貞雄

あらすじ

資産家の未亡人、西村珠枝は幼い頃分かれた双子の姉妹に呼びかける新聞広告を出す。

後日現れたのは、姉妹探しを請け負おうという女探偵・速水春子と曲馬団でその特異的身体を見世物にしていたという青年、安宅真一であった。

記憶にある座敷牢に寝ていた姉妹は赤いリボンを結んで喜んでいた幼女だったはずだと思っていた珠枝は、わたしがその双子のかたわれだと名乗り出てきた安宅にあきれるが、何となく気がかりな気持ちのままにその青年を屋敷に留め置く。

その後、女探偵の速水春子は彼女こそ探していた姉妹に間違いないと珠枝にそっくりな静江と名乗る女性を連れて来るが、静江を見た安宅は彼女は曲馬団にいた仲間の八重で探偵は珠枝をだまそうとしているという。

混乱する珠枝だったが、その安宅が突然死んでしまう。当日、お手伝いのキヨによれば珠枝によく似た紳士が訪ねて来ていて、後に彼はいとこの医学博士の赤沢貞雄であることが判明する。


みどころ

座敷牢に寝ていた赤いリボンの幼女、曲馬団の見世物、という前時代的でおどろおどろしい雰囲気とは対照的に医学博士の赤沢博士の登場で超近代的な展開がなされ、謎解きの解答に結びつくあたりがSFの祖たる海野の筆の冴えと言える。


写真は読書会の会場、丁字堂さんで目に入った写楽のお人形。
写楽研究家のTさんに新聞社の催しが済んだ際、プレゼントしてくれたそう。素敵 ♡

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ねえ (あわてんぼう)
2017-10-22 22:37:41
こういう人形って魅力的よね。
わたしも欲しいわ。
作者を聞いたんだけど、Tさんは知らないんですと。
返信する
Unknown (山田太郎2号)
2017-10-22 09:27:13
写楽のお人形はすてき💓
返信する

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