テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

写真機雑感その5

2011-11-16 22:51:02 | 写真機 画像
昔読んだある理科系教養漫画で、カメラを欲しがる主人公に、先生役?のおじさんが

「りっぱなカメラをもってるじゃないか。」
「?」
「それもふたつ。」
「??」
「そのカメラはフィルムもいらないよ。」
「???」
「目だよ」
「!」

というくだりがあって、その後、眼球とカメラの構造を図解していくのですが、思えば小学校低学年のときのこの漫画が最初にカメラに興味を持ったきっかけのひとつではあったのでしょう。

その後、以前の記事で述べたように、ニコン、ニコマート、キヤノン、などなど、いろんなカメラにふれていくうちに、オリンパスのOM-2を買ってもらったのは、米谷氏の提案するシステムの未来像に共感したからではなく、OMシリーズが小学生でも構えられる大きさであり、システム全体(特に交換レンズ)が比較的安価だったことが主要因です。
FTbが身近にあったので、F-1にもかなり心惹かれていたのですが、先に述べた理由(高価)以外に、OMのボディーに似合わないファインダー視界の広さが、好ましく思えました。それ以外の点では、F-1の追針式露出計や、縦走りフォーカルプレーンシャッターによる、シンクロシャッタースピードの早さ、そしてなによりあのスムースな巻き上げレバーとレリーズには、いまでも羨望をおぼえます。

ファインダーの視野率は97%でしたが、0.92倍の倍率により見かけ視界の広さは格別で、標準レンズ、両眼視で違和感のないカメラはOMとLX以外になかなかありません。
特にいまのデジタル一眼レフのファインダーしか知らない方には、在りし日の一級の銀塩一眼レフのファインダーはおそらく驚きでしょう。

若干、アキュートマットなどに比べたら明るさ感に乏しかったフォーカーシングスクリーンも、方眼の全面マットや、後に出たOM-3Ti用のファイン・ルミマイクロマットを加工して装着し、遜色ない状態にしています。

それくらいコダワリのあったファインダーに関連して、空想というか妄想していることがあり、次回はそれについて書きます。