テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

副作用

2011-11-18 23:41:37 | 脱線して底抜け
二面性というか、観点の違いで、ある事象に対する認識や評価が二分するのはよくあることだとおもう。

ふと手元にキズパワーパッド大きめサイズ6枚入り、というのがあって、これは従来のキズ治療とは違う、モイストヒーリング(湿潤療法)という観点から作られている。


従来、軽い擦り傷、切り傷などは、殺菌消毒し、バイキンがつかないよう保護したり、赤チンを塗ったりして、乾燥させ、かさぶたを形成させ、その下で、皮膚が再生するのを待って、治癒としていました。
医療現場でも、外傷には消毒とガーゼ交換がおもな処置で、ずーっと当たり前のように、行われてきました。

湿潤療法というのは、外傷の治療において、清浄はするが消毒しない、傷を乾燥させず、かさぶたをつくらせない、という2点が従来の治療と異なります。
殺菌消毒に使われるオキシドールやエタノールは、本来の作用はもとより、傷口周りの健康な細胞まで萎縮、壊死させ、皮膚の再生に欠かせない体液(滲出液)も損なってしまうのです。
かさぶたは体液の滲出や作用を妨げる物理的障害になります。
結果的に、湿潤療法は従来の治療より確実に早く皮膚の再生を促し、しかも皮膚の引きつれもすくなくきれいに治ります。

もちろん、湿潤療法にも弱点はあって、殺菌消毒を行わないので、清浄が不充分であったり、また傷口に土壌、泥水などの細菌汚染源が付着した場合などは、化膿やさらにひどい感染症をおこす事もあります。

概ね、屋内でできた小さな外傷、屋外でも、浅いキズで水道水で充分洗浄ができる場合、などは湿潤療法が効果的だということです。

6枚入りなので並べて遊ぼうかとも思ったのですが、そんなことを思いついてしまうのは、ブログの副作用だな、と思った次第。