勝間光学さんの双眼鏡紹介、第三弾、WP8x30RC-Dを、お借りしていますので、持ち主の方にご了解頂いた上で、紹介させて頂きます。
現在、双眼鏡の倍率×口径の基準というか、中心値みたいなのが、8x30(or8x32)です。
各社とも汎用としてラインナップに欠くことの出来ない仕様で、ダハ、ポロ問わず、最も種類が多いと云えます。
それ故、古くから、名機、秀作、逸品に溢れ、現行機では、ポロのニコン8x32SE、ダハのツァイス8x32FLを筆頭にそれこそ高性能な製品が数多くあります。知人が投げ売り価格(3K)で買ったケンコーのウルトラビュー8x30ポロ(国産)でさえ、プラプラした材質を除けば、かなり良い見え味で、愛用されているようです。
そのなかで、勝間光学さんの8x30に興味を持たれる方というのは、他の仕様の製品に比べたら、おそらくは、よりコアな趣向をもたれている方だと思いますので、今回は同じ勝間さんのWP6x30SB-Dとの比較でお伝えしようと思っています。
まず、以前に勝間光学さんにお伺いした事ですがWP8x30RC-DとSS10x50SK-Dの接眼部は同一だそうです。
恐らくは、対物レンズ、プリズムはWP6x30SB-Dと同じっぽいので
一番上の写真は、2種の対物と接眼の組み合わせ展開という構成になっていると思われます。
覗いてみて、まず感じるのが、アイレリーフと瞳径の差、WP6x30SB-D(以下6x30)がアイレリーフ15mm瞳径5mm、WP8x30RC-D(以下8x30)が18mmと3.75mmです。実際はアイレリーフの長いはずの8x30が瞳の位置のシビアさ(ブラックアウトしやすさ)もあって、長いようには感じられず、さっと構えたときの覗きやすさは、6x30に分があります。
最短合焦距離は個人差があるとは思うのですが両機とも5m付近で充分合焦し、差異を感じません。合焦範囲の広さというか奥行きは、6x30の驚くほどの範囲に比べれば、8x30はやや狭いように感じますが、その差は、8x30の視界がより広く拡大されている為に合焦していない部分がよく分かるといった感じです。ちょうど窓の外に少し雪が舞い始め、遠近に降る雪のそれぞれのボケ具合と密度で、よく確認できました。
重さ、構えやすさは6x30の650gに対し8x30は760gと重いはずですが、良質なラバーコートのおかげか、8x30に僅かに分があります。特に手持ちでブレの少ない、両脇を締め、伸ばした小指から中指の腹でプリズム部分を捧げ持ち、人差し指と親指で接眼部を軽くつまんで親指を眼窩の下の頬骨部分に当てて安定させる持ち方では、8x30のほうがずっと保持しやすい感覚です。
肝心の見え味ですが、100mくらいまでは、コントラストやヌケにさしたる差異を感じませんが、300mからそれ以上になると、早朝の朝靄が抜けきっていない所為かもしれませんが、より6x30の視界がクリヤです。ただその差も倍率による差以上には感じられず、実際、夕刻になって、逆光っぽい条件では、どの距離に於いても差異は少なくなりました。
倍率の差は、手ブレのしやすさにも、遠方の見えやすさにも、色収差にも如実に表れています、が両機とも中央部の見え味はかなり良好です。遠方の航空機のシルエット、旅客機3機、小型セスナ1機をとっかえひっかえ追いましたが、8x30のほうが機影を捉えるのも、機影の判別(翼型など)にも優れています。視界内の歪曲収差は、遠近のビル群で確認しましたが、倍率なりで8x30のほうがきつめです。
見掛け視野の広さについては、公開されているスペックのうち、より有効桁数が細かい1000m視野と倍率で計算すると、6x30が1000mで148mなので、実視界8.46°、見掛け視界(新JIS、ISO)は47.9°、8x30が同じく139mなので実視界7.95°、見掛け視界58.1°と10°の差があり、それは倍率との相乗効果で、視界の迫力に差が出ます。ただし、よく云われるように8x30の周辺視野の画質低下は6x30のそれよりもやや大きく、特に最辺縁部はぼやけます。明るい環境下において、眼球のみを動かして、広い視界の最辺縁部を見ようとすると、私の場合では瞳がスイートスポットから外れてしまい、肉眼視野の明瞭域で8x30の辺縁部を見ることは殆どありません。双眼鏡を固定して、目をずらして辺縁部を見るようにすればその乱れ具合が分かりますが、手持ちで、対象を追う場合、周辺視野の悪さは殆ど気になりません。
実際に6x30と8x30をとっかえひっかえ見比べてみて、双眼鏡の視点を一点に固定して視野内を隅々まで見るような場合には6x30のほうが優れています、細密な風景画を見るようなイメージです。
手持ちであちこち鳥を追ったり、索敵したりするような場合、8x30のほうが優れています、何より大きく見え、連続して双眼鏡を振って(向きを変えて)いると、ブレも全く気になりません、中央に強いモチーフのある印象画を見る感じです。
現在、双眼鏡の倍率×口径の基準というか、中心値みたいなのが、8x30(or8x32)です。
各社とも汎用としてラインナップに欠くことの出来ない仕様で、ダハ、ポロ問わず、最も種類が多いと云えます。
それ故、古くから、名機、秀作、逸品に溢れ、現行機では、ポロのニコン8x32SE、ダハのツァイス8x32FLを筆頭にそれこそ高性能な製品が数多くあります。知人が投げ売り価格(3K)で買ったケンコーのウルトラビュー8x30ポロ(国産)でさえ、プラプラした材質を除けば、かなり良い見え味で、愛用されているようです。
そのなかで、勝間光学さんの8x30に興味を持たれる方というのは、他の仕様の製品に比べたら、おそらくは、よりコアな趣向をもたれている方だと思いますので、今回は同じ勝間さんのWP6x30SB-Dとの比較でお伝えしようと思っています。
まず、以前に勝間光学さんにお伺いした事ですがWP8x30RC-DとSS10x50SK-Dの接眼部は同一だそうです。
恐らくは、対物レンズ、プリズムはWP6x30SB-Dと同じっぽいので
一番上の写真は、2種の対物と接眼の組み合わせ展開という構成になっていると思われます。
覗いてみて、まず感じるのが、アイレリーフと瞳径の差、WP6x30SB-D(以下6x30)がアイレリーフ15mm瞳径5mm、WP8x30RC-D(以下8x30)が18mmと3.75mmです。実際はアイレリーフの長いはずの8x30が瞳の位置のシビアさ(ブラックアウトしやすさ)もあって、長いようには感じられず、さっと構えたときの覗きやすさは、6x30に分があります。
最短合焦距離は個人差があるとは思うのですが両機とも5m付近で充分合焦し、差異を感じません。合焦範囲の広さというか奥行きは、6x30の驚くほどの範囲に比べれば、8x30はやや狭いように感じますが、その差は、8x30の視界がより広く拡大されている為に合焦していない部分がよく分かるといった感じです。ちょうど窓の外に少し雪が舞い始め、遠近に降る雪のそれぞれのボケ具合と密度で、よく確認できました。
重さ、構えやすさは6x30の650gに対し8x30は760gと重いはずですが、良質なラバーコートのおかげか、8x30に僅かに分があります。特に手持ちでブレの少ない、両脇を締め、伸ばした小指から中指の腹でプリズム部分を捧げ持ち、人差し指と親指で接眼部を軽くつまんで親指を眼窩の下の頬骨部分に当てて安定させる持ち方では、8x30のほうがずっと保持しやすい感覚です。
肝心の見え味ですが、100mくらいまでは、コントラストやヌケにさしたる差異を感じませんが、300mからそれ以上になると、早朝の朝靄が抜けきっていない所為かもしれませんが、より6x30の視界がクリヤです。ただその差も倍率による差以上には感じられず、実際、夕刻になって、逆光っぽい条件では、どの距離に於いても差異は少なくなりました。
倍率の差は、手ブレのしやすさにも、遠方の見えやすさにも、色収差にも如実に表れています、が両機とも中央部の見え味はかなり良好です。遠方の航空機のシルエット、旅客機3機、小型セスナ1機をとっかえひっかえ追いましたが、8x30のほうが機影を捉えるのも、機影の判別(翼型など)にも優れています。視界内の歪曲収差は、遠近のビル群で確認しましたが、倍率なりで8x30のほうがきつめです。
見掛け視野の広さについては、公開されているスペックのうち、より有効桁数が細かい1000m視野と倍率で計算すると、6x30が1000mで148mなので、実視界8.46°、見掛け視界(新JIS、ISO)は47.9°、8x30が同じく139mなので実視界7.95°、見掛け視界58.1°と10°の差があり、それは倍率との相乗効果で、視界の迫力に差が出ます。ただし、よく云われるように8x30の周辺視野の画質低下は6x30のそれよりもやや大きく、特に最辺縁部はぼやけます。明るい環境下において、眼球のみを動かして、広い視界の最辺縁部を見ようとすると、私の場合では瞳がスイートスポットから外れてしまい、肉眼視野の明瞭域で8x30の辺縁部を見ることは殆どありません。双眼鏡を固定して、目をずらして辺縁部を見るようにすればその乱れ具合が分かりますが、手持ちで、対象を追う場合、周辺視野の悪さは殆ど気になりません。
実際に6x30と8x30をとっかえひっかえ見比べてみて、双眼鏡の視点を一点に固定して視野内を隅々まで見るような場合には6x30のほうが優れています、細密な風景画を見るようなイメージです。
手持ちであちこち鳥を追ったり、索敵したりするような場合、8x30のほうが優れています、何より大きく見え、連続して双眼鏡を振って(向きを変えて)いると、ブレも全く気になりません、中央に強いモチーフのある印象画を見る感じです。