今回は、写真はおろか、図版すら全く無いテキスト主体の回です。
工業生産品において、仕様書、規格書に定められる管理値は、生産数が多くなるにつれ、分布の代表値にしか過ぎなくなってきます。
母集団が大きくなればなるほど、最上位の個体と最下位の個体の差は開き、両端を摘まない限り、特定個体の偏差は大きく開いてきます。
とんでもなく高い評価、レビューの製品であっても、その優秀な個体が分布図のなかで、どこに位置するかは知りようもなく、同時に自分が手にする個体がどこに位置するかも当然ながら知りようがありません。
全ての工業製品について上記のことはあてはまり、例外は皆無に等しいと云えます。カメラや、他の光学製品についても同様で、昔、ハッセルブラッド用のツァイスのあるレンズを、自分の気に入る玉が手に入るまで延々と売買を繰り返した人がいました。あの当時の独逸製のプロ用高級レンズにしても、バラツキはどうしても避け得ず、その人は自分が見た素晴らしい描写のプリントに魅せられて、そのように行動したのです。
現在に於いては、民生用の製品の生産現場で、生産技術的な製造工程が確立してしまえば、真っ先に簡略化されがちなのが、検査工程です。
もちろん、構成部品点数が多い製品では、個々のパーツのバラツキが、その製品の性能を大きく変えることなど殆ど無いのですが、部品点数が少なく、その少ない部品の個々の精度、機能に全体の性能が大きく左右される製品の一例が双眼鏡です。
以上のことを理解すると、当然の帰結なのですが、例えば国産双眼鏡の頂点とも云えるN社のEDレンズ採用ダハ機でも、(噂の範疇なのですが、製造を外注化してコストダウンしてから、)良くない個体も散見するようになったということがあります。
実際、N社にしろ海外のZ社にしろ、或いは他の大手光学機器メーカーさんは全て収益の点での本業があり、ステッパーやメディカルなど、超高性能に見合った高価格が得られる分野に、製造スタッフの精髄を注力しています。
ポロで有名なF社さんでも、その製品の確実な性能評価とは別に製造品質に疑問を呈しているマニアさんもおられます。
そのような、謂わば、片手間に双眼鏡を販売してるメーカーさんとは明らかに違う姿勢なのが、勝間光学機械さんだと捉えています。
最終の光軸調整を例にとっても、勝間さんの双眼鏡はどれも文句のつけようが無く、眼幅を変えても、ほぼずれません。自分で光軸調整してみれば分かりますが、どの眼幅でも満足な光軸になるように調整するのは結構難しいのです。端的に分かるのが、HPで片肺の単眼鏡が良く紹介されてますが、アウトレット販売をしていて、あのような片肺が残ること自体が、アウトレットと云えども、確実な製品を生み出している証左なのだと考えています。
確かに、新しい設計のものはなく、既存の金型で作れるものばかりかも知れませんが、その製造(組立、調整)に少数精鋭のベテランの職人さんが注力して作られている、そんなイメージです。
工業生産品において、仕様書、規格書に定められる管理値は、生産数が多くなるにつれ、分布の代表値にしか過ぎなくなってきます。
母集団が大きくなればなるほど、最上位の個体と最下位の個体の差は開き、両端を摘まない限り、特定個体の偏差は大きく開いてきます。
とんでもなく高い評価、レビューの製品であっても、その優秀な個体が分布図のなかで、どこに位置するかは知りようもなく、同時に自分が手にする個体がどこに位置するかも当然ながら知りようがありません。
全ての工業製品について上記のことはあてはまり、例外は皆無に等しいと云えます。カメラや、他の光学製品についても同様で、昔、ハッセルブラッド用のツァイスのあるレンズを、自分の気に入る玉が手に入るまで延々と売買を繰り返した人がいました。あの当時の独逸製のプロ用高級レンズにしても、バラツキはどうしても避け得ず、その人は自分が見た素晴らしい描写のプリントに魅せられて、そのように行動したのです。
現在に於いては、民生用の製品の生産現場で、生産技術的な製造工程が確立してしまえば、真っ先に簡略化されがちなのが、検査工程です。
もちろん、構成部品点数が多い製品では、個々のパーツのバラツキが、その製品の性能を大きく変えることなど殆ど無いのですが、部品点数が少なく、その少ない部品の個々の精度、機能に全体の性能が大きく左右される製品の一例が双眼鏡です。
以上のことを理解すると、当然の帰結なのですが、例えば国産双眼鏡の頂点とも云えるN社のEDレンズ採用ダハ機でも、(噂の範疇なのですが、製造を外注化してコストダウンしてから、)良くない個体も散見するようになったということがあります。
実際、N社にしろ海外のZ社にしろ、或いは他の大手光学機器メーカーさんは全て収益の点での本業があり、ステッパーやメディカルなど、超高性能に見合った高価格が得られる分野に、製造スタッフの精髄を注力しています。
ポロで有名なF社さんでも、その製品の確実な性能評価とは別に製造品質に疑問を呈しているマニアさんもおられます。
そのような、謂わば、片手間に双眼鏡を販売してるメーカーさんとは明らかに違う姿勢なのが、勝間光学機械さんだと捉えています。
最終の光軸調整を例にとっても、勝間さんの双眼鏡はどれも文句のつけようが無く、眼幅を変えても、ほぼずれません。自分で光軸調整してみれば分かりますが、どの眼幅でも満足な光軸になるように調整するのは結構難しいのです。端的に分かるのが、HPで片肺の単眼鏡が良く紹介されてますが、アウトレット販売をしていて、あのような片肺が残ること自体が、アウトレットと云えども、確実な製品を生み出している証左なのだと考えています。
確かに、新しい設計のものはなく、既存の金型で作れるものばかりかも知れませんが、その製造(組立、調整)に少数精鋭のベテランの職人さんが注力して作られている、そんなイメージです。