スタジオに於ける撮影については、大判の暗箱カメラを使いこなせてこそ一人前だと云えます。以前書いたように、リンホフ、ジナーと舶来大判カメラが当然のごとく王道なのですが、残念ながら数えるほどしか触ったことがなく、もっぱら国産のトヨビュー4×5(しのご)ばかり使ってました。
ビューカメラの撮像の特徴を私なりの言葉で言うと、目で見るより精確に対象を捉える虚構的なカメラ、となります。
それは単にフィルムの大きさだけでなく、ビューカメラ独特のライズ、スイング、チルト、シフトを利用して様々なことが出来るからです。
35mmカメラをはじめとする一般的なカメラで、四角い物体を撮した場合、どうやってもその四角が微妙に歪むのは避けられません。玉(レンズ)の中心とフィルムの中心、フィルムの端の距離が異なることにより、歪み(パースペクティブ)、フォーカスのズレが生じます。
ビューカメラでは被写体に応じて、玉の中心を移動させることでパースを補正し、玉の中心軸を傾けることで、遠近両方にフォーカスを合わせることが出来ます。
もともと眼球のように、進化した画像認識機構は、レンズの焦点距離に応じた半球状の撮像膜(網膜)を持つことで、レンズの特徴たる焦点位置での結像を、歪み無く認識出来るようになっています。ところが銀板の時代から、現在の最新CCDに至るまで、人工の撮像膜は、頑なに平面を維持してきました。当然、鑑賞されるのが平面のプリント、モニタである限り、その手法は正しいのですが、それがために、目で捉える時よりも、平面で撮像された画像は、より歪んで見えることになるのです。大げさに言えば、三次元の世界を二次元に投射する際の損失とでもいうのでしょうか、ビューカメラは、そこに、三次元的な傾きやズラシを加えることで補正し、地上から見上げた建築物がきちんと方形に写り、手前から奥まで焦点の合った像を得られます。
結構体系的に憶えないと難しいのですが、ある程度慣れて、被写界深度と絞り、遠近感、イメージサークルの関係が理解できてくると、対象に仮想平面(撮したい面)を想定し、玉とフィルムの角度と位置関係が感覚的に分かるようになってきます。
実際、デジタルバックを装備した、デジタルビューカメラは、そういった技法を学ぶのに最適だと思うのですが、デジタルバックが高すぎます。大判フィルムに必須の暗室での装填作業を省けるのは大変魅力なのに。
ビューカメラの撮像の特徴を私なりの言葉で言うと、目で見るより精確に対象を捉える虚構的なカメラ、となります。
それは単にフィルムの大きさだけでなく、ビューカメラ独特のライズ、スイング、チルト、シフトを利用して様々なことが出来るからです。
35mmカメラをはじめとする一般的なカメラで、四角い物体を撮した場合、どうやってもその四角が微妙に歪むのは避けられません。玉(レンズ)の中心とフィルムの中心、フィルムの端の距離が異なることにより、歪み(パースペクティブ)、フォーカスのズレが生じます。
ビューカメラでは被写体に応じて、玉の中心を移動させることでパースを補正し、玉の中心軸を傾けることで、遠近両方にフォーカスを合わせることが出来ます。
もともと眼球のように、進化した画像認識機構は、レンズの焦点距離に応じた半球状の撮像膜(網膜)を持つことで、レンズの特徴たる焦点位置での結像を、歪み無く認識出来るようになっています。ところが銀板の時代から、現在の最新CCDに至るまで、人工の撮像膜は、頑なに平面を維持してきました。当然、鑑賞されるのが平面のプリント、モニタである限り、その手法は正しいのですが、それがために、目で捉える時よりも、平面で撮像された画像は、より歪んで見えることになるのです。大げさに言えば、三次元の世界を二次元に投射する際の損失とでもいうのでしょうか、ビューカメラは、そこに、三次元的な傾きやズラシを加えることで補正し、地上から見上げた建築物がきちんと方形に写り、手前から奥まで焦点の合った像を得られます。
結構体系的に憶えないと難しいのですが、ある程度慣れて、被写界深度と絞り、遠近感、イメージサークルの関係が理解できてくると、対象に仮想平面(撮したい面)を想定し、玉とフィルムの角度と位置関係が感覚的に分かるようになってきます。
実際、デジタルバックを装備した、デジタルビューカメラは、そういった技法を学ぶのに最適だと思うのですが、デジタルバックが高すぎます。大判フィルムに必須の暗室での装填作業を省けるのは大変魅力なのに。