桜の季節に、春ははっきりとその開花で
「今日から春だ」と区切りをつけていると書いたけど、
秋にもそんな花がありました。
GONSHAN. GONSHAN. 何処へゆく。
赤い御墓の曼珠沙華、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。
GONSHAN. GONSHAN. 何本か。
地には七本、血のやうに、
血のやうに、
かず
ちやうど、あの児の年の数。
GONSHAN. GONSHAN. 気をつけな。
ひとつ摘んでも、日は真昼、
日は真昼、
ひとつあとからまたひらく。
GONSHAN. GONSHAN. 何故泣くろ。
何時まで取っても、曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐や赤しや、まだ七つ。
北原白秋のこの詩のせいか、曼珠沙華の花をみると
キレイだけどなんだか近寄りがたいものを感じます。
驚くほどきちんと、彼岸の日を待ちかねたように咲く姿。
彼岸からも見えるように、こんなにも紅いのか。
気がつけば、秋がきていました。