「アケビ(木通、通草)」(落葉)と「ムベ(郁子、野木瓜)」(常緑)の花が咲いています。
どちらもアケビ科ですが、アケビはアケビ属、ムベはムベ属のつる性植物で地味な小花です。
フルハウスの林にもある「アケビ(木通)」(Akebia quinata) 分布:日本、朝鮮、中国
花期は4 ~5月。雌雄同株ですが、雄花と雌花に分かれた雌雄異花で花色は淡紫色です。
花弁がなく、花弁のように見える部分は萼。花柱が目立つ花が雌花。
萼(3個)が反り返って、群がって咲く小さな花が雄花です。
小葉は5個。長さ約6cmの狭長楕円形で全縁。
アケビの名の由来は、秋に楕円形の果実がつき、熟すと縦に割れて白くて甘い果肉と黒い種子を覗かせる様子から、「開け実」の意味で名付けられたなど諸説あり。
アケビの果実。 長さ約6cmほどで10月頃に紫色に熟すと果肉は食べられます。
「フイリゴヨウアケビ(斑入り五葉木通)」
「ミツバアケビ(三葉木通)」(Akebia trifoliata) 分布:日本、中国
落葉つる性木本。雌雄同株、雌雄異花で、花序の先に雌花(上)と雄花(下)が別に付きます。
花期:4~5月。花色は濃紫色
小葉が3枚なのが特徴。縁に波状の大きな鋸歯がある。
果実は長さ10cmの長楕円形。熟すと紫色を帯び、縦に裂ける。
他のアケビよりも果実部が大きく、甘みも強いため、食用としては一番よく用いられている。
「ゴヨウアケビ(五葉木通)」(Akebia x pentaphylla)
アケビとミツバアケビの自然交雑種と言われる。葉は3出複葉で長い柄がある。
小葉は5枚だが、アケビの小葉は全縁なのに対し、本種は波状のあらい鋸歯がある。
雌雄同株で雌雄異花。花色は濃紫色。大きい3枚の萼のあり、花柱が目立つ大きい方の花が雌花
アケビの白花品種「シロバナアケビ’(白花木通)」(Akebia quinata f. leucantha)
「アケビ’シロイッサイ(木通’白一才’)」
※一才性は接木以外も含めて、短期間に観賞できるように改良した品種
「ムベ(郁子)」(Stauntonia hexaphylla) 分布:日本、台湾、中国南部
別名:トキワアケビ(常磐木通) 花期:4 ~5月。雌雄同株で雌雄異花。
アケビ同様、花弁はなく、6個の萼片は僅かに淡黄緑色を帯び、内側は暗紅紫色です。
柄のある3〜7枚の小葉からなる掌状複葉で、ふちは全縁、肉厚でやや葉先が尖っている。
(※小葉はふつう5枚つくが、若い枝では3枚、成熟した枝では5 ~7枚つく)
10月に5〜7cmの果実が赤紫に熟します。
果実は熟しても割れないのが特徴でそのため虫などがつかないなど栽培が容易です。
果実の食べ頃は10月中旬~12月中旬頃。食味はアケビ似。
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