「サトウカエデ(砂糖楓)」(Acer saccharum) 英名:sugar maple
ムクロジ科カエデ属の落葉高木 樹高:30~40m。北アメリカ原産
カナダ国旗にはサトウカエデの葉が描かれていてカナダのシンボルです。また、メープルリーフ金貨などの硬貨のデザインにも取り入れられています。
赤色や黄色などに紅葉
サトウカエデの樹液を濃縮した甘味料が、いわずと知れた”メープルシロップ(maple syrup)”。ホットケーキなどにかけたりします。材も堅牢で家具などに利用されます。
世界に流通するメープルシロップの約70%がカナダ産。樹液の糖度は3%で、日本のメープルの木の倍近くの糖度とのこと。
因みに、日本国内には、30種類程度のカエデがあるが、樹液を採取しているのは主に「イタヤカエデ(板屋楓)」(上:写真)や「ウリハダカエデ(瓜膚楓)」で、糖度1.2%~1.6%ほどです。
日本にもカナダ国旗にあるカエデの形状と極めて類似する「カジカエデ(梶楓)」(A. diabolicum)があります。
名前は、葉の形状がクワ科コウゾ属の「カジノキ(梶の木)」の葉に似ていることが由来。別名:オニモミジ
宮城県以南の本州、四国、九州の温帯地域に分布する日本固有種。樹高:20m超
花期は4 ~5月。葉が展開する前に、散房花序を前年枝の側芽から出す。
果期:7~8月:翼果はメグスリノキの次に大きい。(出典:森林総合研究所)
枝先に付く冬芽の数が8~12対と多いことが形態的な特徴。そこに着ける花の数も多い。
葉の大きさは日本のカエデ属の中では最も大きく、秋に紅葉し、黄色に色づく。日当たりが良いと橙色から赤色に色づくことも。
日本の森林で「サトウカエデ」に似たカエデを見つけたら、「カジカエデ」の可能性が高いそうです。果実は両種共ビロウド状の毛に覆われている。
カジカエデによく似た「アマミカジカエデ(奄美梶楓)」(Acer amamiense)
奄美大島以南の琉球列島に数本ほどしか分布しない。日本固有種(絶滅危惧IA類)
花期:3月。葉が展開する前に散房花序を出す。花は淡緑色で、カジカエデのように赤みを帯びない。
果実は翼果。カジカエデの葉柄や葉の裏は有毛であるが、本種はほとんど無毛。
カジカエデの果実は短い軟毛と長い剛毛が生えているが、本種は短い軟毛だけである。
長い葉柄を持ち掌状で5裂する葉は秋に赤または黄色に紅葉する。
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