田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

春の花:春菊

2020年05月26日 | 花さんぽ・花めぐり

ご存知の方も多いと思いますが、鍋料理・天ぷらなどに欠かせない「シュンギク(春菊)」(Glebionis coronaria)のです。

菊の花は主に秋に咲きますが、春に花が咲く菊ということから「春菊」となったそうです。

関西など地方によっては「キクナ(菊菜)」とも呼ばれています。

キク科シュウンギク属の一年草。草丈:0.3m~1.0m(開花時)。なお、収穫期の草丈は20cm~30cmです。

’080621 花径は3~4cmの真っ黄色のとても綺麗な花です。

原産地は地中海沿岸で、ヨーロッパでは主に観賞用として栽培。食用にするのは東アジアだけです。

近年は和食ブームでヨーロッパでも一部食用に供されるようになってきたそうです。

茎や葉が柔らかい食用の旬は11~2月ですが、開花期は4~5(6)月。食べて良し、見て良しです。

'200524 花も食べられるそうですが、苦みが強いため、あまりお勧めしません。

痛みやすいため長距離輸送が難しく、大都市及びその近郊で栽培されています。

因みに生産量のトップは千葉県で続いて大阪府です。

’080621 舌状花の外側が白い(又はクリーム色)覆輪になっているものもあります。

'200524 黄色単色の花の方が一般的のようです。

ハナゾノシュンギク(花園春菊)」と呼ばれる観賞用の八重咲き種もあります。

葉は切れ込みの程度で大葉種、中葉種(最も生産量が多い)、小葉種に分類されます。

 


春の花:ブラシノキ

2020年05月25日 | 花さんぽ・花めぐり

今、ユニークな花姿が魅力の「ブラシノキ」(フトモモ科)が見頃です。

マキバブラシノキ属(カリステモン属)は、オーストラリア全域とニューカレドニアに約30種ほどが分布する常緑低木または高木。

ビンを洗うためのブラシにそっくりな花で、英語でも「ボトルブラッシュ(bottle brush)」と呼ばれています。

このうち日本で流通している種は以下の6種とその園芸品種です。

 ❶Callistemon speciosus(スペキオスス):ブラシノキ(ブラシの木)

 ❷Callistemon rigidus(リギダス=リギドゥス):マキバブラシノキ(槙葉ブラシの木)

 ❸Callistemon citrinus(キトリヌス):キンポウジュ(錦宝樹)、ハナマキ(花槇)

 ❹Callistemon pinifolius:カリステモン・ピニフォリウス

 ❺Callistemon salignus(サリグヌス):シロバナブラシノキ(白花ブラシの木)

 ❻Callistemon viminallis(ウィミナリス):シダレハナマキ(枝垂れ花槙)

※学名のカリステモン(Callistemon)はギリシャ語で「美しい雄しべ」が語源。和名で「ブラシノキ」と呼ばれているのは、❶のスペキオスス種のこと。

これらの近縁種には、多数の園芸品種もあり同定は難しいので、ブラシノキ属を総称して(広義の)「ブラシノキ」とします。

日本には明治時代に渡来。葉は細長く、硬く、互生、全縁。

開花期:5~6月。本年枝の先に花糸が鮮紅色などで、葯が黄色い穂状の花序を出します。

花糸が白色、ピンク、朱色、赤紫色、緑色や四季咲きの品種もあります。

花弁や萼は開花後すぐに落ち、多数の雄しべが残り、ブラシの様に見えます。

花後、多数の果実が枝を取り巻いて付き、果実は2~3年(7~8年との説も)残ります。

花序の先から枝が伸びるという珍しい特徴を持っています。  

一応、❶~❻の写真を樹名札などを頼りに掲載。名称と写真が合致しているかどうか自信がありません。

正直、私には違いがよく判りません。

’060604 野田清水公園 

❶「ブラシノキ」 

5月に開花。比較的寒さに強く庭植えに向きます。

’060604 野田清水公園

❶ 樹高2~3m程度。花序の長さ5~10cm。

'220506 川口緑化センター「樹里安」

❶「カリステモン・スペキオスス ‘ピンク・シャンパン」(’Pink Champagne’)

’070616 筑波実験植物園

❷「マキバブラシノキ(槇葉ブラシの木)

 

’190513 高知県立牧野植物園(樹名札より)

樹高は5m程度。葉は線形から狭倒披針形で、殆どが長さ5~7cm。

名は葉が「マキ(槇)」に似ることに由来。

 

'050528 JAあゆみ野安行園芸センター

❸「ハナマキ(キンポウジュ)

❸ 葯が金色に輝いて見える? 開花期が春から秋と長く、園芸品種が多い。

'050528 JAあゆみ野安行園芸センター

❸ 果実は枝に巻きつくようにつき、見た目には昆虫の卵のように見える。

'220601 埼玉県花と緑の振興センター

❸「カリステモン・キトリヌス’スプレンデンス’」(’Splendens’)

'220601 埼玉県花と緑の振興センター

❸「カリステモン・キトリヌス‘ホワイト・アンザック’」('White Anzac')

白色の清楚な花を咲かせる

 

’050410 筑波実験植物園 

❹「カリステモン・ピニフォリウス

葉は線形で幅が非常に狭く、花はふつう緑色ですが、赤色もある。

 

 

 

’050611 小石川植物園

❺「シロバナブラシノキ」(樹名札より)

別名:カリステモン・サリグヌス

柳の様な細葉を持ち、枝が枝垂れます。常緑高木で10mほどになります。

’050611 小石川植物園 

❺ 開花期が春から秋と長く、花糸は白色から緑を帯びた白色。咲き始めは花糸が桃色を帯びているようです。

 

'060610 県立青葉の森公園

❻「シダレハナマキ

'060610 県立青葉の森公園

❻ 赤い花を枝垂れた枝にたくさんつける。


春の花:白丁花

2020年05月24日 | 杜の木々(フルハウス)

毎日、視聴しているNHK朝ドラ「エール」が6月29日から休止になるとのこと。

今後の収録再開の状況を見ながら放送再開を決めるそうです。

昭和人の私は、夢を追い続ける二人の姿と将来大成するとう安心感でこれまでになくハマっています。

珍しく男性が主人公ですが、視聴率も好調をキープしています。

あと1ヶ月分の放送はありますが、これからという時に残念です。待つしかありません。

主人公のモデルとなっている作曲家古関裕而さんが作曲した夏の高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」を今年は聞くことが出来なくなりました。

球児の気持ちを考えると切なくなります。

 

庭に2株、「ハクチョウゲ(白丁花)」(アカネ科)があり、5月中旬頃から咲き始めました。

東アジア原産で樹高0.6~1m程度の常緑低木。

※以下の白丁花は全て葉の縁に斑が入っている園芸品種です

(撮影:’200512)

丈夫であまり条件を選ばない木のはずですが、枝ぶりが悪く、花つきも今一つです。その写真(上)がこれ。

寿命が短命な樹木で、約10年もすると、だんだん株が衰えてくるとのことなので寿命なのかも?

(撮影:’050529)

花は1cm程度と小さく、白・桃・淡紫色で、一重が普通ですが二重咲き、八重咲きもあります。

これは白花ですが少し薄紫色が混じります。

(撮影:’090531)

花期は5~7月。葉腋から出る短枝に花を1~2個付け、花冠は長さ1cm程度の漏斗形で先は5裂します。

(撮影:’080517)

木を覆い尽くすように白花が咲いています。花付きが素晴らしいですね。

名前は花が丁字型(ラッパ型)の白い花を付けることに由来しています。

(撮影:’090531)

葉は長さ1~3cmの狭楕円形でやや厚く、鋸歯がなく全縁で葉先が尖ります。

よく分枝し、小枝が多数出て、密に繁り、 若い枝は黒紫色を帯びます。

萌芽力が強く刈り込みに良く耐えるので生垣にも使われます。


春の花:油桐&支那油桐

2020年05月23日 | 花さんぽ・花めぐり

昨日まで5月なのに寒い日が続きました。ファンヒーターの再出番です。

灯油は残して置いても酸化劣化するのでシーズン中に使い切る又は処分の2択です。

今回の寒さで、ほぼ余すことなく使い切りました。

話は違いますが、ガソリンが相当安くなっています。外出自粛が解除されれば、新幹線の切符などと同様値上げになるでしょう。

地震も多いので今のうちに給油し、念のため満タンにしておきます。

 

今回は中国原産の❶「アブラギリ(油桐)」(Vernicia cordata

別名:ドクエ(毒荏) トウダイグサ科アブラギリ属の落葉高木です。

'090523 樹高は8~16m。種子から桐油(きりゆ)と呼ばれる油を採取して、昔は紙にしみこませて和傘や提灯用の油紙に利用されました。

5~6月に直径2cmの白い花が咲きます。雌雄同株で、雄花と雌花は別々に花序を作ります。

花弁は5個で、始め基部は淡黄色で、後に紅色を帯びます。

’060521 葉は長さ15~20cmの心形で先が尖り、しばしば2~3裂します。

’050913 果実は直径2~2.5cmの扁球形。

’041109 果皮は厚く、中に3~5個の種子があります。

 

こちらは中国・ベトナム・ミャンマー原産の落葉高木❷「シナアブラギリ(支那油桐)」(Vernicia fordil) 

別名:オオアブラギリ(大油桐) 日本にも自生しているが本来の自生かどうか不明。

’050815 樹高は10~12m。卵形の葉が主体です。

’080508 アブラギリに似ていますが、花や果実が大きい。

花期:4~5月 花弁は5枚。

雄花は花柄ごと落下(写真)。雌花は花びらがバラバラになって落ちます。

’050815 果実は直径3~4.5cmの球形で先端が尖ります。

種子はアブラギリより大きい。9~10月に成熟するが食用にならない。

桐油は乾性油で、絶縁用ワニスや染料、印刷用の油として使われます。

日本では関東地方南部以西の暖地で栽培されている。

 

同じ仲間ではありませんが、アブラギリと名のつくこんな木もあります。温室でよく見かけます。

❸「サンゴアブラギリ(珊瑚油桐)」(Jatropha podagrica

 別名:ヤトロファ・ボダグリカ、イモサンゴ  トウダイグサ科ヤトロファ属の塊根植物

原産地は西インド諸島、中央アメリカ、コロンビア。 樹高0.3 ~1.0mの常緑小低木。

幹の下部が肥大して徳利状の樹形になる。葉は楯形で3~5裂、縦20㎝、幅15㎝程度。

花と軸が珊瑚に、葉が桐に似ています。油はなんでしょう?

 


春の花:鈴蘭の木

2020年05月22日 | 花さんぽ・花めぐり

未だ、アベノマスクは届かない。シャープマスクは抽選に当たりません。

そうした中、マスク不足が解消されつつあるとのこと。ところが薬局・スーパー・コンビニには殆ど売っていません。

不織布の高騰が続き、質の良いマスクは相変わらず不足し、価格も値下がりしていません。

品質が?のマスクは値下がりして、本来の販売店以外で購入できます。「待てば海路の日和あり」で暫く様子を見ます。

今回は、ツツジ科で1属1種の「スズランノキ(鈴蘭の木)(別名:ゼノビア・プルベルレンタ)」です。

米国南東部に自生する樹高1mほどの落葉低木です。

葉長が約8cmで灰青色。白い花が美しく、清楚な感じ。

葉に酸味があり、英名は sour wood(酸っぱい木)という。

葉はカラーリーフツリーとしても楽しめる美しい木です。

4~5月、芳香がある白い釣り鐘状の長さ約1.2cmの花を咲かせます。耐暑性・耐寒性あり。

「スズラン(鈴蘭)(別名:君影草)」(キジカクシ科)に似ているので「スズランノキ」と呼ばれます。 ※写真:葉よりも上に花をつけているようなので「ドイツスズラン」かもしれません。

 

こちらも北米原産の通称「スズランノキ(鈴蘭の木)」(別名:オキシデンドルム・アルボレウム)です。開花期は7~8月。

ニシキギ(ニシキギ科)、ニッサ(ミズキ科)と合わせて、世界三大紅葉樹と称されるツツジ科の落葉高木。

全く別の樹木ですが、こちらも「スズランノキ」として流通するようになり、混乱が生じています。本来、和名の「スズランノキ」は「ゼノビア」を指します。 

個人的には、あまりスズランの花に似ていないと思います。1つ1つの花は「アセビ」や「ネジキ」に、花穂の雰囲気は「リョウブ」に似ています。