白井健康元気村

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「止まれ」に気を付けて! 【気まま連載】帰ってきたミーハー婆㊺

2022-04-07 06:38:37 | 【気まま連載】帰ってきたミーハー婆

【気まま連載】帰ってきたミーハー婆㊺

「止まれ」に気を付けて! 

岩崎邦子 

 

 

 えー、もう3年に? 月日の経つ速さを、嫌というほど思い知らされた。「運転免許更新のためのお知らせ」ハガキを受け取った時である。それは今年1月、誕生日より6カ月前に届いた。
 高齢者講習は70歳から74歳と、後期高齢者の75歳以上に分かれるが、講習の受講だけでは済まないのが、後期高齢の75歳以上。手数料や講習料を払う他に、認知機能検査が行われることだ。
 高齢になれば認知症になったと思わなくても、普段の生活の中で度忘れや物忘れをいつの間にかしているのだから、認知機能検査は致し方がない。記憶力だけでなく、物事に対する判断力が問われることでもある。
 その認知機能検査を2月に終え、3月29日に高齢者講習を受けてきた。講師(教官)はあくまでも優しい口調で、交通事故の実態や、運転する上での普段の心がけを世間話のようにされ、穏やかだ。
 このところのコロナ騒ぎで、一度に講習を受ける人数を絞らねばならないらしく、この日は、私一人が女性、後は男性の計5人だった。
 高齢者のモデルが運転している様子の映像から、危険な場合の対処・接し方を見せ、改めて、気を付けることを再認識する作りのビデオテープが流される。動体視力・夜間視力の検査が1人ずつ行われた。教官は私の眼に関する情報を知っているのか、こう問うた。
「眼鏡なしで運転可能なのに、どうしました?」
「乱視があるので疲れないためですが…」
 そう答えると、すぐに納得してくれた。
 私の夜間の静止視力と動体視力は、共に平均点であった。検査表には、高齢になると夜間の視力が低下するので、安全速度を守って運転することが大事と書かれている。
 教習所の車を使っての実車も、コロナのことがあって教官と1対1で行われた。以前のように受講者が一緒に乗り合わせることはない。代わりに備え付けられたドライブレコーダーが、運転者を録画し、その時の様子は後に、教官から評価される。
 我が家の古い車と違って新しい車だ。私は小さいので車の座席の位置合わせや、シートベルト、アクセルやブレーキの位置確認、バックミラーの合わせに手間取った。若い頃に習った教習所の教官は怖い人が多かったが、まぁ、高齢者には優しい教官である。その教官が尋ねた。
「車に乗るのは、買物ですか?」
「はい、パークゴルフに行くときにも」
「それは良いですね」と、教官から思いがけない言葉が。「元気になれますから」
 実車では、進路変更のウィンカー出し、一時停止の標識できちんと止まる、障害物から出た後の急ブレーキやT字路での左右の安全確認などが運転者として適しているかが、対象になっていたのだろう。
 かつての実車の時はS字走行や車庫入れの検査もあったはず。ずっと以前の実車経験では、普通走行時から教官の合図で、「急ブレーキをかける」という検査をした記憶がある。理由を聞いたところ、こう言われた。
「女性はパニックが起きると、両手を上げて対処が出来ない人が多いから」
 私は合格ではあったが、パニックに直面した場合の性差別をする考え、如何なものか。
 さて、以前よりうんと簡単になった実車も問題なく済んで、ようやく「高齢者講習終了証明書」を手に。が、これで更新された免許証が即、手に入るわけではない。誕生日がもっと近づいた頃に送られてくる「更新のお知らせ」ハガキが来るまで待ち、所轄の警察で受け取ることになる。それまでは、まだ日数があるのだが、大事な注意点があると言われた。
 決して犯してはならないのが、諸所の交通違反で、講習だけで済まない場合が起きるのだとか。違反行為には、酒気帯び運転、信号無視、スピード違反、駐車違反などいろいろ。
 シートベルトの着用が義務化された2008年以降は、その違反者も続出したというが、昨今で一番多い違反は一時停止だという。
 これを聞いて私はハッとした。15年ほど前のことである。白井市に近接する印西市内の友人を訪ねたとき、T字路で木陰から出てきた警官に呼び止められてしまった。当時はその道路の角地の左右には何の建物も無く見通しも良く、車の往来もないので、徐行しながら左折をしようとしたのだ。
 確かに「止まれ」の標識はあった。「一時停止とは、一旦はしっかり止まる」ことである。これで私の免許はゴールドから転落という、苦い苦い経験となった。
 ところで、この一時停止の違反に関しては、多くの人が今までに経験しているのではないだろうか
。住まいの近辺で見かけるこの「止まれ」の標識は、信号のないT字路に設置されているのだが、その
位置は左右の車の往来などが見渡せない。なので徐行をしながら、車の往来を確認しようとするのだが……。いずれにしても、こうした場所では、違反者摘発が抜き打ち的に行われていることを、知っておきたい。
 時折見かける場面に、国道16号線の走行中、対向車が来ていないからと、右折をしていく車をよく見かける。運転者は自分の機敏さを確信でもしているのだろうか。
 お巡りさんがいなかったから、「違反の指摘をされなくて、ラッキー!」ではない。スピードが出ている車はあっという間に近づいて来る。危うく大事故になるところなのだ。こうした大きな幹線道路では右折の青の矢印が出る。危険なことは絶対にしてはならない。
 折角、高齢者講習修了書があっても、一時停止を怠ったり、慣れた道での油断した違反をすれば、後が面倒だ。手数料もかかり、再講習となる。私も取り戻したゴールドの免許証も剝奪となってしまうかも。 
 住まいである千葉ニュータウン一帯の道路は、片側2車線の所や道幅も広いので、ついスピードも出してしまう。かつては464号線でのスピード取り締まりが頻繁に行われていた。
 白井市役所前から小室に向かう道路も2車線であるが、ここでもスピード違反になった友人がいた。「62キロは2キロオーバーなんだって!」と、もの凄く憤慨していた。
 道幅も広く、車には走りやすい環境に恵まれているが、スピード制限を守り、「止まれ」ではしっかり止まる。今年も春の交通安全運動も始まった。油断せず、しっかり規則を守ろう!

 

【岩崎邦子さんのプロフィール】 

昭和15(1940)年6月29日、岐阜県大垣市生まれ。県立大垣南高校卒業後、名古屋市でОL生活。2年後、叔父の会社に就職するため上京する。23歳のときに今のご主人と結婚し、1男1女をもうけた。有吉佐和子、田辺聖子、佐藤愛子など女流作家のファン。現在、白井市南山で夫と2人暮らし。白井健康元気村では、パークゴルフの企画・運営を担当。令和元(2018)年春から本ブログにエッセイ「岩崎邦子の『日々悠々』」を毎週水曜日に連載。大好評のうち100回目で終了した。


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