《注目の曲》
ユリイカの「カサブランカ」
従兄弟同士の新ユニットがYouTubeデビュー
本ブログ編集人・山本徳造
▲個性的なМV
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https://youtu.be/yWhKvS5FN2Y
医療ジャーナリストの油井香代子さんは古くからの友人です。今年8月には白井健康元気村の健康講座で講師を務めてもらいました。その油井さんからLINEが。つい3日ほど前のことです。「息子がYouTubeのМVでデビューした」というではないですか。
YouTubeが貼り付けてあったので、さっそく聴いてみることに。何とも不思議な曲です。まずテンポの早いピアノの間奏が。作詞・作曲したのは油井さんの長男N。正直に言いましょう。「ああ、訳の分からない、いつもの若者の曲か」と思ったので、真剣には聴いてなかったのです。
ところが、聴き終わった後、あのリズムが頭の中でくすぶり続けているではないですか。な、なんだ、これは!? 曲を聴いてこんな気持ちになることは滅多にありません。ほんと久しぶりです。その原因というか、理由を考えました。
わかった! わかったぞ! それは懐かしさでした。現代の若者がつくった曲なのに、私のようなベビー・ブーマーというか、「団塊の世代」でも違和感のないメロディーだったからです。いや、もっと前でも通用したかも。
1920年代のアメリカでチャールストンというダンスが流行りました。黒人文化から生まれたらしく、リズムに合わせて両膝をつけたまま、足を交互に跳ね上げるダンスです。もちろん、私なんかが生まれるずっと前の時代です。
そんな100年前のリズムを彷彿させ、しかも時代の最先端を走っているような曲をつくった若者の才能に、私はじわじわと圧倒されました。作詞も彼が担当したとか。
ボーカルのSはNの従兄弟。彼もすごい。けっしてチャラチャラした歌い方ではないのです。渋い。なんて渋いのか。聴いていて心地よい。すごく心地よい。年代関係なしに受け入れられる声でしょう。なにしろ、70過ぎの私が受け入れたのですから。
しかも、「カサブランカ」という曲名がいい。ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンが共演した米映画『カサブランカ』(1942年)は、私が好きな映画の一つ。そのテーマソングが、有名なAs time goes byです。
かつてエチオピアの飢餓地帯をトヨタのランドクルーザーで回ったとき、同乗のデンマーク放送の記者とエチオピア情報部の監視役がしきりに歌っていたのを思い出しました。
ちなみに、カサブランカはオランダで改良されたユリ科の植物としても知られています。この従兄弟同士のユニット名は「ユリイカ」。ギリシア語のEureka(ユウレカ)に由来する言葉で、何かを発見したり、発明したときに発する感嘆詞だとか。第2、第3弾が待ち遠しいという声も少なくないようです。今後の活躍に大いに期待しましょう。
そして、私も叫ぼう。新しいユニット「ユリイカ」の曲に出会って、Eureka!