白井健康元気村

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久しぶりの食事会 【気まま連載】帰ってきたミーハー婆㉗

2021-12-03 05:24:06 | 【気まま連載】帰ってきたミーハー婆

【気まま連載】帰ってきたミーハー婆㉗

久しぶりの食事会

 

岩崎邦子 

 


 月日の経つ早さに改めて実感させられるのは、私一人ではないはず。とはいえ、長く続いてきたコロナ騒ぎが影響して、多くの行事には自粛せざるを得ない生活が続いてきた。
 白井健康元気村で言えば、健康講座も中止したものや、参加人数も大幅に減らした開催となった。旅行やパーティなどの行事も行われていない。パークゴルフはどうか。大会こそまだ開催されていないが、月に2回、楽しみたい人たちでプレーをしている。
 私が所属している「手造りの会」や「コーラス」も、福祉まつりや、市民音楽祭も、自粛の対象となって来た。その練習などの活動は続けてはいるが、会員数は減少している。個々の事情による退会者もあるが、やはりコロナ感染に不安があって不参加が続き、活動そのものにも気が乗らなくなった人もいる。 
「手造りの会」は、布を使ったアクセサリーやバッグ、あるいは着物から洋服にと、楽しんできて、かつては15人か16人は所属していただろう。白井市清戸にある白井福祉センター(老人福祉センター・青少年婦人センター)で、活動が行われていた。
 その会のリーダーは、1年で順番に交代制で行われていた。リーダーは、活動部屋の予約をセンターに行って事前に予約することが、主な仕事であったが、制度が変わった。パソコンかスマホで「ちば施設予約システム」にアクセスしてからとなったのだ。これを機に会を辞める人が続出してしまった。「そんなの出来ない」という理由のようである。
 すっかり忘れてしまったが、もう10年も前? 私がリーダーの番になった年でもあった。慣れない作業に悪戦苦闘しながら、なんとかその制度に取り組んだ。
 利用したい2カ月前にパソコンから「ちば施設予約システム」を開き、IDやPW(パスワード)を入れ「どの部屋の何時から何時まで」の時間を入れ、「利用目的や人数」などを入力し、予約する。その後、決められた日に予約の部屋が当選か落選かを確認。期日内に利用許可書を福祉センターに行って受け取ることで、その作業は完了となる。
 福祉センターへは巡回バスもあるが、車を利用することになる。駅前センター
のように便利な所より、競争率は低いので落選になることは、何かの行事が重なった時以外にはない。が、この一連の流れも、うっかりすると手続きの期日遅れになって大慌てをすることもあった。
 私の後に続いてのリーダーの交代も、誰からも「そんなの出来ない」と、言われてしまう。ずるずると部屋の予約を取る作業や、福祉まつりの準備などの役を続けることになってしまった。
 私が80歳という大台に入る前に、この「手造りの会」への関与は「次世代の方に変わるべき」という思いが強くなった。この交代は、難航をしたが何とか何とか、と言ったところで、やっと収まって引き継いでくださったが、すぐにコロナ騒ぎとなってしまった。
 今は、公民館活動は止めて、先生の自宅(お寺)で、少人数で和気あいあいで、手造りを楽しんでいる。
 カレンダーがとうとう1枚になってしまった、12月1日は教室がある日だったので、参加した面々で食事会をすることに。11月になってからのコロナ感染者数の減少と、かつて納めてきた会費に余裕があるからだ。このお世話は若くて気が優しいHさんが、食事処の「T」に予約を入れてくださった。
 その店の一角にはコーヒー店や回転ずしなどがある。駐車場は共同になっており、車も停めやすい。入り口の和風の佇まいも悪くない。入り口にアルコール消毒液があるのは当たり前で、全室が個室になっている。
 5人が案内された部屋は6人が限度のようだ。窓からの眺めも悪くないし、オーダーを取りに来た女性も可愛らしく、まずまず気分は良い。ランチメニューも少しずつ彩りの良いものが並んでおり、デザートも付いて女性向けにぴったりだ。マスクをしたままではあるが、雰囲気もよく次々とおしゃべりの話に花が咲く。
 時節柄、例えばお正月を前に、おせち料理のことを5人がそれぞれの考えや思いを話しているのは、「なるほど」だったり、「手抜きをしたいね」には、同感である。だが、そのことで、一言があると隣の人とだけ話し始める場面もあった。
 それぞれ我が家の場合というものを、「聞いてもらいたい」ということになるのだろう。「へぇ~そうなんだ」と思う事には、詳しく聞きたいと思う。なるべく5人が同じ話題となるよう、時々軌道修正しながら、笑ったり、話したりと、「あら、これ美味しいわね」などと、話は尽きない。
 隣の部屋あたりからは、嬌声とも思える大きな大きな笑い声が時々聞こえてきて、驚かされる。きっと久しぶりに楽しい時間が持てた嬉しさが爆発しているのだろう。
 お寺に戻る時間にもなる頃合いを見て食事会を終了し、受付付近に来ると、席が空くのを待っている何組かの人たちが、通路の椅子に掛けている。楽しく話している間、店の人は「追い出し」の気配もなかった。
 外食をしたい、友人たちと話したい、誰の心にもそんな気持ちが沸いている。11月の感染者数の激減と、ひたひたと押し寄せてくるオミクロン株の恐怖。今こそが、外食や友人と会うチャンスなのだと、そんな思いがあるのだろうか。
 ともあれ、久しぶりに熟女、いや、婆たちは、外食とおしゃべりを楽しむことが出来た。あー、楽しかった。

 

 

【岩崎邦子さんのプロフィール】 

昭和15(1940)年6月29日、岐阜県大垣市生まれ。県立大垣南高校卒業後、名古屋市でОL生活。2年後、叔父の会社に就職するため上京する。23歳のときに今のご主人と結婚し、1男1女をもうけた。有吉佐和子、田辺聖子、佐藤愛子など女流作家のファン。現在、白井市南山で夫と2人暮らし。白井健康元気村では、パークゴルフの企画・運営を担当。令和元(2018)年春から本ブログにエッセイ「岩崎邦子の『日々悠々』」を毎週水曜日に連載。大好評のうち100回目で終了した。


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