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ミーハー婆が見たパラリンピック 【気まま連載】帰ってきたミーハー婆⑮

2021-09-08 07:30:18 | 【気まま連載】帰ってきたミーハー婆

【気まま連載】帰ってきたミーハー婆⑮

ミーハー婆が見たパラリンピック

岩崎邦子 

 



「いやぁー、知らなかったぁ」
 夫も私も、知らない事の多さに思わず口走ることの多いこと、多いこ
と。東京パラリンピック(8月24日~9月5日)の放送で見聞きしてのことだ。
 パラリンピックのシンボルマークは、「スリーアギトス」といって、赤・青・緑の曲線で出来ている。アギトとはラテン語で、「私は動く」と言う意味だという。困難なことがあってもあきらめずに、限界に挑戦し続けるパラリンピアンを表現しているとか。
 日本で開かれるパラリンピックだが、どの競技をどのように放映していくのか、大変だろうなぁ…。陸上競技や、水泳競技、球技、格闘技など22競技だが、障害の度合いによる分け方をするので、539種目もあるという。
 障害の種類には番号がある。10番台=視覚障害、20番台=知的障害、30番台=脳性まひ、40番台=機能障害、50番台=車いすや投てき台使用、60番台=義足使用。数字が小さいほど障害は重いという。
 ま、競技の際にその障害の説明をアナウンサーがしてはいたが。凄いなぁ…どの選手も自分に課せられてしまった体の限界に挑戦して続けている姿には、ただただ驚きと感動ばかり。
 メダルを獲得したアスリートたちの光る涙の中の数々のコメントには、心を揺さぶられるものが沢山見受けれた。惜しくもメダルに達成できなかったが、これまでの頑張りや努力してきたことへの、爽やかな笑顔が見られたときには、ホッとさせられたものである。
 コロナ禍の中で開催も危ぶまれて来たオリンピックとパラリンピックだったが、強硬ともいえる開催になった。「オリンピック開催でIОCは巨額の放送権料が確保される」という声もあったので、どうも引っ掛かるものもある。
 それはともあれ、国立競技場をはじめ、どの競技場も無観客となってしまった。やはり次世代の若い人たちにとっては、頑張る選手たちの、その生の姿を観戦できなくなったのは、残念至極だ。
 感染予防対策を十分にして、マスクの着用や隣の人とは話さず、イヤホン解説を聞きながらでも、生の競技を子供たちに見せてあげたら、どれだけの勇気と元気が得られたことか。
 オリンピック開催中は、NHKを始め民放各局も、朝から夜まで放映していた。その放送にはスペシャル・ナビゲーターらの活躍ぶりが大いに話題になって、人気番付までされるほど。でも、パラリンピックでは、民放各局とも競技の経緯やメダル獲得の有無を、ニュースやワイドショーで取り上げて放送するだけに留まっていた。
 オリンピックの放送権料はバカ高いので、それを払える国、テレビで見られる国民は地球上では少数派なんだとか。自国の選手の活躍や、この祭典を見ることも出来ない国もあることを知っておかねば。
 放送権料というと、日本は世界で2番目にお金を払っている。主にNHKが出しているとか。放映権料にはいろんな問題もあるだろうが、NHKでは、地デジ、サブチャンネル、BSで一日中パラリンピックの競技を見ることが出来た。
 スペシャル・ナビゲーターとして、相葉雅紀と櫻井翔が起用されていたのは、オリンピックと同じ。相葉はNHKのスポーツ番組に出演していたので、アスリートたちとの交流がある。
 櫻井は、過去のオリンピックの取材経験が豊富だ。選手への取材を事前に綿密に下調べをし、気になった所をノートにびっしり書き込んでいるという。さらに選手や競技の魅力をどうすれば視聴者に伝えられるかを、第一に考えているのだそうだ。
 夜には、その日のハイライトを紹介する番組が。アナウンサーと、相葉か櫻井のどちらかが出演していた。相葉は持ち前の素直さと明るさで、競技への興味を語り、アスリートに愛のある言葉がけには、好感が持たれている。
 櫻井は長年の取材からアスリートへのリスペクトを語り、彼らの並々ならぬ努力の成果に、目頭を潤ませて語る場面も見られた。この番組には、元アスリート達の参加で、競技の細かい説明も。
 他にも、障害のあるリポーターとして、三上大進、千葉絵梨菜などの参加は好感が持てた。この場には、風間俊介が「風間の目」として、当日の競技を観戦してきた感想を、的確な言葉を駆使して話していた。
 ディズニーランド好きが高じて、日本だけでなく海外にも出向いた風間である。誰もが気が付かないようなディズニーランドの魅力を、詳細かつ豊富に、しかもきちんとした言葉で表現していたことを、思い出した。
 相葉や櫻井と同じジャニーズ事務所だが、彼らを単なるアイドル上がりと侮るなかれ。風間は、リオのパラリンピックの時に、障害者プレーを観戦してきたらしいが、その強みを大いに発揮していた。
 ところで、この大会で初めて知り、「面白い!」と思った競技は、何と言ってもボッチャだ。白いジャックボールに対して、赤と青のどちらのボールが、より寄せることが出来るかという競技である。
 ジャックボールにぴたりくっつくと、「ビタッ」と音が出ることから、正確な投球を「ビッタビタ」という言葉で表現していた。なんだか、日常の他の場面でも使えそうなこの「クスっ」とする言葉に、多くの関心が持たれてもいた。
 ついでだから、私のミーハー婆ぶりをさらに発揮しよう。
 日本テレビの「zero」で週1回、ニュースキャスターを2006年から続けている「嵐」の櫻井翔が、なぜ起用され続けてきているのか。日本や世界で日々起きている問題に、若い人も興味と関心を持って欲しいというのが、櫻井の願いだ。
 櫻井について、「岸田奈美のnote」に書かれているのは、2016年に「ユニバーサルマナー検定」の取材を申し込まれた経緯である。
 岸田は当時、このユニバーサルマナー検定を行う会社の社員だった。ユニバーサルマナー検定とは、「自分とは違う誰かの視点に立ち、行動を育てる」のだとか。
 櫻井が車いすバスケのドラマに起用されたこと、またリオ五輪のリポーターにも抜擢されたことで、「障害のある選手にインタビューする時に、失礼が無いように学びたいから」と。
 結論として、櫻井はこの検定試験の2級に100点満点で合格した。この点数は50人に1人くらいだとか。今は、エッセイストになった岸田さんの「岸田奈美のnote」には、この時のことも、他のことも面白おかしく書かれている。
 閉会式では、NHKのエース級アナウンサーの和久田麻由子、阿部渉、それに櫻井翔との3人の掛け合いが良かった。両アナウンサーは、共に落ち着いた声音の解説が光っていた。櫻井は子供の頃には「記憶力お化け」と言われたくらい、その語彙力も凄かった。
 今までに取材してきたアスリートへの思いやエピソード、その気の遠くなるような努力を重ねた上でのスーパープレーを見て、感動し胸を打たれたという。そして努力と諦めない姿に胸を打たれるのだと、熱く語っていた。
 閉会式後半での、個性的な衣装やダンスが可愛かった。性別・年齢・障害の違いがある中で、その振付練習は大変だったに違いない。ショーの中継が一つのカメラであることも、おしゃれなんだって!
 ゴダイゴのタケカワユキヒデの歌「ビューティフル・ネーム」も良かった! 
 ♪今日も 子供たちは 小さな手をひろげて……。「ARIGATO」

 

【岩崎邦子さんのプロフィール】 

昭和15(1940)年6月29日、岐阜県大垣市生まれ。県立大垣南高校卒業後、名古屋市でОL生活。2年後、叔父の会社に就職するため上京する。23歳のときに今のご主人と結婚し、1男1女をもうけた。有吉佐和子、田辺聖子、佐藤愛子など女流作家のファン。現在、白井市南山で夫と2人暮らし。白井健康元気村では、パークゴルフの企画・運営を担当。令和元(2018)年春から本ブログにエッセイ「岩崎邦子の『日々悠々』」を毎週水曜日に連載。大好評のうち100回目で終了した。


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