【連載】腹ふくるるわざ③
「小室駅南開発」の妄想
桑原玉樹 (まちづくり家)
新型コロナに関しては、PCR検査の不合理、CT値基準の高さ、感染症2類扱いの不合理、コロナ医療体制の拡充、緊急事態宣言の延長など「腹ふくるる」ことも多くて、書きたいことは多々あります。しかし、医療界には素人。このブログでの私の肩書は「まちづくり家」ではないですか。だったら、まちづくりのテーマがないだろうか。そんな時、ふと思いつきました。
「そうだ。小室駅南を開発しよう!」
北総線・小室駅改札口からの歩道橋は北口にしか出ていません。アンデルセン公園へのバスは北口からぐるっと迂回しています。国道16号、同464号、県道288号夏見小室線(夏見街道=旧鎌倉街道)の交差は面倒です。そして小室の住民は、北口ソシアルビルの商業テナントが長続きせず買い物に困っているようです。
北千葉道路の小室~外環道も事業化に向かって動いているので、これをきっかけに開発計画が動くかもしれませんが、小室IC(国道16号×国道464号)を作るだけで、市街地整備までは手が回らないかも。だったら、IC整備と市街地整備を同時一体的に事業できないかなと思い立った妄想が、次の粗雑な図面です。
【図-1】は、小室ICの想定図です。千葉県の説明会資料には「小室IC(国道16号交差部)については、北千葉道路(外環~国道16号)の整備に併せて、一般部と国道16号のフルインター化を図る計画とする」と記載がありますから、まあこんな具合かな、という程度のいい加減な私案です。フルインターにするとなると結構複雑ですが、千葉ニュータウン中央にあるインター(船橋印西線×国道464一般部)に似ています。
図-1 小室ICの想定図
【図-2】は、小室駅南口の三角地を全面買収した場合の私案です。ICで結構土地を使うので、残った約3ヘクタールを駅前広場と商業施設、宿泊施設で利用しようという案です。八千代市のフルルガーデン程度の規模の商業施設ができそうです。しかし、実際には農地のほかに既存の農家や自動車修理工場もあるので、全面買収はできないかもしれません。
図-2
そこで【図-3】の私案です。全面買収は出来なくても、約半分の土地を買収し、残った土地と一緒に土地区画整理事業で整備しようという案です。
残った地主さんの土地、建物は地区の東半分に集めます。当面は農業を継続し、やがては土地を売ったり、あるいは自分がオーナーになって商業ビルやマンションを建設してもいいでしょう。西側の商業施設の規模は小さくなりますが、白井市のフォルテ(ベルク等)程度はできそうです。
図-3
こんな夢物語をどこかのデベロッパーが実現してくれないかなーと思う次第です。もしかしたら、既に計画があるかもしれませんが……。
【桑原玉樹(くわはら たまき)さんのプロフィール】
昭和21(1946)年、熊本県生まれ。父親の転勤に伴って小学校7校、中学校3校を転々。東京大学工学部都市工学科卒業。日本住宅公団(現(独)UR都市機構)入社、都市開発やニュータウン開発に携わり、途中2年間JICA専門家としてマレーシアのクランバレー計画事務局に派遣される。関西学研都市事業本部長を最後に公団を退職後、㈱千葉ニュータウンセンターに。常務取締役・専務取締役・熱事業本部長などを歴任し、平成24(2012)年に退職。現在、印西市まちづくりファンド運営委員、社会福祉法人皐仁会評議員。