負けるに負けられないバイデン
投票日(米中間選挙の)まで後2日となった。双方とも連日の人身攻撃、泥試合でウンザリする報道が多いが、それぞれの候補者は別として状況は共和党側の人気が日毎に上昇して民主党側は劣勢に立っている。
選挙の結果が出るまでわからないが、両党に共通している認識は共和党が下院で20議席多数、上院でも2議席から4議席多数となって上下両院で共和党が優勢となるらしい。民主党側は下院の敗北を認めてもせめて上院で多数派を維持してバイデン政権を維持したいと頑張っている。
だが数日来の情報では民主党員でさえ民主党離れが起きているらしい。特に女性票の共和党寄りが各地で起きているという報道がある。最近の投票状況調査では都市近郊の一般女性の20%が共和党に投票すると答えただけでなく、民主党の女性の27%が共和党に投票すると答えた。これまでは民主党寄りと言われていたヒスパニック系の15%も共和党に投票すると答えた。
各州の状況を見れば上院議員と州長の選挙で民主党側のブルー州が苦戦している。上院議員選挙ではブルー州のニューハンプシャー、ニューヨーク、ミシガン、ロードアイランド、ネバダ、オハイオ、コロラド、アリゾナ、ジョージアなどで候補者が苦戦している。州長選挙でも過去20年来のブルー州であるニューヨーク州、ミシガン州、アリゾナ州、ジョージア州、オレゴン州などが激戦州となった。
今回の選挙で民主党が劣勢になったのは、バイデンが政権を取った2年の間で一つもアメリカの利益になる業績がないからである。しかもガソリン価格の上昇とインフレ、犯罪の増加と司法の犯罪容認、警察の減少など誰が見てもバイデンがこの国をダメにしたことが明らかである。このような国家国力の衰弱が目立つ中で、共和党側の進展は若い新人の出現が各州で人気を集めていることだ。例えばニューハンプシャー州の25歳のKarokine Leavettの下院候補、アリゾナ州のKari Lakeの州長候補が大人気を博して民主党側の老政治家が負け気味である。
民主党側の選挙運動ではバイデン、オバマなどの選挙主張は以下の3点だけである:
1、トランプ批判。トランプのMAGAは極右である。トランプは今でも2020年の選挙インチキを主張している。トランプ嫌いな国民はかなり多いからトランプ攻撃を続ける。
2、共和党が国会で勝利すればアメリカはデモクラシーの危機となる。
3、共和党は女性の妊娠中絶の権利を奪う。
共和党側の主張は、経済、40年来のインフレ、ガソリン価格、犯罪の氾濫、麻薬、国境問題と違法移民、BLMやAntifa、人種差別、LGBTQ、国民教育など、多岐にわたっている。
共和党側の主張はみな国民の生活と安全に直結していることであるが、民主党特にバイデンの主張は民主党だけがデモクラシーで共和党は極右翼で国を危うくするという。国民はどちらを信じるだろうか。
バイデンは毎日各地の苦戦区を回って選挙応援をしている。ところが民主党の候補者はバイデンの応援は逆効果だから応援に来ることを拒否すると言われている。
バイデンにとっては下院で負けても上院では負けられない。なぜなら共和党のJim Jordan議員が明言したように、共和党が下院多数となれば彼が国会の司法委員会の委員長となって、真っ先にハンター・バイデンが中国やウクライナ、ロシアなどから正体不明の金(賄賂)を受けた事実を調査するからである。
ハンターは父親ジョー・バイデン副大統領の代理で外国から疑わしい金(賄賂)を受け取ったのである。ジョー・バイデンの国際汚職が明らかになれば直ちに弾劾される。それだからバイデンは下院で弾劾されても上院で却下できるよう、上院の民主党多数を守りたいのである。国民はバイデンの売国、国際汚職をどこまで無視できるのか。