変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

私の中の思い上がり

2007-10-25 04:04:29 | Weblog
2週間程前に、○○随筆賞の選に漏れたことを書いた。

まだ、私の中では、こだわっている。

その賞の過去の作品を読んだ。図書館に問い合わせて、取り寄せてもらったのだ。やっと読むことができた。

私のどこが足りないのか、、そんなことを思いながら次々と読んでみた。

やはりどれだけ本気なのかを試されてるような気がする。

1回や2回応募して、選の対象に上がる訳はない。

かの有名な直木賞でも何回も何回も候補に上がって、栄誉に輝くのだ。

選評にも書いてあった「2回、3回で諦めてしまわれるのを、、」とあった、ということは、根気よく何度も何度も応募することを要求されているのだ。
私は、勘違いをしていた、、賞さえもらったらいいと思っていたが、そうではない同人誌の仲間を育てたいそうういう趣旨が根底にはあるのだ。

そのことをしっかりと心に決めなければならない。

私のなかの思い上がりに喝を入れられた気がする。

気にしすぎ

2007-10-23 17:16:00 | Weblog
真夜中に目が覚めると眠れなくなる。
そんな日がたまにある。
困ったものだ。

昼間は、帰省している娘とデパートに出かけた。
娘とショッピングするのは、久しぶりだ。

ちょっとおしゃれをしてるな、と思わせるような洋服が欲しかった。
一人で行くと、どうもそのお店の人に押されてしまって、買うつもりのないものまで、買わされてしまうことが多い。それに、同じような傾向になるので、やはり娘に見立ててもらうのがいいのかもしれない。

デパートの中をあちこち歩いたが、結局、行きつけのお店になった。
私の場合、サイズが思うようにない。5号なんて揃えているところは、余りないので、無理もない。

あれこれ、お財布と相談しながら、着せ替え人形のように着てみる。
だんだん華やいだ気分になってきた。

お店の人もあれこれと持ってくるのが上手だ。
娘に私の好みをリサーチしたようだ。
「ママがね。着替えをしてる間にね、私にお母さんの好みは、黒はダメですよね、って聞いてきたよ。その人、全身黒で統一してたけど、おしゃれが決まってたよね」
「確かに、決まってたね。」

そんな娘との会話も楽しく、洋服も買うことができた。

で、、昼間は楽しかったし、ここちよい疲れを感じたから、ぐっすりと眠れていいはずなのに、、

どうしたものか、、、睡眠がたっぷりというようにはならない。

ふだん、静かに暮らしているから、今回のように人の中に入ると、たくさんの色々な氣をもらうからかしらね。

いやいやそれとも更年期なのかしら、気にしすぎかしら。

かわいそうな一円玉

2007-10-19 15:37:09 | Weblog
久しぶりに歩くことを思いついた。

海岸まで行ってみる。少しずつ近づくその海がきらきらと輝いて見えてきた。弘法大師が杖をついて生まれたという島が沖に浮かぶ。夕刻には、その後ろの島の山に夕日が沈む。オレンジ色に輝いてくるとますます美しくなる。

もう10年位前だろうか、映画の舞台にもなった風光明媚な海岸だ。映画の完成を記念して、その海岸を背景に草ぼうぼうの所をきれいに草刈をして、鑑賞会が催された。娘と二人乗りをして、自転車で見に来たことをおもいだす。主役を演じた若い女優さんは、今では、名前をいえばすぐ分かるまでに成長している。

その際にしっかりとすばらしい光景を映像に残しておいてもらってよかった。

今では、すっかりその様子は変わってしまっている。波をよける為のブロックが、沖に一列に並んでいる。そのブロックがあることで、海岸線が崩れてしまっている。陸のほうは、訳の分からない無駄としか言いようのない公園が作られた。町の財政が困難で市と合併をしたのに、こんな無駄をまだまだし続けている。なんだか気分が悪くなった。

海岸を砂に足をとられながら、歩いていると、一円玉が落ちているのをみつけた。色が変わってしまって、かわいそうだった。拾ってしっかりとポケットに入れた。

そして、今朝、洗濯をしていたら、水槽の底に沈んでいるその一円玉を見つけた。

ウォーキングから帰ってきたら、すっかりとそんな悪くなった気分とかわいそうな一円玉のことを忘れていたのだ。

時間が過ぎてゆくというものは、そうなのかもしれない。だから、お金のために人のためにといって手をつけなくてもいい土地の開発をしていけるのだ。そして、美しかった光景も開発の為と諦められるのだろう。

ある作家がこう書いていたことを思い出した。

「忘却という人間の能力は、恩寵と劫罰を併せ持つ諸刃の刃(やいば)のようなもの」


逆境に強いひと

2007-10-17 22:04:48 | Weblog
プップ、、プップ、、

あぁ、、せっかく話をしてたのに、「キャッチ」がはいってしまった。
昼間は、ほとんど電話はかかってこないのに、こういう時に邪魔がはいるのは、いったいなんなのよう、、、

そう思いながら、「あぁごめんね、キャッチがはいったみたい、またね、、」と心残りながら、別れの言葉を言って、切り替える。

すると、
「あの○○です。」
「え!○○さん。げんき!」
「久しぶり。お店、開店したのよね。落ち着いた?」
「うん、おかげさまで、なんとかね」

○○は、ただひとりの私の幼ななじみ。小学生の頃、ずっと一緒だった。
どちらかというとおとなしく、でも私よりずっとしっかりしていて、いつも私を守ってくれてるような存在だった。
中学生になると、私は、私立に入ったので、ほとんど会うことはなかった。でも、時折、ふっと思い出して、主に電話で連絡をとりあっていた。お互いの状況は、だいたいのところは、把握しているつもりだった。

ところが、その彼女が、ここ半年ほどで、劇的に変わったのだ。
住所が実家のあるM市に変わり、そこでカラオケの店を開店したのだ。
驚きだ!小学生の頃の彼女から想像もつかない変化だった。

彼女は、今現在、病気で入院中のご主人がいる。不治の病で、良くなることはない。奥さんの顔を認識できない。まだ、50代の若さだ。二人の子供達は、色々ありながらも、家を出て社会人になっている。一家は、ばらばらの状態で、年一回会うのがやっとだという。しかも、彼女自身、病気も抱えていて、半年に一回の検査は欠かせない。年老いた母親が一人で暮らしているので、思い切ってきたという。

そんな彼女なのに、話は実に明るい。
家計を助けるために事務の仕事をしていたのだが、その頃に覚えたカラオケの趣味が高じて、お店を開店するに至ったのだ。

それにしても、開店資金もいるだろうし、実に思い切った行動をしたものだ。お金はほとんど使ったという。

そんなこんなを話していて、やっと、やっと、今の彼女がつながってきた。点と点が部分的につながってきた。

彼女は、逆境に強いのだ。苦境にたつと力を発揮して、乗り越えていくのだ。強いのだ。なんだか、話していて元気を与えられた。

長い電話を切ったら、ケータイがなった。夫からの「帰るコール」だ。
弾んだ私の声に、夫は、敏感に反応した。
「ビールでも飲んだのか」
「え!まさか!今ね、○○さんからの電話を切ったところよ。彼女と話してて元気が出たのかもね」
「そうか」
「帰ったら、話すね」

強い彼女、これからもその明るさを失わず、頑張って欲しい。


私自身の本気は、どうなの。

2007-10-11 15:33:44 | Weblog
何日か前に、電話の応対で、本気さを感じられない若者のことを書いた。

じゃあ、私自身の本気は、どうなのだろうか。

ある随筆賞の結果が手紙で送られてきた。
選に漏れていた、、、

結構落ち込んで「わたしって、才能ないね、、」と思ってしまった。

受賞者の中に知人が二人もいた。

以前、文章教室に通っていたことがあったのだが、その時のお仲間達だ。教室の指導をしてくださってた講師の先生が、病気で亡くなられた為、その教室がなくなってしまった。その後は、先生のお墓参りに行った位で、ほとんど会う機会をなくした。もっともっと交流を深めたかった、刺激を受けたかった時だっただけに、先生が亡くなられたのは、本当に残念だった。

さて、話を戻して、、、

私は、その二人に、素直な気持ちで、受賞のお祝いの言葉を葉書に託した。
そして、すぐ投函した。
ポストの中に落ちた「ポトン」という音を聞いて、気がすんだ。気持ちにけじめがついた。

そして、思った。
「私は、本気でこの賞をとりたいと思っていたのだろうか」と。「あわよくば、ちょっとひっかかってくれないか」なんて生半可な気持ちではなかったろうかと。独りよがりの文章を書いて、それだけで満足してはなかったかと。

私の中の本気な気持ちがなかったことを反省した。



落ち込んだわ、、ほんとに、、

2007-10-09 20:30:21 | Weblog
連休中、コンタクトレンズを落とした、正確には、流してしまったのだ。

そういうことは、過去に何回もあったので、簡単に見つかるとそう思っていた。
ところが、、
どう探しても、見つからない。見つからないのだ。手で細かく探っても見つからなかった、、、

ああ、、

このことには、伏線がある。このところ、コンタクトに違和感を感じていた。どうもなじみにくい。もう5年以上もこのレンズを使っている。限界なのだ。それに気になる眼科もある。いつもなら見過ごすのに気にとまる眼科があった。

そういうことなのだ。観念して、新しく購入することにした。

朝、一番で出かけた。
問診も書いて、待合室で待っていた。
「お年寄りが多いね」なんて心の中で思っていた。

杖をついているにもかかわらず、よろけそうになるおばあさんの身体を年配の息子らしき人が支えている。2本の杖をたくみに動かして、歩くおじいさん。上下がちぐはぐな服を着ているおばあさん。車椅子のおじいさんに嫁らしき人が付き添い、その嫁の娘らしき人が、迎えに来ていた。

そんなお年寄り達を見るとはなしに見ていると、自分の20年、30年を見る思いがした。落ち込んでしまった。

このまま帰ろうかと思っていたが、美容院いくことを思いついた。
眼科を出る前に、フリーダイヤルで予約をとった。

予約の時間より10分程早くいくことができた。
すると、奥のほうから、「早かったですね!」という明るい声で、若い美容師さんが迎えれくれた。

その明るい声にすくわれた。いつもならほとんど話もしないのだが、私の方から「コンタクトをなくして、眼科に行ってね、、」と話した。「そうですか。私の母も、、」なんていわれて、、そうか、、、この人にとっては、私は、彼女の母の年齢なのか、、ちょっと落ち込みが、ぶり返しそうだったが、明るくて若い声が新鮮に感じられた。

コンタクトをなくしたこと、待合室でのお年寄り達に、、ああ落ち込んだ。



本気度

2007-10-05 21:18:35 | Weblog
夕方近く、電話がなった。

「あのう、○○保険の△といいます。昼間、◇が留守電で言ったかと思いますが、保険の更新の件で、お伺いしたいのですが、◇が、”いつ行けばいいのかきいといてくれ”といいましたので、、、」

「ああ、わかりました。明日の午後ならいつでもいいですから」

「はい」

◇は、保険会社の代表者。最近、独立して会社を立ち上げて、頑張っている。社長さんだ。私は、信頼をしている。△は、その会社の従業員。

◇さんが、私の留守中に電話に伝言をいれていてくれた。いつ行けばいいのか、予定をとりたいはずだ。その予約をとるのに、忙しい社長の◇さんの代わりに従業員の△くんが、私に電話をかけてきたのだ。

◇さんは、△くんに「いつ行けばいいのかきいといてくれ」とそういったのだろう。でも、それをそのまま、お客さんである私に「きいといてくれ」とそのままいうだろうか、、、、

翌日来た◇さんにやんわりと伝えた。

すると、◇さんは、壁にもたれて、嘆いていた。
「実は、悩みの種なんですよ、、、(彼に)この仕事は向いてないと思ってるんですけど、、こういう仕事は、交渉もありますから、押されっぱなしでは、仕事になりませんしね、、、、あああ、、、こちらに伺う前に、一件行ったのですが、いつもと態度が違っておかしいなと思っていたのですが、、」
もう4年もこの仕事をしているが、満足に仕事ができたことがないそうだ。

今の企業は、人材が育つのを待ってはくれない。
即戦力が期待されている。

雇う側もそうだろうが、雇われる側も”本気さ”がなければならない。
◇くんの本気さがないために、言葉使いに気を配ることもできず、満足に仕事もこなせないのだろう。

「見守ってて」

2007-10-03 17:54:36 | Weblog
スーパーマーケットで、同じ町内に住んではいるが、会うことはない、そんな人に会った。共通点は、子供が同級生ということ。

「何年ぶりなのかな」この人と会うのはなんて考えながらその人の話を聞いていた。そうしたら、別れ際にその人が言った

「見守ってって」

そんな風に受け取ってたのか、、、

私としては見守るつもりはなかったのだが、会えば、その人が立て板に水のごとく話す内容をただただ、相槌を打つだけで、ずーうっと聞いていたということは、そういうことなんだ。

確かに、私としては、その人の住んでいるところは、知っているし、たまにそのアパートの前を通ることもあるから、その際には、「どうしてるのかな」なんて思っていたことは、確かだ。

そうか、私としては、ただただ相槌を打つだけで、自分自身の言いたいことはひとつもいえなかったという不満は、残っているのだけれど、残っているのだけれど、、、、、、

そう思ってくれているのなら、私はそういう役目を与えられているのだと理解して、そうすることにする。

だから、、、私は聞き役名人になろう、、、