変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

今は、昭和でいうと、、

2010-02-23 08:20:52 | Weblog
なんと、、85年

そんなことを意識することがあった。

夫の腕時計を洗濯してしまった。

いつものように、かごに入った上着を洗濯機に入れ、脱水をしたところで、夫が「あれっ!腕時計!昨日着てた上着」という。私、「え!今脱水中!」

夫「ああ、あれは防水じゃないから、、」
私「どうしょう、Y時計店に持っていってみるね」
夫「もうお終いかな」

この時計は、夫が体調を崩して、1ヶ月近い入院生活を終え、その退院祝いに、両親が買ってくれたのも。

25年たつ。
その間、ほとんどくるうこともなく、正確に時をうってくれていた。

その時計を洗ってしまったのだ。

Y時計店の開店を待って、持って行った。
その店主は、一級の資格を持って、腕一本の職人気質の人物だ。
今、主流の電波時計を、「そこまで正確にする必要があるのかと思う」と小さく首を傾げて、話されていたことを思い出す。

右目に顕微鏡を小さくしたようなグラスをはさみ、丁寧いに分解していく。

店主「うんん、脱水きいたのかもしれませんねぇ。水は入ってないようですよ」(笑)
私「ああ、助かりますか、この時計、もう25年もたつから」
店主「分解掃除をしてみましょう」
私「お願いします」
店主「電池を変えたのも、昭和77年、今は85年、、、電池も変えましょう」

職人としての腕の見せ所といったところか、、、
私は、その無口な店主が腕時計の救世主のように思えてきた。
そして、昭和がここにしっかりとあるような気がした。





呼び寄せ高齢者

2010-02-03 08:28:30 | Weblog
「よびよせこうれいしゃ」
昨夜のニュースでこの言葉を知った。

都会に住む娘息子が、田舎で一人で住む親をよんで同居するというもの。

「無縁社会」という特集が話題になり、昨日の国会でも質疑のなかにその言葉があった。人との関わりが薄くなり、孤独に暮らし、死んでいく人がたくさんいるのだ。

こういうのを、映像で改めて見せ付けられると、とても他人事とは思えない。

元気にいる高齢者をみると、この人は死なないのではなんて錯覚しそうだけど、いつかは亡くなってしまうのだ。

人は、死と隣り合わせに生を営んでいる。

そんなことを突きつけられた気はしている。