●悩ましい外勤労働の労働時間の把握
「外勤の従業員の残業代をどう支払っていいか分かりません。
単に道路渋滞で帰りが遅くなっただけなのか、本当に仕事で遅くなったのか
分からないからです。」
という社長さんからの給与に関する相談をよく受けます。
外勤労働がある場合の残業代には悩ましいものがあります。
●定額残業代の導入
外勤労働の人については、基本的には、「定額残業代」で支給する
ことをおすすめしています。
世間に広く使われている営業マンの「営業手当」なども、同じような考えで
支給されているようです。
これは、労基法の「事業場外のみなし労働時間制」を利用したもので、
通常所定労働時間を超えて労働するであろう月平均時間を出してもらい、
労使で36協定を結んでもらいます。
ただ、注意したいのは、グループ単位での外回りで中に労働時間を管理する者がいて
労働時間を管理しているとか、逐一会社の指示命令を受けて定型的な外回りをこなすなど、
労働時間が客観的に把握できる場合は、「事業場外のみなし労働時間制」の対象とは
ならない場合があります。
※「事業場外みし労働時間制」
事業場外で労働する場合であって、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。
ただし、通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合は、労使協定で定める時間
労働したものとみなす。(労基法38条の2)
ここで決まった、通常所定労働時間を超えて労働する平均的な時間を
「定額残業代」として評価し、その人の基本給・諸手当等の給与から
時間外労働割増単価を算出して割増賃金額を出しておきます。
毎月の時間外労働は、この「定額残業代」を支払います。
●定額残業代の注意点は
ただし、外回りの業務の種類・性質にもよりますが、
タイムカード上で、ある程度時間外労働の時間が計れる場合は、
定額残業代を上回る時間外労働をしていないか計算し、
もし上回っていれば、その額を支払います。これは、制度の有効性上大切なことです。
定額残業代制度は、就業規則にしっかりと詳細を規定しておかなければ
なりませんし、個別の労働契約書にも内容を明記しておきたいものです。
従業員の立場になって考えると、自分の残業代がどのように計算され、
どのように決定されるのか不明だと、仕事への意欲も削ぐことになりますし、
会社への信頼感も感じられません。
賃金という重大な労働条件を変更するときは、十分な従業員への説明と、
会社側の真摯な態度が必要と言えます。
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単に道路渋滞で帰りが遅くなっただけなのか、本当に仕事で遅くなったのか
分からないからです。」
という社長さんからの給与に関する相談をよく受けます。
外勤労働がある場合の残業代には悩ましいものがあります。
●定額残業代の導入
外勤労働の人については、基本的には、「定額残業代」で支給する
ことをおすすめしています。
世間に広く使われている営業マンの「営業手当」なども、同じような考えで
支給されているようです。
これは、労基法の「事業場外のみなし労働時間制」を利用したもので、
通常所定労働時間を超えて労働するであろう月平均時間を出してもらい、
労使で36協定を結んでもらいます。
ただ、注意したいのは、グループ単位での外回りで中に労働時間を管理する者がいて
労働時間を管理しているとか、逐一会社の指示命令を受けて定型的な外回りをこなすなど、
労働時間が客観的に把握できる場合は、「事業場外のみなし労働時間制」の対象とは
ならない場合があります。
※「事業場外みし労働時間制」
事業場外で労働する場合であって、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。
ただし、通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合は、労使協定で定める時間
労働したものとみなす。(労基法38条の2)
ここで決まった、通常所定労働時間を超えて労働する平均的な時間を
「定額残業代」として評価し、その人の基本給・諸手当等の給与から
時間外労働割増単価を算出して割増賃金額を出しておきます。
毎月の時間外労働は、この「定額残業代」を支払います。
●定額残業代の注意点は
ただし、外回りの業務の種類・性質にもよりますが、
タイムカード上で、ある程度時間外労働の時間が計れる場合は、
定額残業代を上回る時間外労働をしていないか計算し、
もし上回っていれば、その額を支払います。これは、制度の有効性上大切なことです。
定額残業代制度は、就業規則にしっかりと詳細を規定しておかなければ
なりませんし、個別の労働契約書にも内容を明記しておきたいものです。
従業員の立場になって考えると、自分の残業代がどのように計算され、
どのように決定されるのか不明だと、仕事への意欲も削ぐことになりますし、
会社への信頼感も感じられません。
賃金という重大な労働条件を変更するときは、十分な従業員への説明と、
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