茶人のまなざし「森川如春庵の世界」
10月4日(土)から始まった、頭書の展覧会に行ってきました。
空いているかと思いきや、初日ということもあり、結構な賑わいでした。
森川如春庵は愛知県出身の茶人です。
彼は16歳という若さで、本阿弥光悦の黒楽茶碗「時雨」(現 重要文化財)を入手するなど、
その審美眼は確かなものでした。
本阿弥光悦:黒楽茶碗「時雨」(現 重要文化財)
本阿弥光悦:赤楽茶碗 銘 「乙御前」
益田鈍翁は三井物産初代の社長で、文化人であり茶人でした。
彼は若い如春庵と親交を深めていきます。
鈍翁の晩年に佐竹本『三十六歌仙絵巻』が海外流出されそうになったとき、
鈍翁は買い手を求めましたが、当時としても破格の金額であり、
買い手が見つからない有様でした。
そこで、万止むを得ず、絵巻物を切断して売りたてることになりました。
そのとき如春庵は、巻頭の「柿本人麿」を引き当て注目されました。
対する、提唱者の鈍翁は、「蝉丸」でしたので非常に落胆したそうです。
そこで、三十六歌仙の「齋宮女御」を買われた方が交換を申し出られ、
鈍翁の所有となった次第です。
佐竹本三十六歌仙切「齋宮女御」
ところでこの売り立てを行った場所が、益田鈍翁の茶室『応挙館』だったのです。
その応挙館の襖絵などの設えは、当然丸山応挙の手によるものですが、
現在は、東京国立博物館の庭園に移築されています。
中の襖などは取外され、模写が飾られています。
本物は、東博の所蔵館にありますが、是非見たいものですね。
ところでこの応挙館では、毎月茶席が催されていますが、
茶席のあとに、この佐竹本『三十六歌仙絵巻』の切断前の模写品が見れます。
そして切断される当時の解説もあります。
模写といっても切断前の長い、長~い巻物は感動ものです。
是非参加されてみては如何ですか ♪ d(⌒o⌒)b♪
応挙館:東京国立博物館
応挙館での茶席で佐竹本『三十六歌仙絵巻(模本)に見入る人たち
それから、本展のチラシには小さく書いてあるのですが、
何と、国宝 志野茶碗 銘『卯花墻』が展示されていました。
ほかの展示物の前は結構混雑しているのでしたが、
こちらは誰もいないので、遠めで見たとき、一瞬はっとしましたが・・・
こちらは、日本国内で焼かれた国宝茶碗2点のうちの1点だそうです。
気品の漂う中に、志野茶碗独特の暖かさが伝わってくる、名品中の名品です。
間近に見られるので、是非ご覧下さい。
国宝 志野茶碗 銘『卯花墻』
三井美術館
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html
応挙館
http://www.tnm.go.jp/jp/guide/map/garden.html
国宝のお茶碗を私見たことがあったかしら?・・・(^_^;)
国宝 志野茶碗 銘『卯花墻』
これは、是非見たいです。
佐竹本三十六歌仙切「齋宮女御」も、見たいのですが、こちらは13日までの展示ではないですか?
今日行こうと思ったのですが、ちょっとコケてしまったので、何とかして近日行ってみますね。(^^ゞ
応挙館でのお茶席、以前pandaさんとご一緒させていただきましたね~(^^)
楽しかったことを思い出します。
模写の佐竹本『三十六歌仙絵巻』であっても、素敵でしたから また見たいと思っています。
本阿弥光悦のお茶碗も楽しみです。(^^)v
わん太夫さんは、西洋美術から日本美術、いや世界の美術と言うべきでしょうか?(笑)知識豊富で尊敬です。(*´∀`*)
これからもいろいろ教えて下さいね。(^^)v
応挙館の茶席での話が、やっとつながった気がしました
国宝 志野茶碗 銘『卯花墻』・・・
出光美術館での展示がありましたよ
これからも美術館巡り、ご一緒させて下さいね
TBありがとうございました。
先日の大琳派展オフのさいに東博本館で応挙館障壁画を見ましたが、本当に応挙が描く犬は可愛いですね。芦雁図といい、応挙なくして江戸絵画なしと思いました。
東博では毎月応挙館で茶席が催されています
是非行かれてみては如何ですか、
益田鈍翁の雰囲気に浸れますよ
お茶の世界は奥が深いですね~