eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

ものづくりマイスター来訪

2021年07月07日 | eつれづれ


会社に在籍していた当時から電気制御関係の工業高、訓練所などで教えていたが今回、定年延長も終わり退職。
予定していた日に退職の挨拶に来訪...今度は個人事業主でソフトランディングする話。
技術者は三途の川渡るまで能力を発揮、針金電気ヤも長い付き合いでシーケンサプログラム等、指導願った。
今の制御設計技術を飛躍的にステップUPしてくれた良き人物だ。


引き続きパート2

2021年07月07日 | eつれづれ

パート1のIo=合成電流とIgr(対地抵抗分電流)絶縁抵抗値100MΩ、印加電圧381Vをエクセルに入力する。
これでコンデンサ容量0.22μFが結果として表示なればOKとなる。
当然、位相はIc(対地静電容量成分電流)分の電流だけなので90°となる。
ここで判る事は高圧ケーブル1000mでの静電容量なので実際は10m~長くとも100m程度である。
μF値はかなり少ない数値だが、高圧絶縁抵抗測定値は500とか4000MΩの高抵抗(高絶縁)なのでmA値は限りなく0に近いのが理解出来る。
よって充電中にシース電流を測定してもIc(対地静電容量成分電流)だけである。
高圧絶縁抵抗測定で健全なMΩがあった高圧ケーブルならIgr(対地抵抗分電流)はクランプリーカーなどで表示出来る様なレベルで無い事がエクセル計算でもわかる。
また、負荷電流の大きさでも常時、シース電流は変化する。

高圧ケーブルに電流5.10.20.30Aを流す。

これは高圧ケーブルシースを両端接地した時に流れる電流計算エクセル。


66kVとの記載だが6.6kVの間違いだろう。

一般的な高圧ケーブル亘長18mで三相短絡事故をおこした時にシースに流れる循環電流。
短絡電流は600AとしてPASロック電流は350A程度。
この時は12Aが、変電所OC動作遮断するまで流れる。

パート1.2の考察で高圧ケーブルの実態が少しでも理解出来ればgoo、交流耐圧試験にも通じる。
健全な高圧ケーブルのシース電流のIgr(対地抵抗分電流)は余りにも極小、クランプリーカー表示はIc(対地静電容量成分電流)だけで、パンクする様なIgr検知などエクセル計算でも判る様に通常は出来ない。
キリが無いので終わり。


高圧ケーブルの静電容量他パート1

2021年07月07日 | eつれづれ

前回に続き、今回は高圧ケーブルの静電容量にまつわる講義。
低圧回路と同じ静電容量、Io=合成電流、片端、両端シース電流、周波数の変化他の検証をやってみる。

コンデンサ容量220.2nF→0.22μFをCV38sq、1,000mの静電容量とする。

高圧ケーブルの絶縁抵抗値を51MΩを2本直列にすると102MΩ。
これで1,000mの高圧ケーブルの条件を揃える。

双興電機製作所DGR-3050CKより電圧3,810Vの1/10→381Vを印加する。
シース電流は絶縁抵抗Rと静電容量Cの並列回路に流れるIo=合成電流をクランプリーカーで測定し、このmA値の10倍が対地電圧6600/√3=3810Vに流れる電流となる。
因みに交流耐圧試験10,350V印加時のシース電流(二次側充電電流)は2.04mA/mで1,000*2.04=2,040mAで約2Aとなる。

計算値は26.3mAのIo=合成電流。

周波数50HzのIo=合成電流。

周波数60Hz地区を想定して10Hz上げる。Io=合成電流は20%上がっている事が判る。
Igr(対地抵抗分電流)は計算値で0.0037mAで測定器では表示出来ない位少ない。
よってメガー表示も出ない。