築地「のら」のカウンターで、飼い主と対面する。
聞けば主は北海道の産であるという。
初めての土地であるが、何、本読みという者、
北でも南でも、その性質にそう変わりはあるまい、
大切に鞄にしまわれて、津軽海峡を越える。
箱から出て、犬の夫婦の歓待を受ける。
どうやらこの家には、このサイズの生き物が多くいるようだ。
犬やら牛やらの歓待を受け、大いに気をよくする。
せっかくだから親分にご挨拶 ということに相成る。
親分も犬らしい。
もじゃもじゃした親分だが、
なるほど図体は大きく見事なもんだ。
聞けばこの上にも大親分がいるらしい。
今日の挨拶はここまでにして、
眠ることにする。やれやれ。