ヤコブの手紙を読むと、「兄弟たちよ」と呼び掛けている回数が多い。
「私の兄弟たちよ」 8回
「愛する兄弟たちよ」 3回
「兄弟たちよ」 4回
たった5章のヤコブの手紙の中で、15回も呼びかけている。
他の書を数えてみたら、Ⅰコリントが多くて、20回。そのうち、私の兄弟たちよ 1回 私の愛する兄弟たちよ 1回
著者が違うし、手紙の内容や長さが違うから、単純に比較できるものではないけれど、ヤコブが、国外に散っている12部族の兄弟たちの苦労を、ひしひしと感じ取っていて、愛をもって語りかけ励まそうとしていことが感じ取れる。
私は、自分の国を捨てて、無国籍となって他の人の国に紛れ込んで住むのがどれほど大変なことであるのか、理解できないのですから、謙遜な姿勢になって、この手紙を読み返します。
ユダヤ人であるヤコブは、出エジプトの後、40年の放浪生活も、カナンの地に入った後、千住民たちとの戦いが続いたこともよく知っているので、国外に散った同胞には、どんなに試練があり、忍耐を必要としていめか、貧しくて生き抜くためには様々な知恵が必要なことも、知っていた。だから、信仰を全うするようにと心から切に励ましている。
それが、ヤコブの手紙の始まりと、終わりの部分から、特に見ることができます。究極的には、終わりの日、主が来られる時に希望を持つように励ましている。最後には、信仰から離れたクリスチャンを引き戻すようにも励まして手紙を終えている。
以前、トルコのカッパドキヤの洞窟には紀元後に迫害から逃れてきたクリスチャンたちが、洞窟の中の地下に住まいを作っていたという記事を見たことがあったことを思い出しました。
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