目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

秘湯五色温泉で全国行脚の老夫妻に会う

2020-04-13 | まち歩き

2008年9月19日(金)厳美渓(げんびけい)から山形県米沢市の秘湯五色温泉に移動した。一関ICから東北道にあがり、福島飯坂ICで下りる。いまは東北中央自動車道という便利な道があるからあっという間、、、と思ったら、近くにICがないので、いまも福島飯坂で下りて行くほかないようだ。

五色温泉は一軒宿宗川(そうかわ)旅館があるのみだ。くねくねとした県道154号を駆け上がっていくと、どんづまりにこの宿はある。広い駐車場に車を置いて、チェックインした。設備は古く、他の泊り客の声が響くこと響くこと。


客室より一段高いところにある露天風呂棟

まずは宿いち押しの露天風呂だと、山の神と別棟(上の写真)へと向かった。浴室から眼下の景色がすばらしいが、湯船に浸かると景色は半分になる。内湯は昔混浴だった名残で浴室への入り口が2つあった痕跡があり、片方をふさいで壁にしている。さらには洞窟風呂もあって楽しめる。洞窟の奥から湯が沸いているようで、奥にいくほど温度は高い。

ひと風呂浴びたあとは、お待ちかねの夕食だ。地元の高級牛、米沢牛のすき焼きと牛サシにうまいうまいと舌鼓を打つ。しかしじつは、この宿で最も印象に残ったのは、温泉でも、米沢牛でもなく、泊り客だった。

夕食時、隣のテーブルにいた老夫婦が山の神と私に話しかけてきた。帯広の自宅を8/25頃に出発したのだという80代の老夫婦だった。毎年8月の終わりに北海道の自宅を出発し日本列島を南下し九州へ、11月には反転北上して北海道に戻る旅をしているのだという。普段は移動に使っている大きなワゴン車内で持参のふとんを敷いて寝ているというのだが、毎日それだとつまらないので、5日おきくらいに温泉宿に泊まることにしているのだと。

それを20数年続けているというから、すごい。しかも立ち寄る街ごとに親しくなった人がいて、ほぼ全国を網羅しているというから驚きだった。現役時代からすでにこうした旅を始めていて、仕事から引退し自由時間を存分に使えるようになって、完全にはまったのだと打ち明ける。おじいちゃんは、もう楽しくて仕方ない様子で、とめどなく湧いてくる旅のエピソードを話し続け、こちらも興味深く拝聴した。行き当たりばったりの全国縦断の旅、さぞかし楽しいことだろう。

酸ヶ湯で会った山旅の夫婦といい、全国を経めぐるつわものたちは増えているようだ。山の神と私も引退したら、一遍はこんな山旅をしてみたいものだ。


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