目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

「情熱大陸」火山学者、鎌田浩毅さん登場

2015-11-23 | テレビ・映画

昨日11/22の朝、新聞のTV番組を見ていたら、「情熱大陸」のところに火山学者と書かれていた。ちょっと気になって、23:00テレビの電源を入れた。登場したのは京都大学の鎌田浩毅教授だった。そういえばちょっと前に火山の本は読んだよなと、気になって自分のブログを検索すると、出てきた。『火山入門』、著者は島村英紀さんで、鎌田さんではなかった。こんな偶然もあるのかと思って検索していたから、別人とわかって、なあんだとなった。でも火山というワードが気になって、そのまま最後まで見てしまった。

番組内では、何度も火山が静穏期から活動期に入ったということを繰り返していた。鎌田教授はその事実を正しく「伝える」ことの大切さを説き、いまはそれに情熱を注ぎ込んでいる。それは『火山入門』の主旨ともものの見事にダブっている。火山学者たちは、おしなべてこの現状を伝えたいという固い意思をお持ちのようだ。

ただそんな火山学者のなかにあって、この鎌田教授はかなり異色な存在だ。その思いが突出している。自分の話に耳を傾けてもらうために、マグマの色だといっては、赤い服を着る。それだけで注目度がアップするという。元は東大出の官僚だった鎌田さん。地味な、というか常識的な格好をしていたようだが、あるときから、赤い服を着るようになり、それがきっかけでおしゃれに気を遣うようになる。もともと洋服が好きだったのかもしれない。そして火山の伝道師たるべく、講演活動やラジオ出演、いま2冊かけもちの執筆活動と、八面六臂の活躍ぶりだ。

番組内で印象深かったのは、まず冒頭。NHKスペシャルで以前放送していた「巨大災害 MEGA DISASTERⅡ」の「火山」でもとり上げていた、7300年前鹿児島県の海底火山で起きた噴火。南九州の縄文人を絶滅させたという火砕流の爪あとをそのまま残した、想像するだに恐ろしい地層が出てくる。こういうものに興味をもつのが火山学者であると鎌田教授はいう。次に教授が若かりし頃に体験した1986年の伊豆大島三原山の噴火。見ているそばから衝撃波が次第に大きくなり、火山弾が飛び散り、噴出量も増加していく現場映像は、命の危険を感じさせられるすさまじさだった。そして教授のいまを決定付けた出来事、雲仙普賢岳の火砕流が、火山学者である仲間を飲み込んだエピソード。自然の猛威の前に、人はなすすべもない。

富士山の噴火にも言及していた。南海トラフ地震が起きれば、富士山が危ないのではないかと。前回の富士山の噴火は、1707年の宝永年間。江戸に5cmの火山灰が降っている。ガラスの粉末である火山灰が現代の東京にそれだけ積もれば、下水は詰まり、架線は切れ、交通やインフラに大きなダメージを受ける。今からの備えが必要であるというが、いったいどんな備えが必要なんだろうか。

西日本大震災に備えよ (PHP新書)
クリエーター情報なし
PHP研究所

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 蛾ヶ岳ハイキング | トップ | 丹沢の不老山 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

テレビ・映画」カテゴリの最新記事