目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

蛾ヶ岳ハイキング

2015-11-21 | 山行~南アルプスとその周辺

蛾ヶ岳(ひるがだけ) 標高 1279m 山梨県

2015年11月1日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:20四尾連(しびれ)湖第2駐車場8:40頃--9:48蛾ヶ岳山頂10:05--大畠山--四尾連峠--11:20四尾連湖(昼食)12:05--12:10駐車場

行楽シーズンも終わって、ひっそりと静かな蛾ヶ岳ハイキングコースを歩こうと、山の神と連れ立って5:35家を出発した。四尾連湖は思い切り穴場で、知る人ぞ知る場所だと思っていたが、行ってみると思いのほか人が多い。ジモティたちが集う格好の場所のようだ。私は90年代に一度訪れて以来の蛾ヶ岳。そのときどうだったかをほとんど思い出せないのは、やはりコースが短くその分印象が薄かったからのようだ。覚えていたのは、四尾連湖がどんよりとした沼のように見え、霊気漂う、恐ろしげな場所ということだけだった。再訪してみると、そんな印象は吹き飛んだけどね。

そもそも蛾ヶ岳は、武田信玄の躑躅ヶ崎の館から見て、正午にこの山の上に太陽があったことから、昼ヶ岳と呼ばれるようになったという。それなら、昼ヶ岳のままでいいと思うのだが、後世誤って「蛾」という字を当ててしまったようだ。それにしてもどう転んでも、山の神の大嫌いなあの羽のある「が」としか読めない。アホな役人が「蛭」と書こうとして「蛾」と書いたとしか思えない。いっそのこと昼ヶ岳に戻せば、観光客も増えるのではないかと思うが、いかがだろうか。

 
左:四尾連湖第2駐車場。この直下にトイレがある 右:登山口

8:20四尾連湖第2駐車場に到着した。すでに何台か停まっていて、若者グループが少し前に到着したようで、にぎやかに談笑しながらハイキングの支度中だった。そのうち湖畔の水明荘の人と思われる年配の方が駐車料金徴収に現れた。山の神が支払っていたが、たしか¥500。

8:40頃薄暗い登山口から、林道を歩き始めた。歩調を速めると、前方に先に出発していたパーティがいた。先に行かせてもらうと、20分ほどで大畠山の東肩に出た。ここから明るい紅葉の道になる。

 
左:大畠山東肩(分岐) 右:蛾ヶ岳への稜線では紅葉が始まっていた

なかなかいい道が続く。だいぶ葉も色づき、目の保養をしながら、ゆるゆると横移動をしていく。 

 
左:蛾ヶ岳西の肩から山頂へつづく道 右:蛾ヶ岳山頂

蛾ヶ岳西の肩に到着し、休憩しようかといったん山の神とザックを下ろしたが、山頂まであとわずかだから行ってしまおうとなった。西の肩には味わい深いお地蔵さんが鎮座していて、思わずカメラを向けてしまった(冒頭写真)。ここから急登が始まるが、まっすぐに延びた快適な道だ。単独行者や夫婦らしき2人とすれ違う。

山頂には、9:48到着。山梨百名山の比較的新しい標柱が立てられていた。その後ろには、富士山がすっきりとその輪郭を浮かび上がらせていた。


山梨百名山の標柱の後ろには富士山

反対側に目を転じると、正面に八ヶ岳と甲府盆地が青くかすんで見える。


八ヶ岳もばっちり

八ヶ岳の左手には、南アルプスの峰々が横たわっている。手前を見ると、青々とした稜線に大畠山の鉄塔や、四尾連湖が見える。眺望は最高だ。


四尾連湖の奥に鳳凰三山。その左に北岳

座って休憩していると、徐々に冷えてきて、単独行の方が山頂に到着するのを潮に下山を開始した。じつはもっとのんびりしていたかったのだが、山の神の「寒いから早く行こう」のひと言に負けた。

下り始めると、次から次へと登山者が上ってくる。ちょうどいいタイミングで山頂を後にしたのかもしれない。西の肩から元来た道をどんどん引き返していくと、荷物をほとんど持たないハイカーたちとすれ違った。お子さん連れの方々もいた。「山頂はまだ遠いですか」と聞かれ、答えに窮した。こうした場合、どう答えたものかいつも迷う。まず登山者はこうした質問をしないから、明らかに山のぼらーではないのだ。山の神と私にとっては、山頂はすぐそこだが、滅多に山歩きをしない人にとっては、30分でも遠いという感覚だろう。山の神が「すぐそこです」と即座に答えていたが、彼らはだまされたと思っているのではないかとちょっと後ろめたい思いをした。

 
左:大畠山山頂 右:ちょっとした広場になっている四尾連峠

大畠山東肩から少し進むと、何の標示もないが、右手に登山道のようなものがあった。これは大畠山への道かといって上がっていくと大当たり。小さな山頂標示があり、先ほど蛾ヶ岳山頂から見えていた鉄塔があった。眺望は皆無で、写真だけ撮って四尾連峠へと下った。

峠には、「あずま屋」とか、「碑林公園」とか確か書かれていた指導標があった。それを見て、ちょうどいいや、あずま屋で昼メシにしようと山の神と峠から歩き始めたのだが、一向にそのあずま屋が出てこない。これって碑林公園の中にあずま屋があるってことだったんじゃないかと思い至り、重い足取りで峠に引き返すことになった。すぐに峠に戻ったものの、昼メシを食べるような快適な場所はない。こんな薄暗いところで食べるよりは、いっそのこと四尾連湖に下ろうとなった。

 
左:四尾連湖 右:四尾連湖畔のキャンプ場

11:20四尾連湖畔に到着する。湖面にはセイルボードで遊んでいる人や、カヌーをやっている人がいた。向こう岸にはテントが張られている。いかにもレジャーのための湖といった趣のあるところだ。ベンチに腰を下ろして、山の神と昼食にした。ご近所でもお弁当を広げている年配の方々がいた。景色を堪能しながらのご飯はなかなかいいものだ。十分くつろいで、四尾連湖を後にする。湖畔のキャンプ場の中を抜けて12:10駐車場に到着した。

帰途道の駅とよとみに寄って、白菜やキノコ等地元の農産物を購入する。車に積んでから缶コーヒーを飲んで一服。さあ、帰るかと重い腰を上げ、甲府南インターから高速に上がった。一所懸命走ると、小仏トンネルあたりで少し混雑していただけで、すんなりと15:00頃には帰宅できた。ちょっとばかり物足りない気もするが、優雅な一日ともいえる。次回は、碑林公園から山頂ピストンの7時間(?)コースかな。


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