I子ちゃんが帰って来ないので、どうしたのかと思いながら、ふじ丸でランチをとっていた私達の前に、満面の笑みでイカ寿司が美味しかった~と帰船して現れた。
私は「あっそう」としか思わなかったけど、Aご夫妻は残念がる事しきり。大好きだったのね。
中華ランチ
私はイカ寿司よりもこっちの方が好きなので、惜しいとも思わなかったけど・・・・グルメのI子ちゃんが美味しいと言うのだからさぞ満足したのでしょう。それにしても、小笠原の物価は本土より高く、現金収入はそうでも無いらしい。地味に地味に静かに生活をしているらしい。なので本土からスカイダイビングなどの宿泊客が行くのは大歓迎だそう。命に関わる大病の際にはヘリコプターで、東京に運ばれるそうだ。
ブルーのペンションガジュマルは港から見える程近く、奇麗に整備されているそうだ。それでも殆どは民宿で長期間の観光客には、過ごし易いそうな。中には遊びに来ている内に、小笠原の魅力に取り付かれて、住み込んでしまう若者も多いと聞くので、あながち欠点ばかりではない様だ。
ランチ後、又島に出かけた人達も居るが、私は余り用事も無いので、船内で音楽を聴きながらのんびりと過ごした。翌日の朝からも、ふじ丸はブイに係留して置くつもりだったが、波が荒いので湾内に入るのを諦めた。伊豆大島の様に風の向きによって二か所の港を選べれば良いが、小笠原父島は西向きの二見湾一つだけなので、海が荒れると難しいらしい。
朝キャプテンからの連絡が何度か船内に流れた。「皆さんの目には普通に映ると思いますが、海の底がうねっています。原因は昨日通り過ぎた低気圧の残した物ですが・・・・」夕べ低気圧が通ったなんて全く知らなかった。
「暫く、うねりの有る湾の中に入るのは危険ですので、判断をしていますお待ち下さい」ふむふむ。ダイビングをしたい人、山登りをしたい人には気の毒だけれどのんびりしたい者には、さしたる影響はない。
何度か上のアナウンスをした後「停泊している時間も勿体ないのでこれから、本船は母島に向け出港します。母島の島々を周りますので、ご覧ください。二見湾が落着きましたら再入港を致します」とアナウンスが有った。良い良い私はそちらの方が気に入ったわ。50km南下し一回りして帰ってくる。良いじゃない。勿論文句など言う人は一人も居ない。
再び二見湾に帰って来て、島に渡りたい方は準備が出来ています、となり港も動いたけれど、どの位の人達が下りたのかしら?見張っていなかったわ。
定刻より早めの出航となったが、島の漁船達は大漁旗をたてて20隻位が雨の中ずっと並走して見送ってくれた。ぐっと来る物が有りましたね。
ブイの上に乗って手を振っている