セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

上野・東京国立博物館・和様の書

2013-07-28 | セカンドライフ
東京国立博物館・和様の書
和様(ワヨウ)の書、平成館で開催されているこの展覧会大変な人気。予約券もペア―券もとっくに売り切れ。いかに興味のある人が多い事か。
友達から「使わないと勿体ないから行く?」なんて勿体ないお言葉と共に頂き向かった。丁度行く予定だった、他の展覧会も有り、はしごをする事にした。予習済みの友の解説を聞きながら、休憩なしではとても全部回れなかった。はしごなんてしないで、こちらの展覧会だけ別にすれば良かった、って位貴重な物でした。平成館は左右繋がっているので相当な広さであり歩数も多くなるのでウォーキングシューズで・・・。
文字の深さ流れを改めて知るところとなりまして、感動と共に収穫の一日でした。

 私が興奮する程嬉しかった物、ずっと玉手箱みたいだと思っていた国宝。切手収集されている方はご覧になった事が有ると思うの。一シート全部この切手だった。実際は硯箱、蓋が丸くカーブをしていて銀の文字(分かり難いけれど)が書いて有る。

国宝
指定名称:舟橋蒔絵硯箱
本阿弥光悦(ホンアミコウエツ作)桃山・江戸初期の芸術家(1558-1637)
木製漆塗 縦24.2 横22.9 高11.8
江戸時代・17世紀

 本阿弥光悦の代表作として有名な硯箱である。蓋を高く山形に盛り上げているのが特徴的である。全体を、角を丸くした方形とし、蓋を身より大きく造った被蓋(かぶせぶた)に造る。身の内部は左に銅製の水滴と瓦硯をはめ込み、右の低い空間を筆置、右端を刀子(とうす)入れとしている。
 箱の全面に金粉を密にまき、波の地文に小舟を並べ、厚い鉛の板で橋を掛け渡す。波は漆で線描きしてから金粉をまく付描(つけがき)で表し、小舟は漆を盛り上げて金粉をまいた薄肉高蒔絵(うすにくたかまきえ)で描いている


    
国宝 白氏詩巻 藤原行成筆 平安時代・寛仁2年(1018) 東京国立博物館蔵

わが国の書の歴史は、漢字の伝来以来、中国の書法の影響を受けて発展しつつ、遣唐使廃止の頃になると国風文化が広まり、筆致に柔らかみが加わります。平安時代中期には、小野道風(オノノノトウフウ)・藤原佐理(フジワラノサリ)・藤原行成(フジワラノコウゼイ)の三跡(サンセキ)と呼ばれる能書(ノオウショ)が登場し、繊細、典雅な「和様(ワヨウ)の書」が完成します。併行して、万葉仮名(まんようがな)、草仮名(そうがな)を経て女手(おんなで、平仮名)が成立し、「高野切(こうやぎれ)」に代表される日本独自の仮名の美が生まれました。

以後、日本の書は、仮名と漢字が融合した和様の書を中心に展開します。なかでも藤原行成の子孫は、宮廷の書役(かきやく)を長く勤め、その書はのちに世尊寺流(せそんじりゅう)と称され、書道史上に重要な位置を占めました。室町時代は多くの書流が型を踏襲した没個性の書となりますが、江戸時代に入り、本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)、近衞信尹(このえのぶただ)など上代様(じょうだいよう)を展開させたダイナミックな書が生まれ、以降は「御家流(おいえりゅう)」とよばれる実用の書が一般に普及します。