はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

<font size="-3">水と油「均衡」2月25日公演&画廊&文化庁メディア芸術祭。</font>

2006-02-25 23:32:08 | アートなど
火曜日に引き続き東京遠征。舞台をひとつと、美術展をふたつ観て参りました。
まずは、東京世田谷のシアタートラムで上演されている、水と油「均衡」2月25日昼公演。
パフォーマンスシアター 水と油 にはじめて出会ったのは昨年の「不時着」仙台公演。「不時着」の不思議で美しい身体表現に惹かれていたところ、あちこちから聞こえてくるメンバーすがぽんの「すがぽん劇場」絶賛の噂。いやがおうにも公演観たい欲が高まっておりました。
期待を最大限に引き上げて観た今回の「均衡」。その期待を裏切らない素晴らしい舞台でした。
何よりも印象に残ったのが、子供達の反応です。
私が鑑賞した回はたまたま、未就学児童を受け入れる唯一の公演回でした。会場を見渡しても親子連れが多く、ひょっとすると2割以上が子供だったかもしれません。開始前は少々不安だったのですが、ところがどっこい、フタを開けてみれば、子供達のおかげで、実に楽しいホットな公演となりました。
終演後に「すごい!すごい!面白い!来て良かった!」と興奮気味に喋っていた少年の姿がとても嬉しそうで、何だかこちらまで感動してしまいました。
子供から大人まで、幅広い年齢層が楽しめる公演を作り上げている水と油メンバーに心から讃辞を贈りたいです。
そして今回、噂通りすがぽんこと須賀氏の偉大さを実感して参りました。舞台上でも舞台外でも、非常に大きな方なのだなあと思います。
「水と油」としての活動は、今回の「均衡」を境に一時休止するそうですが、メンバー各氏の活躍を今後も期待してゆきたいです。とりわけ、いつか「すがぽん劇場」を生で観るのが野望。直近3月24日の公演は滋賀という遠い地なので行くことが叶いませんが、いつか必ず野望を果たしたいです。
なお、水と油「均衡」は三軒茶屋の世田谷シアタートラムで3月5日まで上演されています。
当日券もあるようですので、お近くの方はぜひ足を運んでみられてはいかがでしょう。
「水と油」ホームページは→こちら
そして、じゅんじゅんのダンス系マイムとすがぽんのお笑い系マイムが激突する「Patchworks 2/4」は3月24日(金)19時からシが県立文化産業交流会館小劇場で上演されます。
こちらもお近くの方はぜひ! キレのある美しい身体表現や面白いものが好きな方にはおすすめです。


その他、銀座のギャラリーLa Mer で開催されていた「自画像展」、そして、恵比須の東京都写真美術館で開催されている「文化庁メディア芸術祭」へも行って参りました。
「自画像展」は身内の作品が目当てで行きましたが、思いがけず個性に溢れたいろいろな作品を見ることができて楽しめました。
「文化庁メディア芸術祭」では、地下1階の会場と、ちょうど整理券を配付していた16時45分からの「アニメーション部門受賞者シンポジウム1」、そして、18時からの「短編アニメーション受賞作上映会」を観て参りました。展示は時間がなくてじっくり見られませんでしたが、技術を駆使したハイテクでありながら人間とのインターフェイスに優れた面白い作品がたくさんあって興味をそそられました。八谷和彦氏のopen sky project 宣伝ハガキをもらえたのが思わぬびっくりで嬉しかったです。
「アニメーション部門受賞者シンポジウム1」はアニメ監督富野由悠季氏を司会に、短編アニメーション優秀賞「flowery」作者の橋本大佑氏と、奨励賞「seasons」作者の藤田純平氏の2氏をパネリストとして迎えたものでした。しかし、何だかこの司会の富野氏、始終圧迫面接のような調子。業界での実績は凄い方なのでしょうが、シンポジウムの主旨を無視するかのような姿勢に観ていて複雑な気分になりました。
先日佐藤氏と岩井氏の対談を聞いたばかりだったので、佐藤氏と岩井氏がいかに論理的・理知的な会話をしていたかを期せずして思い知りました。
もしも芸術の世界が富野氏のような発言作法に拠るのであれば、芸術の世界に生きる作家さんたちは大変だろうなと思います。ふだん理系の議論に慣れている私にとっては、自説の根拠を提示せず互いが議論のための共通認識すら得られていない状況での対話は、非常に悲しい光景に映りました。
有益な対話を生むための議論の作法が、分野を越えて広く敷衍することを心から祈ります。
(一旦、中途休筆。また書き足します。)



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「水と油」北九州の公演を観に行けばよかった、と... (awika)
2006-02-26 02:37:32
「水と油」北九州の公演を観に行けばよかった、と未だ後悔しています。
勿体無いことをしてしまいました・・・。
同様の後悔をしたくないので神戸に行ってきました。
せっかく都会へ出たので、書店でクラフト・エヴィング商會を探し
「a piece of cake」を購入。
本が好きになりました。
コメントとしては適切ではないと思いますがお礼を伝えたく
書かせていただきました。
ステキな本を教えていただき、ありがとうございます。
また好きなものが増えました。

返信する
>awikaさま (aiwendil)
2006-02-27 07:28:57
>awikaさま

いえいえ、適切でないなどと。
そんなことはありません(笑)。

吉田浩美さんの「a pice of cake」ですね。
遊び心にあふれた彼らの本は、ほんとうに書物への愛に満ちていて、見るたびに心底嬉しくなります。

書物との幸福な出会いを果たされたようでこちらも嬉しいです。
めくるめくクラフト・エヴィング商會ワールドをつづけてじっくりお楽しみください(^^。
ハードカバー版の「クラウド・コレクター」が個人的にはおすすめです。
返信する
3/4に水と油見に行く予定でございます (ras)
2006-02-28 23:04:28
3/4に水と油見に行く予定でございます

滋賀も行きたいなあ
17時半に会社が終わって帰って
車で米原・・・
無理無理
土曜だったらいいのにー
返信する
>ras師匠 (aiwendil)
2006-03-04 10:44:26
>ras師匠

京都と滋賀。近そうで遠いんですよね。
せめて「均衡」を存分に楽しんできてください。
会場もステキですよ~。

そしてぜひすがぽんさんと再会を!
こちらもひそかに楽しみにしています(^^。
返信する

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