土狸庵ゆめ日記

土タヌキおやじのひとりごと。

幸せの国。

2012年03月22日 22時29分01秒 | 日記
国民のほとんどが幸せと感じているという国、ブータンのレポートを見た。



質素だが満ち足りた表情の人たち。
ストレスという言葉が存在しないというのも驚きだった。

いまだに電気も水道も満足に届いていない村もある。
だが、むしろその不便さを楽しんでいるような明るい表情だ。

・・・待てよ、これは少し前の日本にあった風景ではないか?
そう、戦後の苦しい時代の暮らしそのものだったような気がする。

家族のような近所には、遠慮なく叱ってくれた人がいて、
余ったモノは分けあうなど、それこそお産から葬儀まで、
近所の助け合い無くしては成りたたない暮らし・・・まさに、
今のブータンの人たちの暮らし方と同じだったのでは?

あの頃は良かった・・・なんて言うつもりは毛頭ないが、
ゆっくりした時間の流れが生む人々の気持ちの豊かさは、
今よりずいぶん厚かったという気はする。

物欲を捨て心の豊かさを選んだブータンの人たち。
国民が国を信じ、地域と家族が支え合い助け合う、
そこにあるのは、まさに「絆」だった。

豊かになるにつけ、膨らむ欲望のままに生きて来た日本人。
そのあげくは、親子、夫婦が殺し合い、
年に3万人余の自殺者があり、孤独死が絶えない社会。

言葉では助け合いを語り、その実疎外しあう現実。
今の日本でいう「絆」のいかに薄っぺらなことか。

本当の幸せとはなにか・・・?
あらためて考えるチャンスをくれたブータンの人たちに、
おおいに感謝したいこの頃である。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする