北京の町を歩いているとさまざま人に出会います。
農民風の姿で、 街中を自由に歩いている人
そしてビジネスマンやOL風の パリパリに
働き続ける人~
ファッションの最先端を行く大繁華街においても,昨日、
田舎から出てきたような人にも道を尋ねられることも
あります。ほとんどが外地人といわれる他の省から出稼
ぎに来ている人々です。
政府の最重要課題の一つとして度々取り上げられて
いる問題が、この貧富格差問題です。その大きな課題
の奥にある問題として、都市部と農村の貧富の格差
ですが、とりわけ深刻なのが農村における低収入問題です。
政府も、毎年、5カ年計画で、いわゆる所謂5か年の需要
計画として、国民一人当たりの収入を高めることを約束
していますが、今尚多く残る農村での課題、特に大西部
開発による農村地区の様々な「開発」を進めています
が、現状はなかなか捗っていないようです。
中国における農村人口は人口の半分程度とも言われ
、更に貧農の比率も高く、国全体の国民一人当たりの年間収入を大きく引き
下げていることにもなっています。一方、都市部での収入は拡大しています
が、それも一部の者たちだけであり、それがまた、多くのおくみんの不満の
種ともなっており、いずれにしても問題は深刻です。
農村そのものの年収格差も拡大していますが、特に西部地区と東部では更
に拡大しています。西部地区の農民の平均年収は2374元〔3万円程度)しか
なりませんが、東部地区,いわゆる沿海部では9439元〔約13万円)となって
います(2007年~2016統計)。更には、貧困地区では1300元程度に甘んじていて
問題の解決は容易ではありません。
新疆と四川省の田舎を訪問した時、その後の農村地区の開発状況をも
見てきましたが、一部では農村観光や工業地区等に転化しているところもあ
り彼等の生活は改善されつつありますが、今なお2億人以上いるといわれる
貧困層を救うことは政府、行政の思い切った施策が必要なことは明白です。
彼らの一部は北京をはじめ都市部への出稼ぎも増え始め、結果として北京
等での住宅、食、医療更には交通問題、教育問題等にも波及しています。
かつての日本もそうであったように、まだまだ多くの時間がかかりそうで
す。このような大きな問題を5年、10年というように一気に解決しようとす
ると更なるひずみも生じてくると思われます。
今後の夢は~
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