2017年4月 突然発表となった JJJ(北京天津河北省)
中間地点「雄安経済特区」の課題と今後~
発表から1年たった今年4月までに3度ほど足を運んだ「雄安」
新経済特区。
そして来月9月、 再びというよりは4度目の訪問を計画して
いる。 北京からバス利用の場合は4時間弱である。
列車利用では様々な行き方もあるが、2時間半程度(接続が
うまくいった場合)である。
これまでも、各種メディアや新聞、そして評論家が様々な見解を
述べているが、 評価は二つある~
1 成功事例の一つとして数えられる「深圳経済特区」並みの
大発展が期待される・・という見解、
2 そしてもう一つは、最近の各地の新開発区と同様に、期待
都は大きく異なる結果もありうる
という二つだ。
勿論、これらの見解もまさにそのとおりであり、まだまだ数年先
?のことは誰もが予測はできないということだ。
その辺の背景については、また次回に述べてみたい。
今、そして中国内で大きな話題となっている
経済の話題~
河北省内に新設の経済特区・新区の 安新県と 雄県を訪ねた時の
コラムだ(Record China,レコードチャイナより)。
(*国内最大の中国情報サイトのひとつ:Record chinaにて
掲載した記事より)
<コラム>中国の新経済特区~河北省話題の新区・・・・
に行ってみた~今後、何かと比較される北京新副都心と・・。
=まだまだ田舎の風景、これからの課題は?=
現在、河北省保定市に属する「安新地区」(県)と「雄」地区(県)に来ている。
確かにここは誰がみても「凄い」地域であり、全くの田舎の町が変貌し、今後の
「経済発展」が大いに期待されるところではある。
■これからはリニアで結ばれて一大経済開発区に、
現在、河北省保定市に属する「安新地区」(県)と「雄」地区(県)に
来ている。確かにここは誰がみても「凄い」地域であり、全くの田舎の
町が変貌し、今後の「経済発展」が大いに期待されるところではある。
いったい何が「凄い」のか、と問われることも多いので、現状のままを
報告したい。それは、何よりもまず、「不便極まりない」ということだ。
かつての河北省の省都・保定市管轄の、この2つの県をまとめて開発新区
にしようとするわけだが、この2つの県を結ぶ鉄道もなければ直通のバス
今回、地図を片手にスマホを見ながら、この2拠点を1日で視察・学習しよう
という意気込みで北京からの列車に飛び乗った。これまで、全国の農村、
郷村の観光開発と規制について実態を見て回ってきたが、この2拠点について
■あくまで「視察・見学」の一環であり、「調査(諜報)」
ではないということ
この2拠点に関しては「観察」という名目で列車の切符も予約をおこ
なった。実は、視察・観光であれば全く問題はないが、仮にも実態
「調査」で視察をするということは、中国側からすると「諜報」活動
の意味になり、(スパイ活動にもなる)ということも外部の方から言
われていたので、ノートや地図・メモ帳にもその「調査」というコトバ
は一切使用していない。(時期が時期だけに、例え観光であろうと
話は戻るが、今後も継続的に「北京・天津・河北」が1つになって
(一帯三路?)開発を進めようという案件が多くなりそうだが、
問題視されるのは交通の不便さと、人口の流入と経済等の産業をどう
■路線バス、中距離バスを4回乗継ぎ、まさに「田舎めぐりの旅」
参考までに、北京駅を8時45分の快速列車で安新県の最寄り駅である
「徐水駅」(保定駅の手前)へたどり着いた(20元弱で10時12分着)。
駅前広場前の道路で106路線バスにのり「南駅バスターミナル」へ。
乗ること数分。このターミナルから小型バスで安新県の三元地区へ
(終点:停留所もなければターミナルもない。普通の道路の脇で全員
が下車させられた。小型バス19名定員のところ、35名も乗車していた。
運賃は7元で冷房もなく、1時間余の、西部劇に出てくるような狭い道路
と建設重機が両側に立ち並ぶ異様な光景の村をいくつか通り過ぎた)。
強烈な西日を受けながら、更にバスはすすむ・・
ここからが大変だった。乗り継ぎバスを捜すために、歩き回ること20分。
同じ三元地区の「二三五路」というバス停もなければターミナルもない、
バス乗り場をやっと探しあて、最終目的地の雄県へ向かった。これまで、
バスに乗るたびに運転手や係員(ガイド・車掌・集金人)に尋ねても、
その先の乗り継ぎバスについては管轄外ということもあり、皆、
「知らない、わからない、何とかなるだろう」とそっけない返事であった。
バスのターミナル内においても、バスの時刻表は表示されてないし、料金
掲載もない。すべて窓口の係官に尋ねるほかはなかった。中国一の経済
「特区・新区」を目指すには輸送・サービスも含めたインフラの充実も
「安新地区」ではまだまだ「特区・新区」らしき様子の地域は全くない。
この安新県から雄県に向かう途中の壮大な農地らしきところと、県政府の
建物から次の目的地の雄県へのアクセス道路を含めて、2地区が一体と
今後、このような開発が待ち受ける
ここまでは乗り物捜しが大変であったが、安新地区から雄県に向かう車中
にて、思わぬ 大きな収穫があった。車窓から県政府の建物や観光地となる
施設等を2つのカメラで撮影していると、後部に座っている若い男性から
思わぬ助言があった。写真を撮り、メモを取っていると、私自身が疑問に
思っていたことや、この先の旅程等の組み立てで困っていることに対して、
私が質問をすることなく、ほぼすべてを解説してくれたことだ。
バスが通り過ぎる度に、さまざまな建物・施設の名前や役割、そしてこれ
から続く道幅の広い大きな道路の先が、本当の開発地区・地域であること
などを細かく説明してくれたこと、さらにこの先のバスの乗り継ぎ方法
(また乗り継ぎなのかとちょっぴり不安にも感じたりはしたが)、目的の
経由地まで親切にも丁寧にアドバイスをしてくれたことに感謝をしたい。
■途中の農村風景と農作業、麦の天日干しが続く道路を一直線
バスは途中までは、高速道路並みの素晴らしく整備された経済新区に相応
しい道路を東に向けて突っ走っていたが、途中から再び旧い町並みのなか
のデコボコ道に突入し、道路の両脇にはずらりと農家が立ち並び、道路上
では小麦の陽乾しが延々と繰りひろげられ、その麦の上を行き交うバスや
トラック、乗用車等が容赦なく踏みつけながら走り去っていく姿が30分近
くも続いた。やはり、この地区も昔ながらの農家が中心となった地区が多々
あるとわかったが、さて、2年後、3年後にはこのような地区、農家もどう
さて、バスは再び道幅の広い新しい道路に出かかり、大きな交差点のとこ
ろで若者が教えてくれたとおり、無事に到着し、次の乗り継ぎを待った。
(ここまで、バス代は8元、約1時間の所要であった)。乗ってきたバス
は私1人だけが下車した。バスは次なる目的地雄県の終点に向かったのだ
ろうか。下車した交差点近くで、自動三輪車を拾い、開発区方面である
中心地へのんびりと向かった。所要10分、10元であった。
朝7時に宿舎を出て、この場所までたどり着いたのが15時であった。
振り返ってみると車捜しに時間ばかりがかかり、朝食、昼食をとること
も忘れていた。しかし、この先、時間も読めないことから、引き続きの
路線バス探しを続けたが、路線バス104路の終点に「経済開発区」が記
されていたこともあり、新ピカのそのバスに思わず飛び乗った。おそら
く、私同様にこの目的地を訪れる人も増えてきたのだろうか、バスは新
しく、車内も経路図からはじまり冷房も完備されたまさに快適な「路線
バスの旅」となった。街の中心部から乗車すること10分程度だ。(復路
は、この路線バスの終点のバスターミナルで下車し、ここから北京へ長
距離バスで戻れる。今後、この地区へ「視察」に出掛ける方は参考にし
■ここからが正念場、深センのような特区が本当に実現できるのだろうか
ここが、あと数年先には中国随一の「経済開発・新区」となるところだ。
とはいえ、まだ発表されてから2カ月しか経過していない。街中には「新
区・歓迎」のポスターと、「核心的習主席」のスローガンがみられる程度
である。開発スピードはまだまだこれからである。もちろん、この先何が
6月13日にたまたま手にした北京晩報の1面には北京地区からリニア構想
で10分余り、という夢のような構想が報じられていた。今後、この2地区
がどのように変貌し、経済のみならず庶民の生活や周囲の環境が大きく変
化する可能性もある。確実に言えることは不動産のとてつもない値上がり
と道路に面した商店、建物等の表面的な化粧直しは確実に行われていくで
中国にもこのような特区・新区等がここ数年続々と現れてきたが、以前に
も述べたとおり、昨年、私が訪れた特区・新区はことごとく廃墟の地区に
なっていた。交通の整備と生活人口250万人都市をこれから造成し実現化
することも大変だ。投資額も膨大な数字だ。来年末ころには山村地区にも
巨大な都市の一部が浮かび上がってくることであろう。
■やはり中国からは目が離せない、灼熱(しゃくねつ)の北京より
この先の中国の夢を想定しながら、いよいよ北京へ戻る時間が近づいて
きた。復路は、直行の長距離バスがあって、電車のほぼ倍の50元ほどで
あった。直通電車、それもリニア利用なら10分程度とも報じられていた。
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