出生数が80万人を切った!
昨年の出生数は統計以降最小の79万9728人だった。
国が2017年に出した統計推定では80万人を切るのは2033年であったが10年早いペースで少子化が進んでいる。
また、死亡数の速報値は158万2033人に上り過去最多となった。
死亡数から出生数を引いた人口の自然減は78万2305人でこれも過去最大の減少幅だ。
この減少ペースで推移すると2050年には日本の人口は1億人を切ることになる。
政府も「次元の異なる少子化対策」を実施すると表明している。
「出産育児一時金」「出産手当金」「育児休業給付金」「児童手当」などの給付の拡充。
税制上の優遇措置には、「扶養控除」と「ひとり親控除」。
「産前産後休業」「育児休業」などの労働法制を支援。
これらの拡充実施によって出生率1.8を目標に取組むと言う。
しかし、現代の若者にとっては、結婚は必ずしなければならないものでなく、人生選択の一つとして捉える方が増加している。
また、結婚していても、子どもを持たない選択をする方もいる。
個人や夫婦にとって様々な価値観を持つ時代である。
また、不安定な労働環境のため結婚をするお金がなく、「結婚をしない」という選択をする人も増加傾向にあるのも確かだ。
そして、女性の労働力率が上昇して、仕事と子育てを両立できる環境が不十分であることが「晩婚化」「晩産化」に影響を与えて
いる。
こうして考えると、給付や優遇税制や労働法制などの支援によって少子化から脱却できるとは考えにくい。
少子化による人口減少が、日本国に及ぼす影響がどんなことを意味するかを教育機関や家庭なと国民的な議論を高めていくこと
が必要だと私は思う。