青空に白い月

ゆったりゆるりと生きましょ~よ

その病名に辿り着く経緯

2008-10-03 20:15:13 | シェーグレン症候群と髄膜炎

昨日に引き続きになりますが、

私のところに時々やってくるメールの中には、髄膜炎のご家族からのメールがあります。

患者本人からのメールと違って、そこにはいろいろな不安が見てとれます。

私と同じように繰り返して原因がわからない方もいるようですし、

髄膜炎を繰り返して原因が不明の方は、

どうやって私が膠原病に辿り着いたのかを聞きたいようなので、

それは私自信の体験なのできっちり答えられます。

でも反復する原因が全て膠原病であるとは限りませんから、

その辺は理解していただきたいですが、

ただ、髄膜炎を繰り返すというのの厄介なところは、

一般常識では髄膜炎が慢性の病気では無いという点です。

ヘルペス性の髄膜炎は繰り返すことがありますが、

普通は繰り返すことがありませんし、

例外として何度も繰り返したとしても、その都度その都度、髄膜炎は一旦完治してしまいます。

「完治してしまう」という言い方も変ですけどね。

でも時々調子が悪い電気製品や車で経験ありませんか?

修理のために専門家に持っていった時に限って正常に動く。

そんな状態です。

例えどこかに悪い点があっても、正常に戻ってしまうと原因を探りようがありません。

お医者さんからしてみれば、髄膜炎は髄膜炎。

正常に戻ってしまえば、裏に隠れている病気をわざわざ探す必要はありませんし、実際に検査してその時異常があっても、髄膜炎の完治と共にその異常も無くなってしまっては、それが原因であるとは特定出来ません。

私も中学生の頃、あまり何度も繰り返すから、とにかくいろんな検査を受けましたし、同じ検査を何度も受けました。

多分抗核抗体などもその中に含まれていたと思います。

でも私はその時は膠原病という診断は受けませんでしたし、

膠原病という病名自体、知ったのはつい2年前です。

なぜかというと、それ以外の症状は全く出なかったからです。

血液の抗核抗体で例え陽性であっても、抗核抗体はただの風邪でも陽性と出てしまうことがありますし、健康な人でも陽性反応が出てしまうことがある為、それ単体が陽性だからといって膠原病の診断はされません。

膠原病というのは幾つかの症状が重なり合って初めて診断される事が多いですし、その判断が専門医でもなかなか難しいといわれています。

明らかな膠原病の症状というのも存在しますが、それ以上に膠原病なのか、そうではないのか、微妙な症状の方が多く、膠原病予備軍とされて何年も元気に生活している人も大勢いるのも事実です。

まして髄膜炎という病気は、それ単体が一つの病気であり、ある病気の合併の一つという認識を持っている医師は、私が知る限りとても少ないです。

よって髄膜炎を反復する症状だけで、膠原病やその他の病気の可能性と結びつけて考えられることは、確率的にとても低いと思うのです。

ですから、私が髄膜炎を繰り返す症状から膠原病へと導かれた経緯は、髄膜炎から直接膠原病を疑われた訳ではなく、

その間に不明熱が続いたり、耳下腺が腫れたり、プラスαの自覚症状があって始めて膠原病の中のシェーグレン症候群という病名に辿り着きました。

ですから、原因不明の病気に悩んでいる人が居たとして、インターネット等で他の似たような症状から原因を特定出来た人を探し出して、その人と同じような検査をしてもらっても、〇〇病予備軍となるのが精一杯のところであり、治療も無いまままた同じ病気を繰り返しながら、別の症状待ちということになってしまいます。

ほとんどの方は症状足らずで予備軍にさえならないでしょう。

はっきりとした原因を知る為に、具合悪くなるのを待たなくてはいけない。

なんとも皮肉な話です。

私は原因不明のまま入退院を何度も繰り返して、特に深く調べることも無く、ある日いきなり膠原病の診断をされましたが、どっちが幸せなのか、私にも分かりません。

この記事に関しては、ここにこうして書くべきことなのかも迷いました。

私は散々今まで、早く原因を究明して適切な治療を受けられる人が増えるといいと書いてきましたが、希望を打ち切るような記事になってしまったからです。

ですがやはり現状も知っていただかなくては、安易な希望もまた人に辛さを与えるだけだと思うようになりました。

元気なときは元気に過ごす。

元気な時にまで、元気が無い時のことを考えていたら、元気が無くなってしまう。

元気があれば何でも出来る!

なんだかアントニオ猪木のようになってしまいましたが、そういうことなんですよ、きっと(^_^)