かささぎの 渡せる橋に おく霜の
白きを見れば 夜ぞふけにける
よ
詠んだ人・・・中納言家持(ちゅうなごんやかもち)
詠んだ人のきもち・・・かささぎが天にかけたという橋を思わせるような、宮中の橋が
霜で白くなっている。
もう夜おそい時間なんだなあ。
かささぎ・・・カラスより少し小さい、尾の長い鳥。
かささぎの渡せる橋・・・中国の伝説にある橋。
七夕の夜にかささぎが翼をひろげ、天の川に
橋をかけて、おりひめを渡すという。
(上の解釈では京都御所に宿直したときに詠んだ歌ということになりますが
夜空を見上げて橋を思い出し、星の光の白さを霜と見た、というシンプルな
解釈もあります)