ハマス絶滅を期待する
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」235/通算666 2023(令和5)年10/21/土】イスラム教とはどういう宗教なのか? 「ぜひ皆様もイスラム教へのご理解を深めていただき、グローバル時代を多文化共生で、ともに助け合いながら社会の発展を目指しましょう!」というサイト(joycare)がインドネシア人の毎日のお祈り(礼拝)のルールについて紹介していたのでポイントを以下、転載する。
<ムスリム(イスラム教徒の呼称)は1日5回のお祈りが義務。( )内はお祈りの名称。お祈り自体の時間は1回あたり5分程度で、一連のお祈りの動き(流れ)を1セットとすると、
1)日の出前 (subuh/スブー 2セット)、2)正午ごろ (dzuhur/ズフール 4セット)、3)午後3時前後 (ashar/アサール 4セット)、4)日没後夕方5時前後(maghrib/マグリブ 3セット)、5)夜7時前後 (isya/イシャ 4セット)
それぞれ長くても5分強、10分はかからない程度。時間ぴったりにお祈りをするのがベストだが、次のお祈りの時間が来るまでの間にお祈りをすれば問題ないとされている。
何かしらの要因でお祈りをできない場合は次のお祈りにまとめて行うということも一応認められているが、基本的にはお祈りのスキップは避けなければいけない>(以上)
年がら年中、夜明け前から午後7時までお祈り。祈りが1回5~10分で終わっても友達とおしゃべりしたりするだろう、何となく祈りの合間に仕事? 作業効率がずいぶん低そうだが・・・
そう言えばナンミョー池田教信徒の同僚は仕事に熱を入れなかったが、ある日「本部からちゃんと仕事をしろってお達しが来たから、真面目にやることにした」と言っていた。びっくりだ。宗教に淫すると広宣流布が最重要の仕事で、民間の仕事は単に糊口を凌ぐ=キャッシュを得るための手段でしかないよう。人間としての堕落、労働への侮辱ではないか?
インドネシアの教育はどうなっているのかと検索したら「GoGoBALI!!」という旅行業界の方のサイトがあった。2016/3/24とちょっと古い記事だが「初耳! インドネシアの行政機関には 『宗教省』 が存在」から。
<バリ島に移住して早4年・・・生活には慣れてきましたが、まだまだバリ島やインドネシアについて知らないことが山ほどあります。
先日「宗教省」 というインドネシアの行政機関について初めて聞いたんですが、皆様はご存知ですか? 日本では考えられない、まさにお国柄です。
インドネシアでは 「政治 / 宗教 / 結婚」 この3つの話は、親しい間柄以外では“タブー”とされています。
私もバリ島に来るまで勘違いしていたことですが、インドネシアを「イスラム教徒の国」と思っている方が意外と多いのではないでしょうか。実はそれは間違った理解で、インドネシアには 「宗教省」 という、日本にはない宗教を司る省があり、国民の宗教的な諸事項を決めたり、管理をしたりしているそうです。
その「宗教省」が認めるインドネシアの5大宗教は、イスラム教、ヒンドゥー教 、仏教、カトリック教、プロテスタント教です。これらの宗教を信じる人たちには、なるべく平等に「宗教的な祭日」を与えることになっているそうです。
これまで、仏教や中華系の人の存在を認めていなかったスハルト政権下の時代は、中国の旧正月やお釈迦様の誕生日は「祭日」として認められていませんでしたが、現在は祭日となりました。
最も身近な 「宗教省」 の役割は“結婚を司る”ことです。インドネシアは、日本のように誰とでも結婚できる・・・という社会ではありません。インドネシア人は何らかの宗教を信じなければならないという「宗教の義務」があります。
国民のIDである身分証明証 (KTP) にも「宗教」という欄があります。例えば不慮の交通事故で死亡し、その人の身元や身寄りがすぐには分からない場合、身分証明証に記載されている「宗教」の掟に従って葬られることになります。
イスラム教徒なら、亡くなってから24時間以内に葬る。ヒンドゥー教徒なら荼毘に付す。キリスト教徒なら土葬する・・・ などの各宗教の掟に従って葬るそうです。
国民の結婚は「同じ宗教同士の人」ということを義務づけており、それを「宗教省」は司っているのです。異なる宗教同士の人が結婚する場合、どちらかの宗教に改宗することを条件に結婚が成立します。
住まいや環境により違いますが、通常は女性が信じる宗教に男性が改宗することが多いそうです。同じ宗教を信じることによって、カップルは宗教省から有効な結婚として認められ、登録されます。結婚に関する諸条件は難しいケースも多々あるようですが、これが最も基本的な結婚の方法であり「宗教省」が私たちの身近なお役所として感じられる瞬間でもあります>(以上)
冒頭で引用した「joycare」のサイトは「グローバル時代を多文化共生で、ともに助け合いながら社会の発展を目指しましょう!」と脳内お花畑のアカのようにアピールしているが、現実的には「宗教省」のような上からの厳格な規制がないと宗教対立は避けがたいということだ。
ユダヤ教イスラエル vs イスラム教過激派ハマスの激突・・・徹底的に戦い勝者を決めるか、半永久的な共存のルールを確立するとかしなければ対立を終わらせることはまず不可能だろう。平和という秩序は戦争の勝者が自国のために創るのだから、この際は後顧の憂いなく戦い、決着を目指した方が良いと小生は思うのだが・・・
ブルームバーグ2023/10/17「イスラエル・ハマス戦争 根源的問い、誰のパレスチナか」から。ちょっと長いが勉強になる。
<ユダヤとアラブとの聖地パレスチナを巡る争いは1世紀余り前にさかのぼり、7回の大きな戦争を引き起こした。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに大規模攻撃を実施した今月7日、7回目が勃発した。
ハマスは反イスラエル闘争を掲げ、米国と欧州連合(EU)がテロ組織に指定する。イスラエル側の死者は少なくとも1400人に上り、報復攻撃によるガザでの死者数は2700人を突破した。衝突の歴史の理解に役立つかもしれない幾つかのポイントを(以下に)まとめた。
【1:衝突の根は何か】 オスマン帝国の支配下で宗教的共存の時代が第1次大戦の終盤まで続いた。その後の英国の委任統治下では、ナチスによる迫害が激化した1930年代を中心に欧州からパレスチナへのユダヤ人入植が著しく増える。入植への反対とアラブナショナリズムの高まりは、30年代後半の暴動につながる。
国連総会は1947年、パレスチナを「アラブ国家」「ユダヤ国家」「国連管理下のエルサレム」に分割する決議を採択。アラブ側は拒否したが、イスラエルは同決議に基づき1948年に独立を宣言し、パレスチナ戦争(第1次中東戦争)が起きる。その間のアラブ難民の数は50万人を上回った。
【2:パレスチナ人とは】 1967年の第3次中東戦争(六日戦争)で、イスラエルはエジプト領だった「ガザ地区」とヨルダン統治下の「ヨルダン川西岸地区」などを占領した。それら地域の住人はその当時までに「パレスチナ人」として知られていた。イスラエルが軍事占領下に置いたことで、彼らのナショナリズムがかき立てられる。
【3:ハマスとは】 「ハマス」はイスラエル占領に抵抗する第1次インティファーダ(反イスラエル闘争)が起きた1987年に設立された。エジプトのイスラム教、社会、政治運動組織「ムスリム同胞団」を母体とする。貧困や医療、教育ニーズに対応する福祉活動のネットワークを築き、当初パレスチナ人の支持を得たが、自爆テロや他のイスラエルへの攻撃で不評を買った。
【4:ハマスの目的は何か】 ハマスの主目的は「イスラエル国家の破壊」とされる。聖地の全てを「アラブ・イスラムの地」とし、「全面的な解放」以外のいかなる選択肢も拒否する方針を2017年改定の綱領は示す。ハマスは闘争(の対象)をユダヤ人それ自体ではなく、「シオニストプロジェクト」との闘争と位置付け、「あらゆる手段を用いた占領への抵抗は、神の法が保証する正当な権利」と主張した。(シオニスト:ユダヤ人の国家を聖地パレスチナに建設しようとするユダヤ民族主義者)
2023年9月初めにガザ地区とヨルダン川西岸地区で実施された世論調査では、評議会(議会)選での選択肢として、ハマスに投票すると答えたパレスチナ人が全体の34%、パレスチナ解放機構(PLO)内の最大組織で主流派の「ファタハ」に投票するとの回答は36%だった。
【5:シオニストとは】 反ユダヤ主義に対抗し、19世紀に欧州で起こったシオニズム運動は、ユダヤ人の民族国家をパレスチナに樹立することを目指す。目的の達成後はイスラエル国家の発展および保障を支持する人を指す。
【6:ガザ地区とは】 ガザ地区はイスラエルとエジプト、地中海に囲まれた飛び地で、難民がその大部分を占めるパレスチナ人約200万人が、過密状態の下で貧しい生活を送る。イスラエルとPLOが調印した1993年のパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)に基づき、パレスチナ自治政府によるガザ地区の統治が約10年続いた。 2005年にはイスラエルがガザの入植地撤去を完了し、翌年の評議会選でハマスがファタハに圧勝。数カ月の抗争を経て、2007年にガザを武力制圧したハマスの実効支配に至る。イスラエルはエジプトと共にガザを事実上封鎖した。
【7:ガザに多くの難民が住む理由】 1948年の第1次中東戦争とその余波で発生した多くのアラブ難民がガザに逃れた。恒久的な解決策は見つかっておらず、彼らの子孫も現在は難民と見なされる。
【8:ヨルダン川西岸地区はどんな状況か】 約300万人のパレスチナ人とイスラエルからの入植者約46万人が生活するヨルダン川西岸地区は、オスロ合意に基づき、パレスチナ自治政府が統治している。イスラエルと共存するパレスチナ国家樹立とエルサレムの帰属問題決着に向け、パレスチナの最終的地位交渉を進めることを前提とした暫定自治の取り決めだったが、衝突激化で協議は中断したままだ。
【9:なぜ米国はイスラエルを支援するのか】 第2次大戦以降、イスラエルが米国から受け取った支援額はミサイル防衛の資金を合わせ約1580億ドル(現在の為替レートで約23兆6000億円)と、他のどの国より多い。
イスラエルは1948年の建国宣言後、最初の20年間は米国の特に親しい同盟国というわけではなかった。1960年代と70年代にソ連がイスラエルと敵対するアラブ諸国を支援する中で、冷戦の打算もありイスラエルに接近した。1991年のソ連崩壊までには、米国とイスラエルの関係に新たな支えが生まれる。米国民の支持だ。反ユダヤ主義の後退で積極的に発言するようになったユダヤ系米国人は、議会とホワイトハウスがイスラエルと緊密な関係を維持することを期待している。
イスラエル建国がキリスト再臨の予兆だと信じる「キリスト教福音派」も同じだ。イスラエルの初期段階の左派的方向性やユダヤ人との関係もあって、同国支援はもともと民主党の政治目標だった。しかし、キリスト教福音派が共和党支持に傾いているため、超党派の政策となった。イランのイスラム革命、2001年9月の同時多発テロなど米国を標的とするイスラム主義者の攻撃を受け、米国人はイスラエルに敵対する勢力に理解を示さなくなった>(以上)
我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶつかり合い・・・まったくもって「世に争いのタネは尽きまじ」だ。我が街では10月末のハロウィンに備えて飾りをする家や店舗が目立ってきた。仮装した子供たちは「トリック・オワ・トリート」と声を挙げて商店街を練り歩き、お菓子を貰うのだ。
神道から仏教、儒教、キリスト教まで数えきれないほどの神さま仏さまに溢れている多神教の日本人から見れば、ガチガチの一神教同士の喧嘩は「何やってるのか? まるで蛮族、邪道。いろいろな神様仏様、経典などの良いところだけ学べばいいのに」と思ってしまうだろう。
一神教にドップリ浸かった信者からすれば、八百万の神を信奉する日本人こそは蛮族、邪道となるが、明治の初めの廃仏毀釈騒動以外、暴力を伴う宗教間の争いは日本ではほとんどない。小泉八雲ことラフカディオ・ハーン以外の西洋人の多くは多神教の日本人を軽侮していたが、幕末に来日したデンマーク人将校は公務中の宗教活動が禁止されているためクリスマスを同僚と祝うこともできず寂しい思いをしたという(スエンソン「江戸幕末滞在記」?)。
一神教のキリスト教は「我こそ正義」と唱えて裏ではカネ儲けに走り「宗教改革」という大革命を招いたが、一神教の人はユダヤ教、イスラム教も含めて「自浄機能」が弱すぎるのではないか。
己の帰依する宗教以外は「邪教だ」という、非寛容で閉鎖的では敵を作ることになるし、内部では改革を訴えると追放されたり、蓄財に励むなど腐敗する“聖職者”も少なくないだろう。
まるで「論語読みの論語知らず」で、こけおどしの巨大な寺院を作ったり、ド派手な衣装を着て“権威”を演出したり・・・今さら清貧に甘んじろとは言わないが、他の宗教を邪教とするような一神教の教条原理主義を改めていかなければ、やがては孤立、自滅するばかりではないか。
イスラエル=ユダヤ教 vs ハマス=イスラム教の戦争・・・ハマスを絶滅しなければ「オスロ合意」はちっとも前進せず、中近東は火薬庫地帯のままである。日本はロシア帝国のバルチック艦隊を叩き潰したことでイスラエル国再建に大いに寄与し、感謝もされているから、小生はイスラエルを応援している。ハマスを絶滅できれば中近東情勢はずいぶん安定するはずだ。
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」235/通算666 2023(令和5)年10/21/土】イスラム教とはどういう宗教なのか? 「ぜひ皆様もイスラム教へのご理解を深めていただき、グローバル時代を多文化共生で、ともに助け合いながら社会の発展を目指しましょう!」というサイト(joycare)がインドネシア人の毎日のお祈り(礼拝)のルールについて紹介していたのでポイントを以下、転載する。
<ムスリム(イスラム教徒の呼称)は1日5回のお祈りが義務。( )内はお祈りの名称。お祈り自体の時間は1回あたり5分程度で、一連のお祈りの動き(流れ)を1セットとすると、
1)日の出前 (subuh/スブー 2セット)、2)正午ごろ (dzuhur/ズフール 4セット)、3)午後3時前後 (ashar/アサール 4セット)、4)日没後夕方5時前後(maghrib/マグリブ 3セット)、5)夜7時前後 (isya/イシャ 4セット)
それぞれ長くても5分強、10分はかからない程度。時間ぴったりにお祈りをするのがベストだが、次のお祈りの時間が来るまでの間にお祈りをすれば問題ないとされている。
何かしらの要因でお祈りをできない場合は次のお祈りにまとめて行うということも一応認められているが、基本的にはお祈りのスキップは避けなければいけない>(以上)
年がら年中、夜明け前から午後7時までお祈り。祈りが1回5~10分で終わっても友達とおしゃべりしたりするだろう、何となく祈りの合間に仕事? 作業効率がずいぶん低そうだが・・・
そう言えばナンミョー池田教信徒の同僚は仕事に熱を入れなかったが、ある日「本部からちゃんと仕事をしろってお達しが来たから、真面目にやることにした」と言っていた。びっくりだ。宗教に淫すると広宣流布が最重要の仕事で、民間の仕事は単に糊口を凌ぐ=キャッシュを得るための手段でしかないよう。人間としての堕落、労働への侮辱ではないか?
インドネシアの教育はどうなっているのかと検索したら「GoGoBALI!!」という旅行業界の方のサイトがあった。2016/3/24とちょっと古い記事だが「初耳! インドネシアの行政機関には 『宗教省』 が存在」から。
<バリ島に移住して早4年・・・生活には慣れてきましたが、まだまだバリ島やインドネシアについて知らないことが山ほどあります。
先日「宗教省」 というインドネシアの行政機関について初めて聞いたんですが、皆様はご存知ですか? 日本では考えられない、まさにお国柄です。
インドネシアでは 「政治 / 宗教 / 結婚」 この3つの話は、親しい間柄以外では“タブー”とされています。
私もバリ島に来るまで勘違いしていたことですが、インドネシアを「イスラム教徒の国」と思っている方が意外と多いのではないでしょうか。実はそれは間違った理解で、インドネシアには 「宗教省」 という、日本にはない宗教を司る省があり、国民の宗教的な諸事項を決めたり、管理をしたりしているそうです。
その「宗教省」が認めるインドネシアの5大宗教は、イスラム教、ヒンドゥー教 、仏教、カトリック教、プロテスタント教です。これらの宗教を信じる人たちには、なるべく平等に「宗教的な祭日」を与えることになっているそうです。
これまで、仏教や中華系の人の存在を認めていなかったスハルト政権下の時代は、中国の旧正月やお釈迦様の誕生日は「祭日」として認められていませんでしたが、現在は祭日となりました。
最も身近な 「宗教省」 の役割は“結婚を司る”ことです。インドネシアは、日本のように誰とでも結婚できる・・・という社会ではありません。インドネシア人は何らかの宗教を信じなければならないという「宗教の義務」があります。
国民のIDである身分証明証 (KTP) にも「宗教」という欄があります。例えば不慮の交通事故で死亡し、その人の身元や身寄りがすぐには分からない場合、身分証明証に記載されている「宗教」の掟に従って葬られることになります。
イスラム教徒なら、亡くなってから24時間以内に葬る。ヒンドゥー教徒なら荼毘に付す。キリスト教徒なら土葬する・・・ などの各宗教の掟に従って葬るそうです。
国民の結婚は「同じ宗教同士の人」ということを義務づけており、それを「宗教省」は司っているのです。異なる宗教同士の人が結婚する場合、どちらかの宗教に改宗することを条件に結婚が成立します。
住まいや環境により違いますが、通常は女性が信じる宗教に男性が改宗することが多いそうです。同じ宗教を信じることによって、カップルは宗教省から有効な結婚として認められ、登録されます。結婚に関する諸条件は難しいケースも多々あるようですが、これが最も基本的な結婚の方法であり「宗教省」が私たちの身近なお役所として感じられる瞬間でもあります>(以上)
冒頭で引用した「joycare」のサイトは「グローバル時代を多文化共生で、ともに助け合いながら社会の発展を目指しましょう!」と脳内お花畑のアカのようにアピールしているが、現実的には「宗教省」のような上からの厳格な規制がないと宗教対立は避けがたいということだ。
ユダヤ教イスラエル vs イスラム教過激派ハマスの激突・・・徹底的に戦い勝者を決めるか、半永久的な共存のルールを確立するとかしなければ対立を終わらせることはまず不可能だろう。平和という秩序は戦争の勝者が自国のために創るのだから、この際は後顧の憂いなく戦い、決着を目指した方が良いと小生は思うのだが・・・
ブルームバーグ2023/10/17「イスラエル・ハマス戦争 根源的問い、誰のパレスチナか」から。ちょっと長いが勉強になる。
<ユダヤとアラブとの聖地パレスチナを巡る争いは1世紀余り前にさかのぼり、7回の大きな戦争を引き起こした。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに大規模攻撃を実施した今月7日、7回目が勃発した。
ハマスは反イスラエル闘争を掲げ、米国と欧州連合(EU)がテロ組織に指定する。イスラエル側の死者は少なくとも1400人に上り、報復攻撃によるガザでの死者数は2700人を突破した。衝突の歴史の理解に役立つかもしれない幾つかのポイントを(以下に)まとめた。
【1:衝突の根は何か】 オスマン帝国の支配下で宗教的共存の時代が第1次大戦の終盤まで続いた。その後の英国の委任統治下では、ナチスによる迫害が激化した1930年代を中心に欧州からパレスチナへのユダヤ人入植が著しく増える。入植への反対とアラブナショナリズムの高まりは、30年代後半の暴動につながる。
国連総会は1947年、パレスチナを「アラブ国家」「ユダヤ国家」「国連管理下のエルサレム」に分割する決議を採択。アラブ側は拒否したが、イスラエルは同決議に基づき1948年に独立を宣言し、パレスチナ戦争(第1次中東戦争)が起きる。その間のアラブ難民の数は50万人を上回った。
【2:パレスチナ人とは】 1967年の第3次中東戦争(六日戦争)で、イスラエルはエジプト領だった「ガザ地区」とヨルダン統治下の「ヨルダン川西岸地区」などを占領した。それら地域の住人はその当時までに「パレスチナ人」として知られていた。イスラエルが軍事占領下に置いたことで、彼らのナショナリズムがかき立てられる。
【3:ハマスとは】 「ハマス」はイスラエル占領に抵抗する第1次インティファーダ(反イスラエル闘争)が起きた1987年に設立された。エジプトのイスラム教、社会、政治運動組織「ムスリム同胞団」を母体とする。貧困や医療、教育ニーズに対応する福祉活動のネットワークを築き、当初パレスチナ人の支持を得たが、自爆テロや他のイスラエルへの攻撃で不評を買った。
【4:ハマスの目的は何か】 ハマスの主目的は「イスラエル国家の破壊」とされる。聖地の全てを「アラブ・イスラムの地」とし、「全面的な解放」以外のいかなる選択肢も拒否する方針を2017年改定の綱領は示す。ハマスは闘争(の対象)をユダヤ人それ自体ではなく、「シオニストプロジェクト」との闘争と位置付け、「あらゆる手段を用いた占領への抵抗は、神の法が保証する正当な権利」と主張した。(シオニスト:ユダヤ人の国家を聖地パレスチナに建設しようとするユダヤ民族主義者)
2023年9月初めにガザ地区とヨルダン川西岸地区で実施された世論調査では、評議会(議会)選での選択肢として、ハマスに投票すると答えたパレスチナ人が全体の34%、パレスチナ解放機構(PLO)内の最大組織で主流派の「ファタハ」に投票するとの回答は36%だった。
【5:シオニストとは】 反ユダヤ主義に対抗し、19世紀に欧州で起こったシオニズム運動は、ユダヤ人の民族国家をパレスチナに樹立することを目指す。目的の達成後はイスラエル国家の発展および保障を支持する人を指す。
【6:ガザ地区とは】 ガザ地区はイスラエルとエジプト、地中海に囲まれた飛び地で、難民がその大部分を占めるパレスチナ人約200万人が、過密状態の下で貧しい生活を送る。イスラエルとPLOが調印した1993年のパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)に基づき、パレスチナ自治政府によるガザ地区の統治が約10年続いた。 2005年にはイスラエルがガザの入植地撤去を完了し、翌年の評議会選でハマスがファタハに圧勝。数カ月の抗争を経て、2007年にガザを武力制圧したハマスの実効支配に至る。イスラエルはエジプトと共にガザを事実上封鎖した。
【7:ガザに多くの難民が住む理由】 1948年の第1次中東戦争とその余波で発生した多くのアラブ難民がガザに逃れた。恒久的な解決策は見つかっておらず、彼らの子孫も現在は難民と見なされる。
【8:ヨルダン川西岸地区はどんな状況か】 約300万人のパレスチナ人とイスラエルからの入植者約46万人が生活するヨルダン川西岸地区は、オスロ合意に基づき、パレスチナ自治政府が統治している。イスラエルと共存するパレスチナ国家樹立とエルサレムの帰属問題決着に向け、パレスチナの最終的地位交渉を進めることを前提とした暫定自治の取り決めだったが、衝突激化で協議は中断したままだ。
【9:なぜ米国はイスラエルを支援するのか】 第2次大戦以降、イスラエルが米国から受け取った支援額はミサイル防衛の資金を合わせ約1580億ドル(現在の為替レートで約23兆6000億円)と、他のどの国より多い。
イスラエルは1948年の建国宣言後、最初の20年間は米国の特に親しい同盟国というわけではなかった。1960年代と70年代にソ連がイスラエルと敵対するアラブ諸国を支援する中で、冷戦の打算もありイスラエルに接近した。1991年のソ連崩壊までには、米国とイスラエルの関係に新たな支えが生まれる。米国民の支持だ。反ユダヤ主義の後退で積極的に発言するようになったユダヤ系米国人は、議会とホワイトハウスがイスラエルと緊密な関係を維持することを期待している。
イスラエル建国がキリスト再臨の予兆だと信じる「キリスト教福音派」も同じだ。イスラエルの初期段階の左派的方向性やユダヤ人との関係もあって、同国支援はもともと民主党の政治目標だった。しかし、キリスト教福音派が共和党支持に傾いているため、超党派の政策となった。イランのイスラム革命、2001年9月の同時多発テロなど米国を標的とするイスラム主義者の攻撃を受け、米国人はイスラエルに敵対する勢力に理解を示さなくなった>(以上)
我にも正義、彼にも正義、戦争は正義と正義のぶつかり合い・・・まったくもって「世に争いのタネは尽きまじ」だ。我が街では10月末のハロウィンに備えて飾りをする家や店舗が目立ってきた。仮装した子供たちは「トリック・オワ・トリート」と声を挙げて商店街を練り歩き、お菓子を貰うのだ。
神道から仏教、儒教、キリスト教まで数えきれないほどの神さま仏さまに溢れている多神教の日本人から見れば、ガチガチの一神教同士の喧嘩は「何やってるのか? まるで蛮族、邪道。いろいろな神様仏様、経典などの良いところだけ学べばいいのに」と思ってしまうだろう。
一神教にドップリ浸かった信者からすれば、八百万の神を信奉する日本人こそは蛮族、邪道となるが、明治の初めの廃仏毀釈騒動以外、暴力を伴う宗教間の争いは日本ではほとんどない。小泉八雲ことラフカディオ・ハーン以外の西洋人の多くは多神教の日本人を軽侮していたが、幕末に来日したデンマーク人将校は公務中の宗教活動が禁止されているためクリスマスを同僚と祝うこともできず寂しい思いをしたという(スエンソン「江戸幕末滞在記」?)。
一神教のキリスト教は「我こそ正義」と唱えて裏ではカネ儲けに走り「宗教改革」という大革命を招いたが、一神教の人はユダヤ教、イスラム教も含めて「自浄機能」が弱すぎるのではないか。
己の帰依する宗教以外は「邪教だ」という、非寛容で閉鎖的では敵を作ることになるし、内部では改革を訴えると追放されたり、蓄財に励むなど腐敗する“聖職者”も少なくないだろう。
まるで「論語読みの論語知らず」で、こけおどしの巨大な寺院を作ったり、ド派手な衣装を着て“権威”を演出したり・・・今さら清貧に甘んじろとは言わないが、他の宗教を邪教とするような一神教の教条原理主義を改めていかなければ、やがては孤立、自滅するばかりではないか。
イスラエル=ユダヤ教 vs ハマス=イスラム教の戦争・・・ハマスを絶滅しなければ「オスロ合意」はちっとも前進せず、中近東は火薬庫地帯のままである。日本はロシア帝国のバルチック艦隊を叩き潰したことでイスラエル国再建に大いに寄与し、感謝もされているから、小生はイスラエルを応援している。ハマスを絶滅できれば中近東情勢はずいぶん安定するはずだ。
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*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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