ハマスが大戦に火をつけた?
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」234/通算665 2023(令和5)年10/18/水】季節の変わり目で朝夕の温暖差が大きいためか、このところ体調が悪かったが、17日早朝は久し振りに「思い出の小道」の手入れに出掛けた。ところが1時間も立たないうちに15人ほどの人が集まってきて、さっさと行けばいいのに、何やら道具などを運んできた。バーベキューでもするのかと思っていたら、「済みません、ここで撮影しますが、邪魔にならないようにしますので」と丁重な挨拶。日本語は露骨に表現することはしないが、要は「ここで撮影するので作業を止めてくれると有難い」ということ。
お邪魔虫になった小生は大急ぎで作業を中断して、500mほど下流の桜並木にある「思い出の小道:東版」の手入れに着手した。多動爺は忙しいのである(ほとんどビョーキ)。
多摩川べりの散歩コースには映画スタジオがある。「角川大映スタジオ」(旧・日活多摩川撮影所)と「日活調布撮影所」だ。貸しスタジオでは「スタジオ246」がありTVコマーシャル撮影が中心だという。下流の東名高速の橋の近くには博物館入りのようなクラシック自動車を集めた駐車場もあり、経営しているのは撮影所だろうと思っていたらレンタカー会社だった。
レンタル(短期、一般向け)とかリース(長期、企業向け)・・・必要な時だけ貸借するビジネスで、近年ではシェアリングというのも増えつつあるようだ。昔読んだSFでは独身者向けに「奥さんと子供2人を貸し出す」というのがあったが、金曜の夜から日曜の夕方までとかの2泊3日で「家庭の気分」を楽しんで10万円+αなら安いものだろう。“レンタル家族”・・・流行ったりして。
航空会社は長らく航空機(「機材」と言う)を大枚はたいてメーカーから買っていたのだが、1980年あたりからリースで調達するようになった。ざっくり言えばウェットリースは「操縦士などスタッフ付き」、ドライリースは「機材のみ」。いずれも購入するより安上がりで済む。また、一般企業でも航空会社に依存せずにウェットリースで安価に世界中と商売できるメリットがある。今では航空機や船舶はリースが当たり前になった。日本の商船でも船員はほとんどアジア人で、特にフィリピン人船員は全体の7割を占めているという(日本船主協会)。「海の日本男児」は絶滅危惧種?
自由民主資本主義の競争社会では、企業や商人、消費者は「安い、上手い、早い、格好良い」になびく。現役を卒業した小生はますます物欲が薄くなり、新しいものがますます嫌いになっていく。スピードの速い電動チャリに追い越されるたびに「そのうちぶつけられて死ぬか大ケガするのではないか」と怖くなる。「今思えば昔はのんびりして良かったなあー、がむしゃらに働きまくって、がむしゃらに呑んだ、遊んだ・・・自己責任ではあるが自由だった」と懐かしくなる。
老いの繰り言・・・笑わば笑え。そのうち君も「昔は良かったなあー」と思うようになる。最新の機械や技術に振り回されるだけで、気付いたときには女房、子供もいない「孤老」、大昔からの秩序をGHQ占領軍に破壊され、それを自由だ、民主だと洗脳されたツケが回って亡国へ・・・
部族、民族は戦争に負けると概ね消滅する。ユダヤ人、ユダヤ教徒は奇跡的に生き延び艱難辛苦を重ねてイスラエル国を再建した。根性があり、タフである。さすがキリスト教、イスラム教という一神教を生んだ“元祖”だけの風格がある。ユダヤ教聖典「タナハ」(モーセの十戒)は紀元前1280年頃に成立。西暦300年頃から台頭し始めたキリスト教では「旧約聖書」と言う。イスラム教(回教)は西暦610年頃に成立、歴史が浅いと元気が良いのか、猪突猛進的になりやすい? ちょっと危なっかしい感じがするが・・・
最近ネット版に力を入れ始めた読売の2023/10/17「パレスチナ自治政府アッバス議長、ハマスの越境攻撃に沈黙――欧米からの『テロ非難』要請も拒否」から。
<【ラマッラ(ヨルダン川西岸)=福島利之】イスラム主義組織ハマスのイスラエル攻撃を巡り、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長が米欧から「テロ」と非難するよう求められたが、拒否していたことがわかった。複数の自治政府関係者が明らかにした。ヨルダン川西岸の大半のパレスチナ人はハマスやガザの人々に同情的で、アッバス氏は非難すれば支持を失うため、沈黙を保つ。
西岸を統治する自治政府関係者によると、アッバス氏は14日に電話会談したバイデン米大統領や、13日に会談したブリンケン米国務長官から、ハマスの行為を「テロ」と非難するよう求められた。ドイツやスウェーデンなどの欧州各国からも「テロと非難しなければ支援を止める」と通告されたという。
しかし、アッバス氏はいずれも拒否した。アッバス氏が非難しない理由について、地元記者は「ハマスの行為を『テロ』と明言したら、パレスチナ人の信頼を完全に失い、政治生命が断たれる」と説明する。一方、アッバス氏がハマスを擁護する発言をすれば、米欧からの支援が完全に止まるため、沈黙している。
アッバス氏は、自治政府の大臣や幹部らに対し、ガザ情勢に関して一切発言しないよう箝口令を敷いている。自治政府の主流派ファタハの幹部が14日、レバノンのテレビでハマスを擁護する発言をすると、自治政府は「個人的な見解で自治政府とは関係ない」との声明を慌てて出した。
ガザの周囲にはイスラエルが壁やフェンスを築き、16年間にわたって出入りを規制している。ガザの住民に対し、西岸のパレスチナ人は深い同情を寄せており、ハマスの攻撃を「テロ」と非難する声はほとんど聞かれない。ラマッラで15日に行われたイスラエル軍のガザ空爆を非難するデモでは、数百人が「我々はガザの人と共にある」と声を上げた。
ガザからの越境攻撃が始まって以来、西岸各地では連日パレスチナ人とイスラエルの治安部隊が衝突し、自治政府によると、これまでに58人が死亡した。ハマス支持者ら470人がイスラエル当局に拘束された。
ラマッラの政治アナリスト、ムハンマド・ダラーハメ氏は「今回のハマスの越境攻撃は、イスラエルによる長年のガザ封鎖で積もった思いが暴発したものだ」と分析する>(以上)
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府は国連などからの支援で生き延びており、ハマスが不法占拠するガザ地区への影響力は事実上ないらしい。一方、ガザはイスラエルの戦略的・狡猾的な“支援”で生き延びてきた地区であり、今更パレスチナ人が「イスラエル出て行け、ハマス頑張れ!」と声を上げるのは、「ハマスを応援しないと殺される」という恐怖心からではないか。パレスチナ自治政府もガザも他者依存の“パラサイト国家”で、国際社会はパレスチナを徐々にでも「自立」させていく時期ではないか。
自由民主陣営では「パレスチナにはもうウンザリ、付き合いきれない」と思う人は増えていそうだが、一方で自由民主が大嫌いな独裁国家のイラン、レバノン、ヨルダン、中露などは「ハマス頑張れ、イスラエルと米国をやっつけろ!」だろう。狡猾なトルコやサウジはどっちつかずで国益拡大のチャンスを狙っていそう。第三次世界大戦は序章から「第一章」になったようだ。
・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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【雀庵の「大戦序章」234/通算665 2023(令和5)年10/18/水】季節の変わり目で朝夕の温暖差が大きいためか、このところ体調が悪かったが、17日早朝は久し振りに「思い出の小道」の手入れに出掛けた。ところが1時間も立たないうちに15人ほどの人が集まってきて、さっさと行けばいいのに、何やら道具などを運んできた。バーベキューでもするのかと思っていたら、「済みません、ここで撮影しますが、邪魔にならないようにしますので」と丁重な挨拶。日本語は露骨に表現することはしないが、要は「ここで撮影するので作業を止めてくれると有難い」ということ。
お邪魔虫になった小生は大急ぎで作業を中断して、500mほど下流の桜並木にある「思い出の小道:東版」の手入れに着手した。多動爺は忙しいのである(ほとんどビョーキ)。
多摩川べりの散歩コースには映画スタジオがある。「角川大映スタジオ」(旧・日活多摩川撮影所)と「日活調布撮影所」だ。貸しスタジオでは「スタジオ246」がありTVコマーシャル撮影が中心だという。下流の東名高速の橋の近くには博物館入りのようなクラシック自動車を集めた駐車場もあり、経営しているのは撮影所だろうと思っていたらレンタカー会社だった。
レンタル(短期、一般向け)とかリース(長期、企業向け)・・・必要な時だけ貸借するビジネスで、近年ではシェアリングというのも増えつつあるようだ。昔読んだSFでは独身者向けに「奥さんと子供2人を貸し出す」というのがあったが、金曜の夜から日曜の夕方までとかの2泊3日で「家庭の気分」を楽しんで10万円+αなら安いものだろう。“レンタル家族”・・・流行ったりして。
航空会社は長らく航空機(「機材」と言う)を大枚はたいてメーカーから買っていたのだが、1980年あたりからリースで調達するようになった。ざっくり言えばウェットリースは「操縦士などスタッフ付き」、ドライリースは「機材のみ」。いずれも購入するより安上がりで済む。また、一般企業でも航空会社に依存せずにウェットリースで安価に世界中と商売できるメリットがある。今では航空機や船舶はリースが当たり前になった。日本の商船でも船員はほとんどアジア人で、特にフィリピン人船員は全体の7割を占めているという(日本船主協会)。「海の日本男児」は絶滅危惧種?
自由民主資本主義の競争社会では、企業や商人、消費者は「安い、上手い、早い、格好良い」になびく。現役を卒業した小生はますます物欲が薄くなり、新しいものがますます嫌いになっていく。スピードの速い電動チャリに追い越されるたびに「そのうちぶつけられて死ぬか大ケガするのではないか」と怖くなる。「今思えば昔はのんびりして良かったなあー、がむしゃらに働きまくって、がむしゃらに呑んだ、遊んだ・・・自己責任ではあるが自由だった」と懐かしくなる。
老いの繰り言・・・笑わば笑え。そのうち君も「昔は良かったなあー」と思うようになる。最新の機械や技術に振り回されるだけで、気付いたときには女房、子供もいない「孤老」、大昔からの秩序をGHQ占領軍に破壊され、それを自由だ、民主だと洗脳されたツケが回って亡国へ・・・
部族、民族は戦争に負けると概ね消滅する。ユダヤ人、ユダヤ教徒は奇跡的に生き延び艱難辛苦を重ねてイスラエル国を再建した。根性があり、タフである。さすがキリスト教、イスラム教という一神教を生んだ“元祖”だけの風格がある。ユダヤ教聖典「タナハ」(モーセの十戒)は紀元前1280年頃に成立。西暦300年頃から台頭し始めたキリスト教では「旧約聖書」と言う。イスラム教(回教)は西暦610年頃に成立、歴史が浅いと元気が良いのか、猪突猛進的になりやすい? ちょっと危なっかしい感じがするが・・・
最近ネット版に力を入れ始めた読売の2023/10/17「パレスチナ自治政府アッバス議長、ハマスの越境攻撃に沈黙――欧米からの『テロ非難』要請も拒否」から。
<【ラマッラ(ヨルダン川西岸)=福島利之】イスラム主義組織ハマスのイスラエル攻撃を巡り、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長が米欧から「テロ」と非難するよう求められたが、拒否していたことがわかった。複数の自治政府関係者が明らかにした。ヨルダン川西岸の大半のパレスチナ人はハマスやガザの人々に同情的で、アッバス氏は非難すれば支持を失うため、沈黙を保つ。
西岸を統治する自治政府関係者によると、アッバス氏は14日に電話会談したバイデン米大統領や、13日に会談したブリンケン米国務長官から、ハマスの行為を「テロ」と非難するよう求められた。ドイツやスウェーデンなどの欧州各国からも「テロと非難しなければ支援を止める」と通告されたという。
しかし、アッバス氏はいずれも拒否した。アッバス氏が非難しない理由について、地元記者は「ハマスの行為を『テロ』と明言したら、パレスチナ人の信頼を完全に失い、政治生命が断たれる」と説明する。一方、アッバス氏がハマスを擁護する発言をすれば、米欧からの支援が完全に止まるため、沈黙している。
アッバス氏は、自治政府の大臣や幹部らに対し、ガザ情勢に関して一切発言しないよう箝口令を敷いている。自治政府の主流派ファタハの幹部が14日、レバノンのテレビでハマスを擁護する発言をすると、自治政府は「個人的な見解で自治政府とは関係ない」との声明を慌てて出した。
ガザの周囲にはイスラエルが壁やフェンスを築き、16年間にわたって出入りを規制している。ガザの住民に対し、西岸のパレスチナ人は深い同情を寄せており、ハマスの攻撃を「テロ」と非難する声はほとんど聞かれない。ラマッラで15日に行われたイスラエル軍のガザ空爆を非難するデモでは、数百人が「我々はガザの人と共にある」と声を上げた。
ガザからの越境攻撃が始まって以来、西岸各地では連日パレスチナ人とイスラエルの治安部隊が衝突し、自治政府によると、これまでに58人が死亡した。ハマス支持者ら470人がイスラエル当局に拘束された。
ラマッラの政治アナリスト、ムハンマド・ダラーハメ氏は「今回のハマスの越境攻撃は、イスラエルによる長年のガザ封鎖で積もった思いが暴発したものだ」と分析する>(以上)
ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府は国連などからの支援で生き延びており、ハマスが不法占拠するガザ地区への影響力は事実上ないらしい。一方、ガザはイスラエルの戦略的・狡猾的な“支援”で生き延びてきた地区であり、今更パレスチナ人が「イスラエル出て行け、ハマス頑張れ!」と声を上げるのは、「ハマスを応援しないと殺される」という恐怖心からではないか。パレスチナ自治政府もガザも他者依存の“パラサイト国家”で、国際社会はパレスチナを徐々にでも「自立」させていく時期ではないか。
自由民主陣営では「パレスチナにはもうウンザリ、付き合いきれない」と思う人は増えていそうだが、一方で自由民主が大嫌いな独裁国家のイラン、レバノン、ヨルダン、中露などは「ハマス頑張れ、イスラエルと米国をやっつけろ!」だろう。狡猾なトルコやサウジはどっちつかずで国益拡大のチャンスを狙っていそう。第三次世界大戦は序章から「第一章」になったようだ。
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