アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

山貨を走る機関車たち

2014-11-09 19:00:00 | 鉄道写真(EL)

「山手貨物線」といっても、今では死語に近くなってしまった。ダイヤをみると辛うじて数本の貨物列車は運転されているが、ほとんどが埼京線であり、湘南新宿ラインであり、たまにNEXが爽快に通過していくくらい。今更ながら、都心のど真ん中を走る鉄道車両たちもいよいよ単調、単一化されてしまった。

そんな中、昔を思い起こさせてくれる機関車牽引の列車が走った。過日の連休に運転されたELみなかみ号だ。要は、高崎-水上で定期的に運転されているSLみなかみ号の延長運転で、客車列車が電機に牽かれて東海道線までやってくるもの。こんな事でも今では珍しく思えるようになってしまった。

いつもの歩道橋には、数十人の若者中心のファンが今や遅しと待っていたが、同時発車してくる山手線が見えたので、とっさにアングルを変更、遊びモードで撮影してみた。ファインダー内にゲストに招いたことで、俄然都心の雰囲気にはなったものの、如何せん機関車の窓に影が映りこんでしまい減点・・

この手の撮り直しは、まずできないから実力がないと思って諦めるしかないか。

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2014(H26)-10              ELみなかみ号              JR東日本/山手貨物線:恵比寿-渋谷

 


東急のロクイチ!?

2014-11-08 19:00:00 | 鉄道写真(私鉄)

どの趣味の世界にも「番号マニア」は多い。その人それぞれで数字へのこだわりは多種多様だろう。

鉄道界、それも機関車マニア達には、最もメジャーな数字、5861番。

東急線にも走っている。主力の5050系に存在する東急の5861番・・

偶然にも遭遇すると、連鎖反応のようになぜか嬉しくなってしまうのはどうしてだろうか。

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2014(H26)-10     東急 5050系            東急東横線内

 


EF65Pは王者の風格

2014-11-05 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

毎週のように秋の行楽イベント列車が運転されている昨今。天気も回復した連休最終日は、群馬まで出かけてきた。中々平日には出られなくなり、ある程度の同業者には覚悟していたつもり。この日は、両毛線にEF65とC61のPPで客車が走った。

早朝高崎線で貨物列車を狙い、こちら両毛線にやってきたが、メインと思われる撮影地に到着して唖然!今年の役目を終えた田んぼが鉄チャン用の駐車場に。その数はどのくらいだろうか。もちろん地元警察の方々の始動による交通整理がなされていたのだ。昔を思うとあり得ない光景だが、考えようには、返って撮影はしやすい状況とも言える。

今回は、何段にも膨れ上がった鉄チャンの砲列を入れてフレーミングしてみた。あまりにも列車の速度が遅く、思いのほか流れ方が足りないのが不満だが、威風堂々、200人のギャラリーの前を通過するEF65Pはカッコ良かった。

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2014(H26)-11-03       9631レ EF65501         JR東日本/両毛線:駒形


九州ブルトレの輝き~「さくら・はやぶさ」

2014-11-02 21:00:00 | 10年前の足あと

昔からの撮影スタンスで、変わってしまったことと言えば、東海道線に行く機会が激減してしまったことだろう。とりわけ九州ブルトレで育ってきたアントンKだから、それが消滅してしまった現在、矛先が定まらずに右往左往している時代が続いていた。今では、写真の新しい価値観の創造(かなりオーバー?)にチャレンジ中、といったところか・・・

さて写真は、「さくら」と「はやぶさ」とが併結されて運転していた九州ブルトレ末期の頃。以前にも書いたが、HMが読み取りにくく、写真映えしないものであまり好みではなかったが、この次の改正で、この列車の「さくら」は廃止され、今度は「富士・はやぶさ」となり最期のブルトレとなる。

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2004(H16)-11-21        4レ EF6651 さくら・はやぶさ      JR東海/東海道本線:六合-島田


12年振り~コバケン「復活」

2014-11-01 22:00:00 | 音楽/芸術

コバケン(小林研一郎)のマーラーというと、脂っこい熱烈なマーラー演奏であることは容易に想像がつく。朝比奈隆が他界した後、新たな音楽を求めてコバケンに聴き入り、数々の演奏会に足を運んだ身としては、当たり前の話なのだが、今日のマーラーは、いずれの体験をも飛び越えていき、思いのほか充実した時間を持つ事ができた。

「炎のコバケン」と言われて随分と時間が経つが、やはり彼の演奏会は一種独特だ。好き嫌いがはっきり分かれる部類のもの。アントンKにとっては、当然好きな内容だ。彼が作曲家を志していたことにも起因することだろうが、楽曲の解釈において、主義主張が激しく、そういった意味では独自性が物凄く高い。だから、好みが合うかということが重要になってくる。彼は、どちらかというと、レパートリーは少なく決まった楽曲を繰り返し演奏して行くタイプ。そしてやはり彼の演奏は、CDなどの録音で聴くよりも、実演で接した方が何百倍も心に伝わってくる。それはコバケンが即興性が高く、自分の気分が乗ってくると、会場全体が彼の炎に包まれたように燃え始めるからだ。こういった演奏だから、聴衆も選ぶだろうし、楽曲もまた選ばれてしまう。アントンKのよく聴くブルックナーなどは、この手の演奏には合わず、今までも??という事がままあった。しかし、ロシアもの、特にチャイコフスキーなどは、定番通りベストマッチだと断言できる。

さてコバケンのマーラーは如何なものか?

今までは、第1~第3・第5・第8と全てのシンフォニーではないが実演に触れてきた。特に第1や第5における解釈、情熱は好みであり、何度聴いても惚れ惚れしてしまうが、今日の第2番「復活」も過去の経験から言えば、熱い内容で好みであった。今から12年前に今日と同じ組み合わせで、第2を聴いているが、今日の演奏は、それよりもさらに音楽が大きく、深くなっていることがわかった。曲の解釈それ自体は、あまり変化はみられないが、細かいところを言うと、各パートのニュアンスや表情までコバケンの匂いがして、より譜面を深く読み込んでいるのがわかる。スケルツオにおける木管楽器の強調や、第4楽章の歌手とオーボエの対話が特に印象に残る。そして何と言っても終楽章の取り分けコーラスがピアニッシモで入ってくるところからの展開が絶品であり、鳥肌が立ちっぱなしであった。ここでは、金管楽器群、特にトロンボーンのトップ奏者の好演が目立ち、コーラスに合わせて低音部をしっかりと支え、かつ頂点を目指すコバケンの大きな溜めにもしっかりとついていき、どこまで楽曲が大きくなるのか少し怖くなったほど。オルガンとの合奏部分は、以前の演奏より、さらにテンポは遅くなり、力づくの箇所も皆無で心から感動出来たことが幸いであった。

こういった演奏会のあとは、とても幸福感に満たされるが、それと同時に疲労感も襲いかかり、抜け殻になったようでもう何もしたくなくなってしまう。今日のこの演奏を明日への糧にして・・・、とコバケン自身が話をしていたが、今日の響きを誇りに想い、自分自身に展開できたら有難いものだ。

添付写真は、12年前の演奏のCD化されたもの。

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2014(H26)-11-01  東京:サントリーホール

マーラー 交響曲第2番「復活」 ハ短調

小林研一郎 指揮

日本フィルハーモニー交響楽団

ソプラノ 市原 愛

アルト 山下牧子

合唱 東京音楽大学