9月30日と言えば、自然と思い出してしまう忘れられない日。信越本線の碓氷線(横川-軽井沢)がこの日を以って廃止になった日だ。
1997年9月30日のこと。すでに22年前まで遡ってしまう。長野新幹線開業と同時に廃止になると聞かされたのは結構前からだったが、マスコミ発表と同時に、沿線はマニアが集中するようになり、撮影もままならないと晩年はあまり近づいていない。ただ、この区間の主EF63の一部が茶色になり、お別れのヘッドマークを掲げ出したことを知ると、一時集中的に通ったことを思い出している。週末を避け、天気の良い平日の早朝をメインとし、たった一人でお別れを惜しんだものだ。朝日に輝くロクサンの重連を見た時、本当に消えてしまうのか?!と何度思ったことか。それほどロクサンは美しくたくましく見え、まだまだ現役を貫ける様相だったことを昨日のことのように思い出せる。山にコダマするロクサンの雄叫び!大好きだった。
掲載写真は、営業最終日に撮影した、ここの看板特急だった「あさま14号」上野行き。明日からはその名を新幹線に渡すのだ。ラストは、この区間の最急勾配66.7‰の勾配票とともに写しとめたく、悲し気なロクサンとともに記録してみた。峠で釜めしを広げ、ロクサンの雄叫びを聞きながら食ったあの味は、今でも忘れられない。変わり果てた横川界隈は、見るに堪えず、今でもアントンKの中では封印している。
1997-09-30 3014M あさま14号 EF6325+24 信越本線:軽井沢-横川にて