長年親しまれてきた車両が後継型の登場により、徐々にその勢力を失い、引退までの期間限定で、登場時のスタイルに寄せて今までの功績を讃えることは、今までにもよくあったことだ。この秋から、JR西日本では、「懐鉄(なつてつ)」として、伯備線で運転されている381系電車にグリーン塗装車を、そして山陽線で最後の活躍をしている115系電車には、瀬戸内色と呼ばれるクリーム地にブルーの帯の塗装を復活させると発表があった。どちらも廃止されてから20年以上の時間が流れているだろうから、当時をよく知る方からは懐かしくも嬉しい知らせとなっただろう。アントンKはというと、地域色が強いこの手の話題には、鈍感にならざるを得ないが、こういう話題が湧くことで、当時を振り返るきっかけにはなり、それなりに刺激を貰っている状況だ。
掲載するのは、今回再登場が期待されている381系やくものグリーン塗装車。あと数か月もすると、伯備線の381系には、国鉄色、パープル色、グリーン色、そして現行車のレッド色と4色全て揃うことになるのか。それはそれで見てみたくなる。しかしこういったイベントも、次世代へ向かう過程の一時に過ぎないのだ。
2008-04-13 381系 やくも JR西日本 伯備線:備中神代-足立