杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ローマでアモーレ

2014年02月15日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2013年6月8日公開 アメリカ・イタリア・スペイン  101分

イケメンのローマっ子と婚約した娘のもとへやってきた元オペラ演出家、恋人の親友で小悪魔的な魅力を振りまく女優に恋した建築家の卵の青年、純朴な新婚カップルの宿泊先に現れたセクシーなコールガール、ある日突然、大スターに祭り上げられた平凡な男など、それぞれの人物が織りなす恋模様をユーモアたっぷりに描き出す・・。


イタリアで織りなす恋愛群像劇かと思って選んだのだけど・・・ウディ・アレンが出てる~~何か嫌な予感・・は当たった。彼の作品だったのね私とこの監督の相性はかなり悪いのです伝えたいことがよくわからないというか、意図をわざとはぐらかしているというか・・・。
ローマの青年と恋に落ちた娘、田舎からハネムーンで出てきたカップル、平凡な中年男、恋人の親友を好きになった青年。4組のカップルの話が交互に描かれます。軽いコメディ仕立てなんだけど、屈託なく笑えないんだな~これが。

ローマ観光中に弁護士ミケランジェロ(フラヴィオ・パレンティ)と恋に落ちたアメリカ人のヘイリー(アリソン・ピル)は両親ジェリー(ウディ・アレン)とフィリス(ジュディ・デイヴィス)を呼び寄せて、彼の両親に会わせます。物語としては、娘たちより父親のジェリーの変人ぶりが際立っていました。
引退した売れないオペラ監督であるジェリーはミケランジェロの父ジャンカルロ(ファビオ・アルミリアート)が葬儀屋であると知り渋い顔ですが、彼がシャワーを浴びながら歌うカンツォーネの美声に惚れこみ、何とか彼をプロデュースして売り込もうとします。普通に歌うと素人ですが、シャワーを浴びている時はプロ並みなため、舞台にシャワー室を設置するという手法で成功するのだけれど、イタリアでの評価はジャンカルロに集中し、ジェリーの演出は酷評されるのところがジェリーはイタリア語がわからないためその酷評を知らずにニコニコというオチ。精神分析医であるジェリーの妻はそんな夫を冷静に分析しながらも上手に立てています。これも一つに夫婦のあり方だね
一方ジャンカルロはオペラの舞台に立つという夢が叶ったことで満足し、きっぱり葬儀屋に戻ると宣言するのです。それは自分の仕事と家族を大切にする故、なのね 

ハネムーンでローマを訪れたアントニオ(アレッサンドロ・ティベリ)とミリー(アレッサンドラ・マストロナルディ)。上流階級の叔父から仕事を紹介され田舎からローマに移り住む予定でしたが、ミリーが野暮ったい髪型を何とかしようと美容室に行こうとして迷子になってしまいます。携帯は落とすしホテルへの帰り方もわからなくなって途方に暮れていた時、撮影中のベテラン俳優ルーカ・サルタ(アントニオ・アルバネーゼ)と出会ってランチに誘われるの。普通、夫が心配してるだろうなとか早く戻らなきゃという思いが強いと思うんだけど、ホイホイ着いてってホテルの部屋までって・・いくら彼のファンでもテンションあがり過ぎじゃないのぉ?そこに拳銃を持った強盗や彼の妻が現れたりの一騒動の後、あろうことかその泥棒とベッドイン。そりゃないだろ~~
でも夫の方も、手違いで部屋に送られてきたコールガールのアンナ(ペネロペ・クルス)にベッドに押し倒されたところを親戚一同に見られ、妻と誤解されてしまいます。そのままランチやパーティにアンナを連れていくはめになるのですが、田舎者のアントニオはセレブな雰囲気に馴染めないのですが、アンナはそのセレブの殿方たちの殆どと「お知り合い」の仲なのが笑えます。おまけにアントニオに「経験」の手ほどきまで
この夫婦どうなっちゃうの?と思ってたら夫は都会(ローマ)での仕事を諦め田舎に帰ることを決意し、妻もあっさり納得。逆に絆が深くなるってのはイタリア流?

妻ソフィア(モニカ・ナッポ)と子供2人の家族4人で暮らす平凡な中年男レオポルド(ロベルト・ベニーニ)は、ある日突然有名人としてその一挙手一投足の全てがメディアの注目を集める存在となってしまいます。戸惑い混乱するレオポルドでしたが、人気者の生活に慣れると美女にもモテモテの日々を楽しむ気持ちも生まれます。しかしプライバシーのなさに嫌気が差し、元の生活に戻りたいと願っていたある日、世の中の注目が別の平凡な男に移ると、初めは喜んでいたレオポルドは、逆に不安になり自分が有名人だったことを必死に周囲に訴えるの。でも誰も相手にしてくれません。そんな彼を妻は優しく家に連れ帰るのでした。
彼女にとっては有名人の夫より以前の平凡だけど家庭的な夫の方がずっと好きだったのよね
それにしても何故彼が突然有名人になったのか?世間やメディアの気紛れを揶揄しているとしても納得できないぞ

アメリカ人有名建築家のジョン(アレック・ボールドウィン)は、建築家の卵のジャック(ジェシー・アイゼンバーグ)と出会います。ジャックはジョンが30年前に住んでいた部屋で恋人のサリー(グレタ・ガーウィグ)と暮らしていました。ところがサリーの親友で売れない女優のモニカ(エレン・ペイジ)が現れて次第に彼女に惹かれていくの
サリーはモニカのことを「どんな男も魅了する小悪魔」と表現しますが、そんな危ない子を恋人に近付けるなんてバカだよな~~というのが正直な感想。ダメと言われたら逆のことがしたくなるのが人間だもの結局モニカの魅力に負けてしまったジャックはサリーと別れてモニカと旅に出る計画を立てるのだけど、モニカに映画出演の話が来ると彼女はすっかりそちらに気を奪われ、ジャックはあっさり振られてしまいます。この話の中でジョンはジャックの相談相手としての役割を与えられていますが、ジョンの存在自体が現実ではないような??というか、ジャックはジョンの若き日の姿なのでは??

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