杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

赤毛のアン 卒業

2018年11月19日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)

2018年11月2日公開 カナダ 90分 

14歳の秋、新学期から長いスカートをはき始めたアン(エラ・バレンタイン)は、少し大人びて見える。でも、ギルバート(ドゥルー・ヘイタオグルー)はアンを無視。筏で溺れかけたアンを救助した一件で、アンの一言に傷つき、もう口をきかない決心をしたのだ。  ステイシー先生は、シャーロットタウンにあるクイーン学院を受験したい生徒たちを集めて課外授業をすることにし、アンにも声をかけた。一生懸命勉強すれば教師になれると言われ、興奮して教師への夢を語るアン。マシュウとマリラは、アンに良い教育を受けさせるつもりでいたので喜んで賛成した。しかし、腹心の友ダイアナ(ジュリア・ラロンド)は両親に進学を反対され、参加できなかった。アンは、ギルバートや意地悪なジョシーを含む数人と2カ月課外授業を受け、クイーン学院を受験。ギルバートと同点の1番の成績で合格した。マシュウ(マーティン・シーン)とマリラ(サラ・ボッツフォード)は寂しさをこらえながらアンをシャーロットタウンへ送り出す。(公式HPより)


ルーシー・モード・モンゴメリーの「赤毛のアン」シリーズを、母国カナダで新たに実写化した3部作の完結編です。

TV局制作なので、長いクレジットも入らずすぐに本編、エンドロールも短めなのも嬉しい

地元のシネコンでは遅れて先週からの上映ですが、昼と夜の二回しかないのが不便。でもなかなかの入りでした。

前作までと違って、髪を結いあげ、ブラウスにロングスカートのアンたちは、もう少女というより小さな淑女に見えます。

クイーン学院に通うため、グリーンゲイブルスを離れて下宿することになったアンは早速ホームシックに でも彼女は独りじゃない!アヴォンリーの仲間たちがいます 底意地の悪いジョシー・パイですらね 奨学金を獲得したら大学進学の道も拓けると知って、アンはまたまた猛勉強。ギルバートと成績を競います。気になるのに素直になれない二人は、卒業試験の前に開かれたダンスパーティーでも喧嘩青春あるあるだよね~~

アンが学校生活を謳歌する中、マシュウとマリラには老いが忍び寄っています。蓄えの全てを預けている銀行の業績悪化の噂を聞いてマリラは心配しますが、マシュウは大丈夫だと言い張ります。

やがて卒業式の日がやってきます。アンはもちろん、マシュウとマリラにも晴れがましい日です 

グリーンゲイブルスに帰ってきたアンですが、二人の老いに心を痛めます。束の間の平穏な日々の中、マシュウの歌声に合わせアンも歌いだす夕暮れのシーンがとても印象的です。

銀行倒産のニュースに倒れたマシュウの葬儀シーンも切なかったなぁ 口下手なマリラの兄への想いを理解しているリンド夫人の声かけも、皆が帰ったあとの椅子の片づけを黙ってするギルバートの優しさも、原作の行間を埋めるような温かな眼差しに溢れていました。

アンはマリラを残して進学する気になれず、教職に就くことを選びます。そしてギルバートがアンのためにアヴォンリーでの教職を辞退したことを知り、やっと二人は和解します。若い二人の未来はこれから 二人が疎遠だった5年という年月も、これからの時間が埋めていくんだよね とはいえ、二人の友情は始まったばかりで、恋に変わるのは大学進学のその先のことですが 「アンの青春」や「アンの愛情」も実写映画化してくれないかしらん


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