田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

短歌48

2017年02月22日 | 短歌



ひらひらと儚く飛んでいた君が隣にとまるそんな陽だまり
    

さよならと君に口づけした夜に月を横切る架空の夜汽車


待ちきれず走った日々はつんのめりそれでも自分らしかったので


ヘッドホン割れるぐらいの音量で膝を抱えていた部屋の中
 

ミュージック流れてそれでそれだけの君を待ってるバーガーショップ


あこがれや嫉妬が唄を口ずさみ滲んで消えたサヨナラの跡


あの頃は欲望なんか剥き出しでなんだかそれで良かった記憶


ため息をついてる僕を包みこむ雨音だけをただ聞いている


君が去り閉じた心に映るのはドアスコープで覗いた世界


夜遅く全然話し足りなくて雪の歩道を僕ら歩いた


コメント
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