一年のコースの上で、双眼鏡で明るさが変化するのを見ることができる変光星 R Aquarii は、実際には、緊密な共生関係にあるように見える二つの星達、相互作用しているバイナリ星のシステムである。約710光年にあるこの興味深いシステムは、それらの一般的な質量の中心を周る相互の軌道における冷たい赤色巨星と、熱く密度の濃い白色矮星から成っている。このバイナリシステムの可視光線は赤色巨星によって支配され、それ自身は ミラ・タイプ(Mira-type) の長期変光星である。しかし、冷たい巨星の広がった包絡の素材は重力によって小さな密度の濃い白色矮星の表面に引かれ、最終的に熱核爆発を誘発して素材を宇宙に吹き飛ばす。このハッブル宇宙望遠鏡からのイメージは、幅一光年以下の、1770年代前半に見られただろう爆発に始まる、まだ拡大している破片のリングを示している。みずがめ座Rシステムで高エネルギー放射を生み出している、あまり理解されていないエネルギーに満ちた出来事のこの進化は、チャンドラX線天文台のデータを使って2000年以来監視されてきた。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
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