ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスは、9月13日以降、火星の赤道近くの高さ20キロメートルのアルシア・モンズ火山の近くに浮かんでいる細長い雲の進化を観測してきた。この形は火山活動とは関係がなく、この領域の規則的な現象、火山の風下の斜面の効果による空気の流れで引き起こされる水の氷の雲である。アルシア・モンズの西 1500 キロメートルに白く伸びるこの雲は、10月10日に、マーズ・エクスプレスの可視光監視カメラ(VMC)によってとられた。比較として、円錐形の火山は直径約250キロメートルである。
<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」
<大判>: 大判(注釈入り)はイメージをクリック。
<ひとこと>: 火星の大気にこのような輪郭のはっきりした雲が起きるのは極めて珍しいことです。マーズ・エクスプレスは2003年に打上げられ同年中に火星軌道に入ったヨーロッパ宇宙機関初めての火星探査軌道船で立体写真を撮る特徴を持っています。この軌道船のレポート記事は「ホームページ」の火星探査軌道船「マーズ・エクスプレス」から。