モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

教える仕事に教わること

2008-08-13 03:11:00 | スタッフ講師
08814_4みなさまこんにちは。
お盆リレーブログ、今日はいしやまが書かせていただきます。

私がミオスでお仕事させていただくようになり、半年以上が過ぎました。
それまでは、自分の鍛錬や制作をする意識の中に、その知識・技術を教えるという概念は全くありませんでした。このご縁がなければ、今後も私はひとに何かを教えるという職業を経験することはなかったかもしれません。

当初の小学生クラスを始めたころ、やっていたカリキュラムは鉛筆で下書きする自画像でした。まず驚き感動したことは、そこには大学時代や、作家として制作をはじめたまわりの友人や自分の中には長いこと目にできなかった、「作意しては決してできない線」がたくさんうまれていたことです。
以前のブログで幼児の能力の等価交換の話が出ていましたが、本当にその通りで、空間を認識できるようになり、対象を言葉で置き換えてしまえるようになり、そしてデッサンを身につけ。大人になった私たちが描けなくなった線でした。(さらにそれを超えて、今度は幼児期の無意識さえ再び自分のものとして作品にしたのがミロの線やピカソの世界ではないでしょうか)

しかしさらに現在。そういった生徒さんたちの作品に新しく見いだせる発見とは別に、ささやかでも嬉しく感じていることがあります。

担当している小学生の高学年の生徒が、さりげなく低学年の子に順番を譲っていたり。自分の世界に入っていても、隣の忘れものをしてしまった子に自然に自分の絵の具を渡してあげたり。
とてもささやかなことですが、それでもあたたかい気持ちになり、その子たちと一緒に多少なりとも時間を過ごしてこれたことに感謝したくなる瞬間となっています。(そしてそれを垣間みることができるのも、たくさんの保護者の方や先生方のお陰です)

こうしてアトリエでたくさんのことを発見させていただける分も、お返し以上に、さらにみなさんの作品が良いものになっていくよう、また素敵な発見をしていただけるようなお手伝いをしていきたいと思っております。そして一緒にまだ見た事のないご自分の表現や感覚を見つけていただければ、これ幸いです!!

いしやま

コメント
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