
古い写真のような少し色褪せた色味でありながら、瑞々しい透明感はフレッシュで爽やかな印象を与え、その独特の色使いに引き込まれます。並外れた色彩感覚の持ち主なのは間違いありません。
黒を使わず影を追っているので、なんとも言えぬ美しい深い色合いが画面を引き締めています。
また紙の白さを活かした水たっぷりの薄塗りが、降り注ぐ光りの透明感を表し、森にある水辺の空気を感じさせています。
透明水彩の技法を知り尽くし、細部の描き込み・手の抜き方まで細かく計算しつつ、偶然も活かせる力量はもはや先生要らず。すばらしい作品です。
が、「菊地さん、これブログに載せるので場所教えて下さいよ。」と聞いたら、「えーっと、滋賀県の山奥のどこか?」と気の抜けたお返事が…
完璧な水彩画を描く方の適当過ぎる答えに、ギャップ萌えしたのでした☆ オバラ