
ここのところ朝晩は寒いくらいの気温で、大分過ごしやすくなりましたね。そろそろ羽毛布団出してもいいかな?と悩みつつ…。
さて、本日は日曜大人クラスより大平さんの水彩画をご紹介します。CDのジャケットをモチーフに描かれた今回の作品、可愛らしくきれいな動物に桜の花びらが舞い散り、女子ウケしそうな可愛らしさがギュッと詰まっていますね。(作者は男性なんですが。田中先生いわく、「年上の方に言うのは失礼ですが、『ほんわかした男性』」確かに…)
今回のモチーフも、大平さんの画風にマッチしています。こんなに密度のある写真を描くのは大変なことと思います。しかしそこは大平さん。これは時間かかりそうだ!とご自身でもおっしゃっていましたが、今日は緑、今日は動物…と職人のように地道に筆を運び、しっかり展覧会に間に合いました。筆はひとつひとつ丁寧に置きながらしっかり成果を出していくその姿に、着実に積み重ねるということの大切さを改めて教えられました。
メインの人物は他の画用紙で何度も習作してから描きました。そうしたところからも大平さんのじっくりと描く姿勢が伝わってきます。草や蔦の細やかな描写、また地面の部分なども眺めていくととても濃厚な色味です。透明水彩というと淡くぼかして描く手法が主流ではありますが、このような画面もオツなものです!
窓の鮮やかな濃い緑と鳥の極彩色もパッと目に飛び込んできますね。私は、この作品の白の色味の美しさにも心惹かれます。かなりモチーフも多くごちゃごちゃした画面ですが、白がしっかりと引き締めています。細かなところを疎かにせず何度も色みを作り重ねた結果のピリッと効いた白であると感じます。周りの緑や茶、赤もより美しく見えますね。
そして窓の下にちょこんと座っている黄色いキャラクター、この子は大平さんの作品に毎回登場しています。(もちろんミオスクリスマスパーティーで制作したケーキにも!)この作品の中でも、ほっと気を抜いてくれるポイントです。
展覧会で、大平さんの他の作品を見る時も、ぜひどこにこの子がいるか探してみてくださいね! 庄司でした。