松尾 『蟠龍図（ばんりゅうず）』 油彩/パネル
岩田でございます。本日は土曜午前クラスの松尾さんの作品をご紹介致します。
松尾さんは昨今、独特な技法で制作をされていますが今回も絵具を削ることで図像を描き出しいくという方法で作品を制作されました。
下記、部分アップ写真
色は黒と白のみ。しかし黒の上塗り面を先端が尖った道具で削って下に置いた白色の面が顔を出していくというやり方なのでとても繊細な表現となっています。部分写真にもあるように基本的に1ミリにも満たない線の集積なのです。顔の周りに描かれた毛の部分など実に細い線で描かれているのがお分かりになると思います。
又、描くといってもプラスの作業ではなくマイナスの作業なので思いもよらない削れ方を時によりするわけです。それが何とも言えない質感を生み出しているんですね。目の部分なども白色を塗って描いた感じとは違った表現となっています。鱗に関しても一枚一枚丁寧に描かれ、気の遠くなるような仕事が積み重ねられているのが見て取れます。
因みに、作品右下に押された落款もご自身作です。
こちらの作品、かわさき市美術展に入選しました！おめでとうございます。佐藤さんも展示していますよ。是非ご高覧下さいませ。
かわさき市美術展
期間 平成28年3月5日（土）～20日（日） ※3月7日（月）、3月14日（月）は休館
時間 午前9時30分～午後5時 入場は午後４時30分まで ※ 3月20日（日）のみ午後3時まで
会場 川崎市市民ミュージアム企画展示室1
