圭介 中1 油彩
こんにちは!ライブに行って絶賛・夏休みの始まりを感じているサヤカです。今回は中学一年生の圭介の作品を紹介します。
画面中央に大きく描かれているのは、カジキです。カジキといえば、鋭く伸びた剣のような口元ですよね!吻(ふん)という名称で、エサを捕食するときや敵を攻撃するときに活用されるようです。カジキの名前も、この特徴的な吻に由来していて、舵を取るために使われていた”舵木”を貫くほど鋭い吻を持っていたため昔は「舵木通し」と呼ばれていたようです。
さらに、持っている武器は吻だけでなく、カジキが泳ぐスピードは水中最速だそうです!中でもバショウカジキという種類のカジキは、25メートルプールを一秒もかからず泳ぎきる時速110キロメートルという記録を持っています。
天敵はクジラやシャチくらいしかいないほど、海の中でかなり強い生物ですが、圭介の作品からも、そんなカジキの迫力のある力強さが伝わってきますね!鋭い吻も印象的に描かれています。海の中の強者の風格があり、雄大さが表現されています。
丁寧に形を取られたカジキは、体の凹凸に沿った絵具の置き方が見事。逆光気味に背中に黒、左に太陽光の黄色、右側面に反射光の水色を大胆な筆さばきで長めの線で塗っている為、ぬらっとしたウロコ・重量感が強く感じられます。対照的に、荒いタッチで描かれたランダムな水飛沫や背景は、短めの線を使いスピード感を出しました。より躍動感が増幅され、カジキが水面から飛び上がる激しい音まで想像できます。
また、曇天のような空の配色にしていることで、カジキのボディに光が反射した黄色が目を引きますね。水飛沫にも黄色を入れることで、絵の印象が暗くなりすぎず、光を集める水面がよく表現できています。
中学生になりさらに画力が上がった圭介ですが、昨年の油絵で描いた鷹も羽を鮮やかに着彩し、空中から獲物に襲い掛かる寸前の様子が迫力満点に描かれていました。今回のカジキもアクションペイントのようなタッチで描かれていますが、彼が持つ一番の魅力『勢い』が素晴らしいですね!次の作品も楽しみです。